第9話

自分の考えをお金で変えない真面目な坊主がいた。

先代からのしきたりで毎日 決まった時間にお経を唱える。

人間的に出来ていて周りから、尊敬されていた。


夕方時、静寂な中、広場の電灯とろうそくだけが、灯っていた。

お経があげられる、チーンッ、と鳴り響く、ポクポクと音を立てていく・・・・・・祈りが込められて行く。


( あんな事をしたって何も変わらないのにな~!?・・・・・・思い知らすか~・・・・・・ )

スイッチが入り、起動し始める。


外気からは、鍵で遮断、目をつむっているお坊さんには、何も分からなかった、無音で動いているからだった。

自身を試すように気合いで上半身 裸でお経を唱える。


回りの畳上から、あげたお経の文字一つ一つが坊主の体に集まり、取り付き、上がっていった、坊主をしゃぼん玉で包んだ、火炎で玉が真っ赤に成る・・・・・・停止、数多くの赤や紫色のムカデが、ゴソッと落ちて来た。


「・・・・・・ンッ~・・・奴は~!?・・・・・・何処だ!?・・・・・・」

畳上には、ムカデしか居なかった。

「・・・燃えたか!?、いやミスか!? もしかしてワープして空間に飛ばされたか~!?・・・」

何が起きたか、解らないで終了したのだった。

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