都々逸のへや【約580文字】
十人十色で世はおもしろい善人だけじゃつまらない
楽しいことを知りたいならばねこの尻でも追えばいい
いもも喰わぬに屁の出てくるはもしや微笑むいもの神
■解題
都々逸とは何か、以下に辞典の記述を引用する(読みやすくするためにわずかな編集を加えている)。
俗曲の一。寛政(1789~1801)末期から文化(1804~1818)初期のころ、潮来節(いたこぶし)・よしこの節を母体として成立。天保(1830~1844)末期に江戸の都々逸坊扇歌が寄席で歌って流行した。七・七・七・五の26文字で、男女の情の機微を表現したものが多い。都都逸節。
[デジタル大辞泉]
川柳同様に口語でつくるものと心得る。数え方はわからないが、1曲2曲かと予想する。以後、そう数えることにしたい。
旧仮名づかいにするか新仮名づかいにするか、それが問題であった。俗にいうわたしの「ライフ・ワーク」である和歌と俳句は前者でしているが、それに対抗するようなかたちで差し当たり後者を採用した。
さて、1曲目は「正論」だが、正論を聞くのはなかなか退屈なことかもしれない。最初の句が字余りだが、めずらしいことではない気がする。2曲目は「知り」つながりで「尻」を出し、「尻を追う」という下世話な慣用句を恋愛がらみでないことに使用した。3曲目は打って変わって下世話な内容である。「いもの神」は、疱瘡、天然痘をつかさどる神のよし。
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