第5話 契約するか否か…01。

「これが契約書か…。ずいぶんと多言語で表記だよね。」


「だって、英語だけだと『レイスブック社』にばれるからでしょ。」


 私はこの契約書をするのは既に分かっていた。

 何故なら、電子構文プログラムでも英語以外の言語がC言語などの要素を入れるとアメリカの情報技術産業ITが不利になるから。

 つまり、情報技術産業ITの多くはアメリカの計画と英語以外の言語をした影響で強くなった産業だから、ロシア語やペルシア語を入れるとアメリカが不利になるのは勿論でしょ。


「だから、私はこの契約書を今日は書かなくても良いと思っているよ。」


藍那あいな。アンタは随分だとお人好しだな。」


「勿論、私がお人好しなのは皆が知っている事だし、私もそれは自覚している。けど、騙される人は自分に自信がない人や人にバレバレの嘘をつく人だから。」


藍那あいな。貴様は分かっているじゃないか。なら、アンタの頭を撫でてやろう。」


 ナデナデ。


 何だろう。礼音あやねが私の頭を撫でたお陰で凄く私が安心してしまった。

 私も礼音あやねもμチップを壊しても書き換えられた細胞が治らない事を時彦ときひこから聞いた。

それが原因で身体の方は不老不死になった。

 頭は老いないけど死ぬかもしれない。

特に脳みそを別人に入れ替えれば私たちの身体であっても別の人が動かされる恐怖を感じた。

 そして、目の前で頭を殺された少女の胴体は私達と共に磯子駅まで歩いている。

 ネクタイを巻いているブレザーに、可愛い水色のカーディガンを着用していると私も惚れてしまう。

 でも、彼女は頭を失ったにもかかわらず、身体の体温は何故か、生きている時と同じ温かさを感じる。

 どうして彼女の頭は死んでいるのに胴体に生命力を感じるのか?

