392日目 真理の太陽


 黒い幽霊のような連中に拘束されたハルトはどうすることもできず辺りを見渡すと家という家が全て消え去り・・・・掴んでいたモノの腕が次第に人間味を帯び。

次第に黒い者から自分のハルトの知る地球にいた服装の人に代わり風景も次第に切り替わりハルトのいた世界である地球の風景にへと完全に移り変わっていた。



「クソッ・・・マジで夢の中だとやりたい放題かよ!!!

俺の地球はすでにほろんだと聞くぞ!!!今さらこんな世界を見せた所で偽りの世界に興味なんかねぇよ!!!」

「それは違う・・・この世界はこの世界だけは全てが真実だ。

お前を取り囲む者も風景も世界でさえお前が《《思うがまま))の真実だ。

こうあってほしい、こうあるべきだ、これならいいと言った事が全てはお前の望むままなのだ。

それをどうして拒み窮屈でどうしようもない世界へと・・・あのモノの世界へと戻ろうというのだ??

私には理解できぬ。

お前が望むのならどんなものでさえ与えてやろう・・・・全ての痛みと無限の時間を持つモノよ・・・・」

再び内容が口を開いたかと思えばハルトをこの疑似的に作り出した空間、いや全てを任せるという発言まで飛び出しており。

ハルトは自分自身にどれだけの価値があるかとはこれっぽっちも感じず考えてもおらず・・・どの世界でも同じと言えば同じと考えたがそれはこの場での話であり。

ふと穴が完全に塞がっていない穴を覗くとハルトは太陽の話がどうでもよくなるような光景が目に見えていた・・・・・



「ちょっとハルトどういうつもりよこのバカ使い魔!!!!

私だけ助けて自分はカッコよく敵にやられますって言いたいわけ!?

そんなの私が認めないわよ!!!どんな手段を使ってももう一度あの世界に・・・・魔王、どうすればあの世界に戻れるのよそのデカイ乳は飾りなの!!早く答えを出しなさいよ!!!」

「いや、ちょっと待つんだ!!この状況から胸がどうとか関係ないだろ!!

だがハルトのいる場所へはこちらから向かうにしても数日はかかるだろう。

それに準備も必要だな・・・何せ体を置いて魂だけをあちらの世界へ送るのだからな。」

「何がどうなっているのか訳が分かりませんがハルトがボコボコにされて起きてこないという事は相当な事が起きているという事ですよね・・・・

私は専門外なので手は出せないのですがハルトならきっとあくどい考えで窮地を脱するはずですよ。

だってハルトは私たちがいないとダメダメだと思うはずですしこんな訳の分からない別れ方は私もしたくありません。」

「下らないな・・・あのようなモノが必要と言うのであれば同じモノを作ればいいだけの事・・・・どうだこれでいいのだろ・・・・」

と太陽がつぶやくとハルトを掴んでいたものがいつの間にかメルトや魔王たちになっており。

その服装も現代風にアレンジされておりハルトは太陽に本当にこのメルトたちが本人と同じ思考ならここに残ってもいいと問うと・・・・



「あらあら、私の事をお忘れかしら??ハルトさん?

私はどこからどう見てもメルトでしょ?本当にハルトさんは頭の回転が悪いんだから。」

「ハルトさんは私の知る限りでは頭の回転が速いはずなのですが魔王の服装によるショックが強いのではないですか?」

「何?私の服装はまだ大人しいはずだぞ?ハルトさんも私の服装はもっと過激でサキュバスのような格好でもいいんじゃないかと言っていたくらいだ。

――――――――――ハルトはそう言う趣味なのだろ??」

「ぷぷ・・・あははは!!!あっはっはっはっは!!!もうやめてくれわかったわかった俺のだ。

あぁ~~~やっぱり俺はこの世界にはいられねぇわ。

何せコイツらの目はこんなに良い様に俺を見てねぇしもっと来たねぇ言葉を吐き捨てるヤツだぞ??

それがまぁ俺の事をハルトさんとか世界が滅ぶ瞬間でも言うわけねぇワードナンバーワンだ。

まぁ魔王は意外とこっちでもサキュバスのままだが・・・・俺はこの世界にいるのは勘弁だ。

俺が今いるべき世界は作りたいように作れる世界じゃなくてアイツらとバカしてバカみたいに疲れるけどバカみたいに笑える世界なんだ。

つーわけで俺は帰らせてもらうぜ!!!

―――――――――――――コイツが俺のだ!!!」

ハルトはそう言って空から降り落ちるに指をさすと太陽は何もできないまま見つめるだけとなっており。

その隕石が着弾した付近から地面がめくり上がりハルトもそのまま黒い膜の方へと落ちていきそのまま現実の世界へと戻って行くのであった。



「本当に愚かなことを・・・この世界での権限で地表を吹き飛ばす隕石を落とすとは・・・・ただ、再びここへ迷い込んだ時は次こそは・・・・その時までただ眠り待つとしよう・・・・運命の輪はいずれ元の位置に戻るのだから。」

太陽1人自分に言い聞かせるように呟き崩れ去った虚無の空間を白い平地にし自身も溶け込むようにして消えていくのであった。



「んん・・・・んぁ??戻ってこられたのか??あぁん??」

ハルトが目を覚まし始めて目に移った光景とはメルトとキルりんたちが妙な仮面をかぶって奇怪な踊りをしており。

ハルトはその光景を見た途端・・・再び夢の世界に戻ろうとするかのように倒れ込み目を閉じていた。



「ちょっと待ってください!!!これには深い事情があるのですよ!!!

魔王がこうやって三日三晩儀式の踊りをするとメルトたちの言っていたへ行けると・・・だ、だから私は嫌だったんです!!!すぐに戻って来るんですよこのハルトって言うのは!!!だからもうこの格好も必要ないですよね!?」

「いや、このハルトがのハルトかどうかわからない以上はまだ私は・・・そうだな・・・ハルトなのなら私たちの事について詳しいはずだ。

だから私たちの事がわかるのであれば色々と私たちの事について語るがいい。

それを持って私たちはハルトが元のハルトだという事を認めよう。」

「そんなの面倒よ!!!まずはこれでも喰らって目を覚ますがいいわ!!!!」

メルトはそう言って手を掲げて魔法を放つとハルトは再び腹に違和感を感じるとあの世界で受けたような痛みが走り目を覚ますと腹には大きな風穴があいていた。

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