第15話☆物品展(仮)
朝食は 豆 だったお婆 もといお姉さんが言っていた クラクフ地方は豆が主食とは…本当だった。
宿のシェフに色々と聞いてみたが、伝統のクラクフ料理は『豆』ありき…で構成されている。
それとこの宿のオーナーの意向でその地域の特産品を宿では提供するようにしているそう。(別の宿行こうかな…)
味噌 豆腐 餡子 ずんだ などが受けるか?と心にメモっておく…
さて『物品展(仮)』の準備に取り掛かる。
黒漆塗五枚胴具足 伊予札黒糸威胴丸具足 朱漆塗桶側胴具足 黒絲威二枚胴具足 金小札浅葱威二枚胴具足
まるで漢文の様になったが…伊達政宗・徳川家康・井伊直正 本田忠勝 直江兼続の 当世具足である。
最後の金小札浅葱威二枚胴具足は『愛』の文字で有名…あのマリア女子(ぷっ)が愛 愛叫ぶので…これは目玉商品として配置しておく…
ソレにしても 壮観である!日本の鎧は世界に類を見ない『芸術品』である。
『あやかし製造』の鎧…俺もどれか着てみたい、黒は良いとして…赤は受けるのか…金色は外しておいた…ド派手過ぎる。これらも十分にド派手だが…
お次は 本命? 日本刀…備前・山城・大和・美濃・相州の5大産地から 備前国長船 来国俊 千寿院 関孫六兼元 五郎入道正宗と満遍無く用意してみた。
日本刀は深い…そして広い なので 作者や派閥などで用意する。
何故かって?有名な職人(道具)などは『あやかし』になりやすい…魂が乗り移る程の名品から魂がこもった妖刀まで…付喪神に成りやすいのが日本刀(関係)である!!!
100年以上大事にされた道具…付喪神化が刀剣に多くなるのは当然か(擬人化パネー)
日本人は刀大好きなのだな~と思う今日の俺でした。
お次は和紙…福井県の「越前和紙(えちぜんわし)」岐阜県の「美濃和紙(みのわし)」高知県の「土佐和紙(とさわし)」日本三大和紙を用意…これは日本の物品展か?
越前和紙=正式な書類や芸術作品に良く用いられる上質な和紙
美濃和紙=702年には既にあり、ユネスコ無形文化遺産でもある和紙
土佐和紙=国の無形文化財で、作る人独自の違いが有り品種の豊富さに特特徴がある和紙
こう書いてみると…色々ある物だ…おっと次々 マリア達が来てしまう。
綿花を素材のまま置き 紡いだ糸 織った布 布に詰めた(座布団)を展示
流石に場所が無くなって来た。
輝きの渚亭の食堂を無理(輝きの笑顔)を言って貸切った。
他の客?居ません…この宿…人気ないのか?豆ばっか出すからかな?
お?マリア達が来たよう…お迎えに行こう。
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私は愛の狩人…昨日は生涯の心の友と未来の伴侶(最重要)に出会えて正に至福を得た!ああ!それと最高の食べ物(さつまいも♪)にも出会えた!!のでしたはぁ!!
朝まで心から存分に語り合った(一方通行)真なる心の夫(友)に会いに行く。
彼女は嫌な顔一つせず(お面で見えない筈?)に私の館まで来てくれて(完全拉致犯罪確定)お部屋で語り合ったのです。
「さあ♪ 愛しのカネサダ様!愛の狩人まいりましたぁ!」
「いらっしゃいませ 皆さま 御待ちしておりました さあご覧ください アマテラスで作りました製品の数々を」
合計56人の御客様が来た…昨日より随分と増えている?各お偉いさん?○○ギルドマスター?○○カンパニー代表?○○商会会頭?え?道を歩いていたら誘われた?
始めて会った人物達から自己紹介を丁寧にしてもらうが、覚えきれない 仮面越しなので笑って居る(口だけ)で済むのは楽でいいが(完全仮面用意しとこ!)
