第11話 体内チップ破壊医師になった少女達…。

 私がまともな死に方が出来ないなら私自身が体内チップ破壊医師になれば良いと私は感じた。


「私は『マジカルガールパッチ』を一度、脳に埋め込まれた以上、まともな死に方や死後がおくれないなら私は体内チップ破壊医師になるから…。」


藍那あいな。アンタ、それで大丈夫なの…。」


礼音あやね。うん、契約書を読んだの…。契約書には体内チップ破壊医師になったらまともな死に方が出来ないと書いてあったが、『マジカルガールパッチ』を埋め込まれた以上、私にはまともな死に方が出来ないと感じたの?」


 私がまともな死に方が出来ないならμチップ破壊医師になれば良いだけだと私は思った。

 それ以外にまともな死に方が出来ないなら私はそれに忠実に従う以外にないと思うと非常に複雑で覚悟がいる行為だった。


藍那あいな。アンタ…。」


時彦ときひこさん。私は多くの少女を救う事、『マジカルガールパッチ』の代償など考えても体内チップ破壊医師になる故に、契約します。」


「分かった。この契約の捺印なついんには自分の血で印鑑の部分に血を付けてくれサインしてくれ…。」


 私がまともな死に方が出来なくなった以上、私が出来る事は非常に限られている。

 だからこそ。契約する事で体内チップ破壊医師になって世界を変えてゆくしかないと私は感じた。


「よし、契約が完了した。」


 契約が完了した途端、私の身体から妙な能力があふれ出して行き、これがμチップを破壊する能力だと思うと私はこの能力さえあれば、μチップを破壊して少女達を救えると感じていた。


 …身体から能力が入ってくる。


 ある能力が私の身体は非常に凄く染み渡ってくる。


礼音あやね。私の身体から凄く静電気の能力が伝わってくる。」


藍那あいな。貴様も体内チップ破壊医師になったら凄く伝わってくるのか?」


「うん、体内チップ破壊医師になった瞬間、電気能力が私の身体に伝わってきたの?」


「うん、伝わってきたよ。」


 私は電気能力が伝わってきた事により体内チップ破壊医師になれたと実感した。

 しかもこれは『マジカルガールパッチ』を脳に張り付けた時、出てきた電気能力だよ。

 私は体内チップ破壊医師になり『マジカルガールパッチ』に使用する魔法少女能力が私の身体に伝わってきた。


「よし、藍那あいながその気になるなら私も何としてもその気を見せて見せる。」


藍那あいなが本格的にこの能力を使ってくるなら私もこの能力を全力で使おうと思ったから契約してやる。


時彦ときひこさん。私には印鑑があるけど…。」


礼音あやね。アンタもなりたいよね…?なら契約して私も体内チップ破壊医師になって見せるよ。」


 私が契約した瞬間、礼音あやねも『マジカルガールパッチ』を使えなくなった反動から私も体内チップ破壊医師を契約書に印鑑を捺印なついんし、彼女自身も能力開花を図った。


「凄く。氷の能力を持った体内チップ破壊医師になろうとしている。身体から氷の女王様の能力が非常に伝わってくる。」


…これはどんなに凄い能力なのか私も凄く気になっちゃうな。藍那に負けないような能力を持っていると私は凄く有難いかも…。


 礼音も能力を持ち始めた事で彼女の私と同じように体内チップ破壊医師の能力者になる事が出来た。


「よし、これで貴様達の契約は完了した。これから体内チップ破壊医師になったからにはまず、少女たちの頭から体内チップゲームである『マジカルガールパッチ』を破壊して欲しい。」


「了解。私はもう、体内チップ破壊医師になったからこれからμチップを破壊するよ。」


「私も藍那あいなにも負けてられんよ。私も『マジカルガールパッチ』を止めたいからな。あんなクソで生死を賭けたデスゲームなんか破壊してやる。」


 私も藍那も目的は『マジカルガールパッチ』を破壊する事が目的だったため、意気込みは同じだった。

 同じだからこそ互いに意気投合出来ると感じていた。


「よし、これで貴様達は体内チップ破壊医師になる事が出来た。これから貴様達2人はモスクワ都心部に出て、『マジカルガールパッチ』を埋め込まれた少女たちの脳からμチップだけを破壊してくれ。」


「了解!!」


「それでμチップ破壊したら治癒能力もあるからそれを思う存分に利用してくれ。ただ、μチップ破壊しても治癒能力を解除しても彼女達の身体は永遠に残るから死を奪われる事は区割りない事だけは覚悟しとけ…!!」


「了解。」


 私は『マジカルガールパッチ』を埋め込まれた少女たちは体内チップ破壊しても既に特殊な細胞に書き換えられてしまう為、破壊しても細胞は元に戻らない事は当然だった。

 μチップ破壊で能力が消え、デスゲームから離脱できるが、書き換えられた細胞は二度と元に戻らない。

 元に戻らない事は彼女達の首から下は癌細胞が死滅し、臓器は病気を起こさない身体になった状態のままだと私達は既に理解していた。

 だからこそ、私達はμチップ破壊しても彼女達の心の治療がある程度必要だと思った。


「藍那。μチップ破壊してもおわれた少女達をこれからも安心して救い出せるよう、頑張るしかないな。」


「礼音。私達も同じような環境になるからきっと私とアンタならそれが出来るから大丈夫だよ。」


 礼音と私は『マジカルガールパッチ』という体内チップを埋め込んでしまったから彼女達の体内チップ破壊後の心の治療は私達に死か出来ないと薄々、感じた。

 だからこそ、これから私達は町中にいる『マジカルガールパッチ』の参加者している少女から体内チップ破壊する使命を持つ要因になった。

***********

「よし、貴様達はこれから『マジカルガールパッチ』を破壊する為に旅をするから、その前にモスクワのクレムリンに向かってくれ。」


「ありがとう。時彦ときひこさん。」


時彦ときひこ。また、あおうな。」


 私と礼音あやねはこれからモスクワ地下鉄1号線でモスクワ大学があるウニヴェルシチェート駅からクレムリンがあるボロウィツカヤ駅まで向かう事になった。


「大丈夫だよね。礼音あやね。」


「いや、ウニヴェルシチェート駅に入ってから何か争いがある雰囲気を感じる。」


 礼音の言う通り、この地下鉄の地下で何かが起きていると感じた私は少し鳥肌がたった。

 誰かがこの地下で争っている事、そして背後から私達が監視されている事…。

 私と礼音あやねはその二重の恐怖を抱いてしまった。

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