 時彦ときひこ、曰く『マジカルガールパッチ』の着用者は頭部に死があっても体部はない。

 だから彼女達は参加したら頭部だけ失ったも胴体が動く恐怖を感じた。


「ねぇ、君の名前は誰なの?」


 私は頭を失くした少女の名前を知りたかった。

 すると、その頭のない少女はノートを用意してボールペンで自分の名前を書いてくれた。


礼音あやね。名前が書けたらしいよ。」


藍那あいな。つまり、彼女は頭がなくても書けるとはどれだけなんだ。」


 私が少しちょっかい出している事を彼女は感じながら、私と礼音は彼女の名前を確認する事にした。


「成程。アンタの名前は『豊島美次てしま みつき』か。」


「成程。豊島さん。あんたは凄く良い名前と胴体だが、『マジカルガールパッチ』について話したい事があるのか。」


 美次みつきは、けど私や礼音の話は十分に聞こえているんだね。

 つまり、人のは頭がなくても胴体だけでも生きられるんだね。

 最も、視覚に関しては頭がなければ失うけど、視覚がなくても他の四覚が優れていれば彼女は頭がなくても生きれると思った。


「ねぇ、美次みつき。今日はに行くの。」


 と、私が質問しながら、彼女はノートでこんな事を書いた。


「そうか。『礼音あやね藍那あいな』と書いているよ。」


「成程な。私と共に来てほしいと。」


 美次みつきは自分の頭の事を話してくれると思いながら、これから私と礼音あやね彼女みつきの家へ向かった。


 **********


「へぇ~。ここが美次の家か。ずいぶん綺麗な家だね。」


 彼女みつきの身体がと感じる。

 無言で帰ってくる事は避けられないが、胴体が喜んでいる事は、頭が彼女の両親や兄弟と共に悲しむからだろう。


「すみません。」


「君たちは誰ですか?って美次みつき。アンタの身体は無事だったの?」


 そこに美次の母親が現れた。


「私はとある事情で美次さんの身体と同行している戸塚藍那とつか あいなです。」


「後、星川礼音ほしかわ あやねです。」

 私は美次のお母さんに『マジカルガールパッチ』の事情を話そうと思い、彼女の家に上がった。


 ********


「美次。身体の方は無事だったんだね。」


 美次のお母さん。アンタがどんなに彼女の事を話しかけても美次は頭がない為、

 けど、しているだけで安心した。

 そして、美次のお母さんと共に彼女の頭の遺体が安置されている部屋まで来た私はその様子を見て唖然とした。


「彼女の顔は凄くをしているんだ。」


「そうだな。でも顔が一部が、になっているよ。」


 確かに礼音の言う通り、彼女の頭は凄く血だらけだった。

 その血だらけの頭部が止血されて綺麗に修復されているだけまだ、彼女の頭は良い最期さいごを迎えられたのだろう。

 けど、彼女の身体は彼女の頭部が亡くなっている事を知った以上、彼女は涙を流さなくても悲しんだ。


美次みつき。話を聞いてくれ。アンタの頭は亡くなったんだ。」


 彼女の身体はその事を聞いて落ち込んだ。

 けどは無事なのにどうしては死んだのか私にはわからなかった。

 そして、『マジカルガールパッチ』という事を私達は改めて知った。

 つまり、身体は相手を殺せない一方、相手が自身を殺す事も出来ない身体になったと改めて思い知った。

 しかし、仏壇を見ると彼女の頭からは事を考えると為に外したのだろう。

 確かに『レイスブック社』は恐ろしい経営をしている。

 まさにだ。

 こういう事が出来るからこんな危ないものを開発できる。

しかも時彦が開発主でもCEO達は時彦かれを自分達の手駒パシリしか見ないなら何か危ないと雰囲気を醸し出してた。

 そして女性の身体だけを不老不死にし、相手や自身の身体の攻撃及び、自身の身体を防壁を強化する理由が意味不明だった。


「美次のお母さんは、彼女の身体だけが生きて帰った時、どうしたの?」


藍那あいな。私も凄く複雑だよ。私の姉妹は揃って『マジカルガールパッチ』を楽しんだ。先に妹の富華とみかがゲームをやっていたが、敗者になって頭は亡くなったんだ。勿論、だけど、頭は死んだからあの声はもう聞こえないと思うと泣きたくなる。」


 私は美次みつきのお母さんが大事な娘たちを2人とも『マジカルガールパッチ』で頭を失った事に悲しみ、憎しみを感じた。

同時に私自身も『レイスブック社』がこんな女性の身体を踏みにじる製品を開発、量産する行為に次第に嫌気を感じた。

 でも、美次みつきの脳が外されている事を考えると、美次みつきの頭は仮死状態に近い死をずっと繰り返すと感じた。


********


 それから私と礼音あやね美次みつきに参列者として参加し、起きる事のない彼女の頭部をずっと見続けていた。

 勿論、美次みつきと彼女の妹『富華とみか』は身体だけで遺族席に参加する状態だった。

 でも、この葬式は彼女みつきの身体は葬式に参加しているが、彼女みつきの頭は生首として晒され、永遠に眠っている。

 私はこの状況を感じとったせいか、身体から鳥肌が立ってしまった。


礼音あやね。なんか虚しくて、不気味だよ。」


藍那あいな。私もこんな状態でが死んでが生かされた状態になると私は何を言えば良いのか分からなくなる。」


 私も礼音あやねも今の状態がどういう状況なのか解らなくなって来た。


「うぅ、私はどうすれば良いの。」


 美次みつき富華とみかの頭部が亡くなった事に彼女達の両親が悔やんでいるのは解る。

 けど、私はこの組織を家族葬にしなかったのは時彦ときひこがお通夜で重要な事を私に言って欲しいと語ったからだ。

 それ故に私はお通夜の最後に皆の前でその事を語る決意をした。

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