嵐の様な展示会になった。
「これは有名な武士…ナイトが使っていた物を再現した鎧で当世具足と言いまして 紐で鉄板や革などを確りと結びつける事で 耐久性と利便性 コストなどを抑えた 防具となります」
「成る程!自分で細かい部分まで調整などが簡単に出来て しかも安いと?」○○カンパニー代表言
「この兜の 威容!!なんと猛猛しい佇まいか!!」○○ギルドマスター言
「軍団指揮官として戦ったナイトの戦闘指揮用甲冑ですので 実戦での使用の実績も有ります この黒い鎧などは大小の戦57戦で無傷であった指揮官の物です」
俺はどこの店員だ?ああ 日本派遣のアマテラス商会か…会社でも作るか(笑)
「成る程… 指揮官の威容で部下を鼓舞し 戦に臨む…新しい考え方ですな!!これは凄い!!」将軍言
「こちらの…反り返った剣?は何ですかな?」○○商会頭取言
「素早く抜き! 折れず! 曲がらず! 良く切れる!」鬼言
ズバシュ!!ビビッビッ!!
目に留まらぬ居合抜きをして見せ 空気どころか空間を切り裂くほどの技の切れを見せるカネサダ 意外に実演販売員として優秀?『ガマの油売り』させたら『この切り落とした腕が!何となんと!!』とか言ってペッタンコと繋ぎそう(笑)
「カネサダ様! す て き」ギラギラギラ
何時もより更にギラツク 淑女を遠巻きにしながら 物品展(仮)は大盛況だ。
「柔らかい鉄を 堅い鉄で包み込む…この鉄の純度…刃の美しさ これは武器では無い!芸術品だ! 美しさで切る…」鍛冶ギルドギルドマスター
この人とは鍛冶ギルドのマスターだ 見た目がドワーフ(偽)みたいで覚えている。
ドワーフ(見た事は無いが)の3倍?程ある2メートル越えの大男である。
「砂鉄や灰を原料とし たたら吹きで造られる 玉鋼と言う鋼で 堅い部分と柔らかい部分を選別し 積み沸かし=てこ棒と言う棒の先端に隙間なく積み重ね そして和紙で包み、藁灰と水に溶いた粘土を掛けてほどに入れ、1300~1500℃近くまで温度を上げて叩いて鍛接します。
この藁灰と粘土があることで、表面の融解や酸化を防ぎ鍛接を助けます 折り返し鍛錬を十から十五回ほど行い 鉄の内部の不純物をたたき出して純度を高めて そういった工程で作った 数種類の鉄を 造り込みと言う 内部構造を作る工程を経て出来た鉄の棒を 叩き鍛え 刀の形にし 刀身に土置きと言う工程を施し 七百後半~九百度くらいまで熱して水で急冷しますが、この両者の温度が非常に重要で、 刀身の温度を色で見分けるため暗闇で行います。水につけた瞬間刃部は急冷され硬い組織になり、 棟側はゆっくりと冷やされ縮んでいくので反りが生まれます。」
鍛冶ギルドマスターをじっと見つつ説明していく…何でこんな事言っているかって?
本体が『知識の水晶(仮)』なる物を天照様にもらっているので カンニングしつつ答えているのだ。
知識の水晶=あらゆる日本の知識が詰め込まれた水晶『日本刀~萌えまで完全収録!使用注意♪』と言うチートアイテムだ。
「そのような 重要な秘儀…明かしていいのか! いいのですか?」
「技術も物も使われてこそ生きる物 そうでは ありませんか?」
そう…伝統工芸 伝統文化 伝統が消えると『あやかし』も消える。
日本古来のあらゆる物(事)を救うそれが『幻想移民』である!!!
とは言っても 普通に 高二には辛い…求む!!超ブラック勤務に耐える妖怪よ!!オレに憑いて来いや――――――――――――――――!!!
「ああ!カネサダ様 す て き」
カネサダに取り憑くオナラ妖怪は!要らね―――――――――――――――!!!
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