第16話☆物品展(仮)其の二


アマテラス博覧会会場は熱気に包まれていた。(1人違う熱)


俺が技術を隠すことなく『教える』せいで『専門的説明』をお偉いさんから道を歩いていた人?まで求められている。


現在は和紙部門の説明中


「和紙の原料は楮(こうぞ)、みつまた、雁皮(がんぴ)の靭皮(植物の外皮の下にある柔らかな内皮)繊維を中心に使われてきました。それぞれに優れた特質があり、いずれも繊維が長くて強靱で、光沢があり、和紙の特徴である薄くて強い性質を表しています。これ以外に、あさ、桑、竹、書道用紙には木材パルプ、わらなどをもちいています。野菜、野草、土などを入れて美術、工芸的な紙を漉くこともあります」


「刈り取り コウゾ蒸し 皮剥ぎ 乾燥 川ざらし タクリ 白皮を煮る 川さらし2回目 チリ取り こうかい(叩き) この辺までが 楮(こうぞ)と呼ばれる植物を和紙の材料にするまでの工程となります」


「和紙の材料?」道を歩いていた人 言


「ええ これから ザブリ(水とトロロを加えた水槽で混ぜ解す) 紙漉(舟水をスケタと呼ばれる木のマスで動かし厚みを調整) すき終わったら“けた”から“す”を外し、“す”にろかされた紙を紙床に移します。このとき、先に重ねてある紙との間に空気が入らないように注意します。こうして、一日分の紙を紙床に重ね一昼夜ほど自然に水を切ります。 後は圧力を加え 板はりし 乾燥させ 品を改めて完成です…」


周りを見つつ…


「和紙と言う物は大変な手間と労力のかかる作業を経て作られる物ですが 1000年以上保つほどに丈夫な『紙』となるのです」


周りは熱い熱気と静寂に包まれる…最も古い和紙は1300年も前に作られ正倉院に収蔵されている 飛鳥時代702年の戸籍だそうだ。


1000年保つは言い過ぎではない 1000年 保たないのは人間か自然が燃やすからだ。


「1000年保つ あの人と私の愛…」


次は綿花について説明していく 異世界にも同じものは有ると思うが 其処は技術で売り込む事にする。


綿花から紡ぐこともできるし、「わた」から紡ぐこともできる。


綿糸 ワタ 綿織物 と説明し 座布団 布団 どてら ちゃんちゃんこ と説明していく


「ほお この袖が無い服に ワタが入っているのですか?」○○商会会長


「素材も少なく 簡単に作れ 着合わせもし易く なにより温かい防寒着でとなります」


この会長さんの故郷は寒いらしく防寒対策の商品が非常に喜ばれるそうで…湯たんぽとかこの人に売れそうだな~などと思うのであった。


綿花は植物を売るか糸 ワタの素材で売るか 加工製品各種で売るか 迷う処ではあるが『人手』のない現状ではこんな物の有ります!と言うアピールに留めておく…


そして 集まってくれた皆さんに(こんなに呼んでない!!)焼き芋を振舞う。


「私の愛の温かさで…包む 包みたい うへへへへっ ?もがもぐもごごごっ!!?」


早くて大量に提供できる簡単おやつ!※爆発注意!!!上も下も黙ってろ!オナラ淑女!


焼き芋はとても人気が有った 異世界人は芋好きなんだね!心のメモに書き込んでおく…


こうして アマテラス物品展(仮)は大盛況のうちに幕を閉じた。


値段交渉や販売 受け渡し 各種契約は明日に持ち越す事とし引き取ってもらった。


大人数で押しかけられても迷惑なので『和紙で作った整理券』を各配布しその取り仕切りをクラクフ領領主代理のマリア・デ・クラクフ嬢に任せた。


「カネサダは仕事のデキル女が好き」


と彼女の耳元で呟いて置いた。(大量の焼き芋をお土産に追加で渡して)


彼女がどうなったかは…想像に難くない(ぷっ)領主の館は窓全開!仕事全開!であろう(大笑)さて…今後の展開はどうなるのやら ぶっつけ本番で外交に交易と…クラクフ領のマリア女子との交渉が何やら色々と爆発してしまった。


どこぞの商会の頭取に会長?各種ギルドのマスター達 後 将軍や官僚達? カンパニーの代表も居たか…


これは『マズイ』のでは?こちらは彼らの情報が0だ…彼らもこちらの情報が0だろうけれど…


本体!本体!!こちら二号!こちら2号!ヘルプミー!ヘルプミー!!どうにかしてー!!


輝きの渚亭は数百人の護衛?に完全包囲されている…


「やり過ぎだ!!マリアっぷ!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「と 言う訳なのよ」


三+1+α巨頭会議招集!!良案求むう~!!!


「皆殺し?」


「あたしも ど――――んする―――!!」きゃきゃ♪


両手を万歳して今日も最高に可愛い!!ツグミちゃん♪内容はコワイが彼女は本気だ!


しかし…ど――――ん も悪くない?


「クラクフ領主代行に丸投げしては?いかかですか 御嬢様」


「それだ――――――――――――――――――――――――――――――ぁ!」


遠くから「それだ――――――――――――――ぁ!」


かくして 丸投げ げふんげふん 委任 と言う形で 「優秀なる領主代行を仲介役として他の方々との交渉や交易などはその全てを領主代行にお任せ致します」と至急の手紙を送り届けてもらい…私たちはクラクフの街を見学する事にしたのであった。


続く…はず…



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