ポエム 附けたり解題【約310文字】

 蕪村に画と俳*1のあるが如く、漱石に小説と詩*2と句のあるが如く、寅日子*3に物理学と随筆と句のあるが如く、余に歌と句のあらんことを願う。


*1 俳諧。俳句の前身。

*2 漢詩。

*3 寺田寅彦(1878-1935)の俳号。


【解題】

 松尾芭蕉の『笈の小文』に見える「西行の和歌における、宗祇の連歌における、雪舟の絵における、利休が茶における、其貫道するものは一なり」の一文に触発されたものである。

 言及した人たちはわたしが特に重んじる俳句の作者である。寺田寅彦に寅日子なる号のあることは執筆時に知った。芭蕉の名を加えたいところだが、俳諧以外に挙げるべきものを見いだせず断念した(『奥の細道』等多くの文章は俳文の範疇であり、俳文は俳諧の一文野である)。

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