意味


 夜中に見た信号機は点滅していた。


 車が通るわけでもなく、人が通るだけでもなく。


 そこにいるだけ、ただ点滅していた。


 誰かに見られるわけでもなく、誰かに言われるわけでもなく。


 そこにいるだけ、ただ書いていた。


 そんなことはわかっている。でも書けよ、書けよと頭が言う。


 それだけが、自分をつなぎ止めておける唯一の方法だとわかっている。


 信号機は点滅している。


 ただ、自分の存在意義を示すため。


 僕は書き続けている。


 ただ、誰かに見つけて欲しくて。


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