中国本社突入編

第15話 中華街のデスゲーム。

 私はこれから時彦さんの忠告を守りながら礼音と共にモスクワを歩き回っていた。


礼音あやね。この町がモスクワ中華街(Москва Китай Городи)で合っているよね?」


「あぁ、ここがモスクワ中華街なのは確かだ。モスクワ中華街では『マジカルガールパッチ』が密売されている話があるからな。」


「えっ!?どういう事?」


 私は何故、モスクワ中華街で『マジカルガールパッチ』が密売されているのか分からなかった。


「勿論、ここにいる人間全員がやっている訳じゃないが、ロシアでは『マジカルガールパッチ』の使用が禁止されている。」


「確か、ロシアで禁止されているのはアメリカが仕掛けた盗聴器が仕掛けられている話だったよね。」


 私はロシアでマジカルガールパッチの販売が禁止されている理由が明確だった。

 あの国では世界征服を行う為に盗聴器になるものを作っている。

 そして、μチップは最強の兵器であり、とりわけ脳みそに埋め込めば身体を一切、傷つけることなく頭の思考を盗み取る事が出来る。


「つまり、頭に装着する体内チップだからより危険性が高いわけだね。」


「そうだ。でも、この中華街では密売されている話があるのは、中国南部出身やアメリカに渡航した華僑が『マジカルガールパッチ』をここで密売している話もあるからだ。」


 つまり、アメリカ留学組が潜める場所としてモスクワ中華街が筆頭の場所になるのは当然な訳か。

 でも、何で中国南部なのが理由なんだろうか?

 これがどういう意味なのか良く解らなかった私はこれからモスクワ中華街に突入する事にした。

********

礼音あやね。豚まんが凄く美味しい。」


「そうだろ。中華街ではアメリカナイズされた本国より美味しい料理が提供されている場合があるんだ。」


「アメリカナイズ?」


 私はアメリカナイズが凄く気になっていた。

 確かに『マジカルガールパッチ』を密売するにはアメリカナイズされた人間じゃないと成功しない事を私は知っていた。

 だから、アメリカナイズされた人間がロシアで仕事する際にはこの場所に来ることになるよね?


「つまりアメリカの影響を受けた華僑かきょうがロシアの影響から逃れる為に、ここに潜んで『マジカルガールパッチ』を密売しないとФСБなどに捕まってしまうからだよ。」


「そうなんだ~。」


 成程。

 確かにロシアの諜報機関であるФСБはアメリカCIAやドイツのDVD、英国のMI6が仕掛ける事には非常に敏感だと思うのは当然だよね。

 確かロシアは数十年前、新自由主義や民営化などを行った影響で国が滅びかけた話があった気がする。

 つまり、その反動からアメリカCIAなどの行動には非常に敏感なのは良く解る。

 それ故にロシアはアメリカが嫌いなんだ。

 そしてかくいうアメリカも、一般市民の監視を進める為にもμチップを特に頭部に埋め込ませる事が必死だったのが良く解る。

 そうしないと全人類の監視を遂行できない訳だから…。

 そして女の子の多くは魔法少女になりたがる…。

 それ故に、このμチップで魔法を具現化出来る代わりに頭で考える事は全て盗聴され、身体は頭が死んだらその姿のまま、奴隷として尽くされ、死でさえも奪われる。

 これがレイスブック社とCIAが仕掛けた盗聴行為ならアメリカが全人類の情報を盗み聞きする為に、体内チップを作ったのは納得するよ。


「分かった。でも、ここにいる密売人を殺さなければ意味はないよね。」


「そうだ。密売人の特徴としてはアメリカ留学をしている人間なのは確かだよな。」


「アメリカ留学者ね…。」


 私はそれ点が非常に気になりながら、アメリカ留学組が様々な問題を起こしているのは陰で何かあると感じながら、これからアメリカ留学組がいる電子部品屋を捜査する事にした。

 すると…、


「止めて。何で私ばかり狙うの?」


「そりゃ。アンタが弱いから首を討ちとって私の願いを叶えたいからだよ。」


林美リンメイ。アンタはもっとまともな人間だったでしょ。」


少梅シャオメイ。私は涌康ヨンカンから貰いた『マジカルガールパッチ』を手に入れた。故にこのデスゲームに勝たないと死んだ私のお姉ちゃんを復活出来ないんだよ。」


 やばい。少梅シャオメイちゃんを救わないと彼女は林美リンメイに殺される。

 だから私に能力を発動してください。

********

 すると、私は妙な能力が私の身体に漲り、これから彼女達から『マジカルガールパッチ』を壊せると感じた。


「我が『グロム』。彼女達の脳を埋められている体内チップを破壊してください。」


「我が『スニェグ』。あいつらから体内チップを破壊して彼女達をこの呪縛から解かせろ。」


 私の『グロム』と礼音の『スニェグ』で彼女達の体内チップを無事に破壊してください。


「これで最期だ。死んで詫びろ。少梅シャオメイ。」


「止めて。林美リンメイ。」


 止められるか彼女達のデスゲーム。

 私は彼女達が無事であって欲しいと願いながら体内チップが無事に破壊できることを望んだ。

********

「嘘…。少梅シャオメイ。が殺せなかった。」


「私は…。無事だったのか?」


 彼女達は途端に能力が使えなくなったことで急に様子が変化した事に驚いたが、私と礼音あやねはそれを伝える為、彼女達に話した。


「私は藍那あいな。それで彼女は礼音あやね少梅シャオメイちゃんと林美リンメイちゃん。アンタ達に何があったのか私に事情を教えてくれない?」


「はぁ…。どうしてあんた達にこの件を話さなければならないの?」


「私は時彦さんのお陰で『マジカルガールパッチ』を破壊する事が出来たし、その影響で体内チップ破壊する事を任務に出来たから彼に感謝しているの?」


「そうだ。私と藍那あいなも『マジカルガールパッチ』の使用者だった。けど、時彦のお陰でマイクロチップを破壊して今は、身体の細胞は変わってしまったけど、アメリカ政府からは監視されないわ。」


「そうか。私達はアメリカ政府に監視されていたんだ。」


「そうなんだ。私達の無知がこんな目に遭ったんだな。」


 私は少梅シャオメイちゃんと林美リンメイちゃんがまさか自分達が監視されているとは思わなかったせいか、自分達が利用されていると思わなかった。

 私達と同じように…、

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