私の作句方針に関する話――恐れないことまとめ
故人もしたらしい作句に関する議論を私もしてみたく思い巧拙をも顧みずここにその真似事をする。このような文章にどれほどの需要があるのかと疑いはするが。
・類句・類想句をなすこと(注1)
・一句のうちに季語を複数入れること(注2)
・字余りすること(注3)
・正規の文法規範から逸脱すること(注4)
・切れ字を入れないこと(注5)
・句割れ(注6)
注1.むろん盗作を是認するものではない。俳句は極めて短いため偶然人の作品とよく似たものができることを気にしていたら活動に差し支えるのではないだろうか。
注2.「季重なり」という。各々の語の季が同じ場合も異なる場合(「季違い」)も然り。季語を入れないことについてはなお慎重を要するが、目下そのことに積極的な理由を見いだせないでいる。
注3.字余りはするよりはしないのが望ましく、五・七・五の十七音の原則は常に十分に尊重してしかるべきかと考えるが、言い尽くせない場合はそれも良いだろう。字余りせずとも十分に言いおおせるにも関わらずあえて字余りすることは戒めるものとする。字足らずについてはなお慎重を要する。
注4.「横たふ」の形で連用形のように用いる、「
注5.あらゆる語が切れ字になるとする議論もあるが、ここでは「切れ字十八字」(説明は省略)のようなより古くから支持されてきたであろう切れ字観に拠っている。切れ字を一句のうちに複数入れることについてはもう少し慎重にしても良いかと考える。
注6.「句割れ」は文の切れ目を五・七・五のいずれかの句の途中(とりわけ七の句に来る場合を私は想定している)に置く技法。「
上の議論は素人が自分の楽しみのためにしていることであるし(あまり厳密性にこだわって書くのは私が楽しくない)また決して人にそのようにすることを勧めるものではないから、よくよく眉に唾して聞いてもらいたい。当文章は議論の叩き台程度に考えてもらえれば幸いである。正確なところは(必要であれば)各自で調べられたい。
以上
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