407日目 コマイヌと受付嬢の取引??


 依頼達成したとハルトたちが戻るとギルドの受付嬢はコマイヌの像をチラッと拝見し・・・ハルトたちの紙に依頼をここに完了したというハンコを押して手渡すとコマイヌをこちらへと手を出すとハルトは紙だけを受け取り受付嬢たちにコマイヌが現状も微力ながらと告げコマイヌを目覚めさせルトギルドの受付嬢は何の冗談かとハルトたちにガンを飛ばしていた。



「そんな目で睨まないでくれないか??俺も初めは討伐しようとしたんだがこのコマイヌの話を聞いた所コイツは居場所を求めて力を使ったまでなんだとさ。

で、その居場所なんだが・・・まぁそれはコマイヌ自身が説明するだろうから聞いてみてくれ。

――――――――――あとはお前の口で何とかするんだな。」

「それはどうも・・・コホンと・・・初めましてだ受付の者。

私は妲己という名でこの体になってしまった事を話すと長いのでまた後に語るとして・・・・私を嬢たちの手助けをさせてはもらえないだろうか??

そうだ!!!ちと耳を貸せぃ・・・こにょこにょ・・・ココンココンこにょにょにょにょというのはどうだろうかえかえ??」

「今すごく嫌な取引をするようなやり取りが見えましたが止めなくていいのですか??

このままではギルドはコマイヌに乗っ取られたりとかしちゃうんじゃないですかね??」

「無視できない事だとは思うのだが・・・この受付嬢たちの目が話を聞いたあとから何やら生き生きしておらぬか??」

「一体何を刷り込んだのかしらね??

私たちの提案をことごとく却下するあの受付嬢たちを黙らせるって一体・・・・」

「だけど話がいい方向に進んでいるのであれば私はこのまま流れを見て決めるのもアリだと感じる。

何せあのコマイヌはもう大きなゲートを開く程の魔力を感じないのもあるけどこの国にいるクリシュナ様が黙っていないと思うの。」

せっちゃんの言葉にハルトたちはヤバイ事が起ればクリシュナに任せればいいと簡単な回答が出ると後は受付嬢たちに話をするようにとだけ言ってハルトは報酬を受け取り山分けしそのまま酒場へと足を運ぶのであった・・・・



「カンパーイ!!!ンゴンゴンゴンゴ・・・・ぼっひゃぁぁほぅ!!!

いやぁ~~今日の疲れはこの一杯で吹っ飛んじゃうわねぇ~~

それに出来立てのホワホワから揚げにビーンを食べられるとあっちゃ今日も数杯飲ませて・・・・わかってるわよ・・・アト、2杯くらいで勘弁しておいたげるわよ・・・ぐびぐび・・・」

「そうそう俺たちの契約にはしっかりとしたがって貰わねぇと困るからな!!!

はぁ~~やっと俺たちはメルトを家まで引きずるアレから解放されるんだぞ。

最高だと思わねぇか??あのメルトを引きずる毎度の流れを考えると俺はかなりいいことをしたんじゃないか!!!」

「そうですね、今回はハルトの契約に感謝と敬意を称しましょう。

ですからせっちゃんもあんまり飲み過ぎてぶっ倒れないでくださいね??」

「え、あ・・うん大丈夫・・・あんまり激しく飲む予定じゃないのと飲める分量はわきまえてる。

もうあの抜けに抜けた私の顔をコレ以上見せたくないから・・・・

仮にも私は鬼だから・・・妙な事で鬼化も鬼の看板の価値も下げられないから・・・うん。」

「結構引きずっている感じだな。

私はいくら飲んだとしても酔いが来ることはないのだがな。

酔うという感覚がわからぬのも癖というものかもしれぬな。

だが・・・こうして皆で酒を飲めるという事を考えればアリと言えばアリだがな。」

そう言って魔王はシュゴビーをグビグビと飲み干しメルトも負けじと飲むとせっちゃんも合わせようとするがハルトやキルりんの視線が重なると同時に我に返ってシュゴビーを置き・・・ギルドで上手くやっているのかとコマイヌの事を思い出していた。



「ん?せっちゃんにしては珍しいな。

あの珍妙な像の事を気にするなんてさ・・・仮にもアレは俺たちの住むこの国を滅ぼそうとしたテロリストなんだけどな。」

「いや、そう言う意味じゃなくて・・・私も故郷から飛ばされ孤独になり力だけある状況ならば同じようなことになっていたかと思うと少し同情するというか。

悲しい出来事だとおもってしまって。」

「あぁ~ハルトがせっちゃんを泣かしてるぅ~~悪いんだ~悪いんだァ~~ペナルティでシュゴビーを1杯追加ね!!!」

「メルトはまた調子に乗って好き放題ですか??ルールを守って正しく過ごすことが契約ですよね??

でしたらそう言った事は控えないとハルトの怒りと悲しみのグリグリを見舞われてしまいますよ??」

「そうだぞ?アレは見るからに痛そうな拷問技だ。

ハルトのか細い腕でも十分に威力を発揮できるものだから迂闊な事はしない事だ。

だが・・・せっちゃんの言いたいことも我は分かる。

我も同じようなものだからな・・・今では城もなければ家来も何もない魔王の名を持つだけの私だけだ・・・だが力で無理矢理作るものは力で覆されるのがオチなのだ。

その歴史を私は何度も見ておるから言える・・・力で作るのも道なのならば互いに理解し合い進む道もきっとあるのだと・・・・

だが、それでもダメなのであれば力でしかないのだがな。」

結局は力で押しとおるのかとハルトが突っ込むと魔王はハルトになら自分はいくらでも配下になりハルトを自分のモノにしてやると言い返してきており。

ハルトはその言葉を全否定すると魔王は驚きの声と共にどうしてだと驚いていた。



「ふぃ~俺はそろそろ酒が回ってきたし家に戻るとするかな。

キルりんたちは戻らねぇのか??」

「はい、私はまだこの料理を食べていますのでこれが済み次第戻ります。」

「私も最後のシュゴビーをちびちび飲んで飲み切ったら戻るから家を暖かくしておいてちょうだいな。」

「うぅぅぅ~~~どうしてだァぁ~~~どうしてハルトは私を受け入れてくれない!?」

「あはは・・・うんわかるわかるよ魔王さん・・・私だって・・・」

こうして振り返って見ると酒場の中はカオスと化しておりハルトはそれ以上何も言わず家に戻り床に就くのであった。

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