247.意外と人気がある?
もしかして、コートの下の服も装備扱いになっているのだろうか? 面倒くさいから検証する気にはなれないな。
だが、こう考えてみると、今まで出会った
ただ、スケルトンやゴブリンの鎧だと奪う価値がないと思う。
しかしだ! 鬼婆の中に鬼女という若い女性っぽいのがたまにいる。結構、目のやりどころに困るボインボインの体つきなんだよね。あの着物も奪えるのだろうか? 奪っちゃていいのだろうか? おそらく、すっぽんぽんだぞ?
あっ!? 一瞬、軍神沙羅の怒りの姿が頭に浮かんだ。あれは軍神でなく大魔神だった……。くわばらくわばら。
よし、気を取り直して、真・強奪作戦開始だ!
夕方まで目一杯強奪を繰り返す。正直、下の階層への道探しを忘れていた。マッピングはちゃんとしてたよ?
リヤカー満杯になるほど奪えた。はにわくんの帽子も品質の良いほうに換えたし、はにわくんミニに俺とは色違いの真っ赤なコートを羽織らせている。
だから、はにわくん恨めしそうに見ない!
「い、いっぱい持ってきたわね……」
「頑張りました!」
もちろん、いつもの鉱石も積んできている。海賊装備ワンセットを持って
「フリントロック式銃のほうは私が引き取ります。衣装のほうは査定してもらわないとなんとも言えませんね。コスプレ衣装として売れるのではないでしょうか? カットラスはうちのメンバーで欲しがっている人が多いので、国を通さずうちで買い取りしましょう」
やはり、国の査定待ちになるか。
それでも、
だが、おそらく鑑定結果を聞いたら驚くだろうな。あんなコスプレ衣装でも中堅クラスの装備品と同等の性能だって知ったら。
カットラスは前に売った物が好評でみなさん予備武器として欲しがっている。なので、
これはうちの
翌日は朝から月彩 Tr.Coでお仕事。小太郎は下の階でお姉さま方の癒しとなっている。みなさん、仕事してますよね?
そして、天水専務と打ち合わせ。
「来月からサイバーセキュリティの者が二人やって来る」
今は事務員さんの中でセキュリティに詳しい人が兼任でやってくれている。しかし、そろそろ外部からのセキュリティを強化しなければならない。これは特室や政府からも突っつかれている。
そこで、政府が無理やり押し込んで来た人材だ。まったく信用できない。
「今日の午後、そいつらの対策をさせる者の面接をします」
できればそいつらの尻尾を掴んで、政府側へのカードにしたい。
「信用できる者なのかね?」
「俺の悪友の姉です。身元的には問題ありません。人柄は何年も会ってないのでわかりませんが」
中学の時に何度か顔を合わせたことがある程度。ちゃんと話しをしたことはなかったと思う。
「そうそう、向こうの世界の武器防具を注文しました。特注品ではないのでそれほど時間がかからずこちらに持ってこれると思います」
「どの程度なのかね」
「武器のほうは結構数を揃えられると思っています。性能的には向こうの中堅クラス、こちらではベテランクラスが使う武器ですね。防具は自衛隊に売ったファングベアーの革鎧クラスです」
「売るとすれば自衛隊か?」
本音は一般に売りたいんだよねぇ。
「一応、武器に関しては一本試供品として自衛隊に送りましょう。いらないというなら、一般売りに回せばいいです。防具のほうはカラーリングやパーソナルマークの実験に使おうと思います」
「わかった。急いで手配しよう」
デザイン、塗装、メンバーズカード、やることはいっぱいだ。
鎧に関しては手入れの仕方などの説明書なども必要になるだろう。やはり、意見を聞くのに向こうの職人を雇いたい。鎧はベルト調整などでサイズ調整はできるけど、できればこちらの世界の使いやすい金具やベルトを使ってほしい。向こうのままだと結構調整が面倒なのだ。
こちらの世界でも同じものが作れるかの検証もしたい。使う設備や素材の品質などは間違いなくこちらのほうが上になる。果たして出来た製品に違いが出るのだろうか?
職人さん、酒飲み放題にすれば釣れると思うんだよね。
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