第28話 終わりを止める方法。
この部屋の非常口から脱出し、これからザッカー・クック氏がいる場所に向かわなければ何か危険な災厄が起きると私達は感じていた。
しかし、上の壁は『コスモ・フェニックス』によって壁が壊されているので外の世界が開いているが、どう見ても私達の能力ではいけない範囲だ。
それだけでない。
仮に元の部屋に戻ってもその部屋からは脱出できない。
だとすれば私達がこの部屋から脱出するには例の鍵を開けなければならなかった。
それが何処なのか分からないけど、それでも鍵が開ければこのレイスブック米本社から脱出する事は可能だ。
そして流石のザッカー・クック氏もこの部屋で追い詰められた時、非常時の扉があるのはリスクマネジメントの観点から考えても大体、想像できた。
何故って。
それは、自分の身を守る為にはまず、非常口は必要だし、どちらかといえばこの部屋から脱出できるだけの構造なら確実に相手が入ってこない。
つまり相手が入ってこなければ、彼が作った機密情報が手に入りにくくなる。
そうなれば、この部屋には『プロビデンスの王』の弱点に関する資料だって十分にあるとさえ思っていた。
そしてその『プロビデンスの王』関連の資料の中には『プロビデンスの王』の弱点があると私は思った。
何故なら、この強大な能力を発動できる反面、使用すると肉体が焼かれるような痛みを走り、最終的には死に至る恐ろしい代物だからだ。
それ故に、死に至る事を考えれば『プロビデンスの王』が相手を殲滅する事が出来、世界支配を容易にする一方、自身の肉体が焼かれ、最終的に使用者は骨も残らなくなる程、溶ける能力だった。
そしてレイスブック社幹部は全員男性で『プロビデンスの王』は使用すると強大な肉体を得られる一方、その反動から使用者の後遺症が確実に残るのは間違いなかった。
「つまり、ザッカー・クック氏の『コスモ・フェニックス』は強大な能力を使用できるが、解除できない程の能力で近い内に暴走する。」
「
「
つまり『プロビデンスの王』の元来の目的はレイスブック社を守る役員の為に作られた体内チップなのは至極当然かもしれない。
それ故に、体内チップで能力を強化し、彼らの命が滅んでもレイスブック社を守ろうとしていたのは何かあるだろうと私は感じた。
「でも、これら資料はレイスブック社の裏を調べる為に動いて居た資料だし、これから私達は外に出て彼を止めなければならないと思ったよ。」
「そうだな。藍那。貴様と出会って私は変わった。そしてザッカー・クック氏を倒す決意があったから貴様と会って後悔しておらんぞ。」
「
「
「礼音ちゃん。ありがとうね。」
私はこれでザッカー・クック氏が発動した『プロビデンスの王』を破壊できる方法を見つける事が出来た。
「2人とも。『プロビデンスの王」の弱点は持久力が弱さだよ。つまり強大な能力を発動できる一方、身体の方は既にボロボロで内臓が焼けるような痛さを恐らく
「つまり、『コスモ・フェニックス』などの『プロビデンスの王』は内臓を焼きながら破壊する能力があると。」
「そう。強大な能力が使える一方、長く続ければ使用者の身体が焼け始め、最終的には自我を失い、命を落とす恐れもあるんだよ。」
私は自我を失うという言葉に何か引っかかる言葉があると感じた。
「
無差別に人を殺す…。
兄弟で自我を失う状態だったら銃撃などが通じない事も相まって、間違いなくクックは無差別に人を殺す為に殺戮を彼が自覚無い内に繰り返す事になる。
そうなれば手遅れだ。
「礼音。早く出口だけを探してくれない?」
「あぁ、勿論だ。」
そうなる前に、私はこの部屋から出口を探そうとした。
******
その頃、私と
「あなたは何で鳥なのに人間の言葉が喋れるの?」
「ふっ。それは良い質問したな。私はレイスブックCEOであるザッカー・クックだ。そして、現在はこの街を破壊する為に活動している。」
「最低。アンタは『マジカルガールパッチ』で女性の身体を弄び、『プロビデンスの王』を利用して役員を駒の様に扱った癖に偉そうに言うの?」
「ほう。私の地位と能力を知らずにこの様な態度や言葉を言えるのか?」
「いえるさ。アンタみたいに地位があっても最低な能力を使うなら私は許さないよ。」
「ほう。なら君とその女と共に死んでもらう。」
「
「
私は
「行くよ。『
「行くぞ。『プラーミャ』。」
私は水の能力、林美は炎の能力で彼の時間稼ぎが出来ると思っていた。
「甘い。俺をその程度の能力で殺せると思うなよ。」
私に彼を殺せるほどの能力があるとは思えない。
けど、それを止める為なら私はどんな手を尽くして見せる。
「舐めるな。『ステーナ ヴォ―ダ』。」
私は水の壁を敷き、『コスモ・フェニックス』の日の手から防いでいた。
「舐めるな。『
拙い。これを喰らったら私は死んでしまう。
どうしよう。
「『ステーナ ヴォ―ダ』」
私は守る事しか出来なかった。すると
「さようなら。
と彼女は私の目の前に別れを告げ、彼の元へと飛び込んでしまった。
そして、私は彼女は飛び込んだ理由が分からない中、今がどんな状況なのか頭が混乱していた。
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