第18話 Rに近い?微妙なページです

 翌朝。 

 よく寝るヤツだな。

 いい加減起きてくれないと困るんだけどな。そういう思いで、鼻をつまんだり頬を叩いたりして起こそうとした。けど、中々起きてこない。

 なので、意地悪してやろうと思い、布団に隠れてる身体に手を這わせる。


 すべすべとした肌。

 おそらく男だけでなく、女も知らない身体だろう。

 まさか、まだ童貞か?


 布団を捲って、その身体を頭から脚に向けて見ていた。


 あどけない寝顔を見ながら、可愛いと思ってしまう自分がいた。

 唇は少しだが隙間があいていて、そこから健康色の舌が見え隠れしている。

 歌うのが好きで、教養では声楽を取ってるとも話してくれたよな。

 男だという象徴の、喉仏がうっすらと喉に見える。

 女装させても、男だとバレルこともないだろう。

 乳首はピンクだし、胸にも筋肉はついていて女性用下着を付けると胸の膨らみができるだろう。サイズは、100のCかDぐらいか。

 腹は縦割れしてる。合気道もやってるし、他にも色々とスポーツはやってたらしい。だからか、引き締まってウエストもくびれぎみになってる。

 腹の下には、形のよいモノがちょこんと収まってる。

 脚も、太いようでいて筋肉が付いてる。


 じっと見てたら、ムズムズとしてきた。

 待て、私はノーマルな筈だ。

 もちろん、理想としてる女性はいる。

 去年、いや一昨年か…。

 あの夏、ドイツに歌うために来独した大学の声楽部連中。

 その中に、彼女は居た。

 マルクなんて鼻の下を伸ばして彼女と写っていた。

 マルクを撮るつもりで、彼女だけを撮ったものだった。

 その写メは、iPhoneに入れてる。

 私だけの宝物だ。

 だから、友明に対する思いは…。

 悶々としながら悩んでいたら、友明は起きてきた。

 間一髪だった。

 

 彼は自分が何も着てないのに気がつき、何か言いたそうだ。

 だから、先制してやる。

 「言っとくが、お前は自分から服を脱いだんだからな」



 友明は信じられないという表情をしていた。




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