364日目 ダイオウリクガメ討伐
ダイオウリクガメを無事に討伐したハルトは次の問題となるダイオウリクガメが崩れ落ちる方向にある街をどうするべきかと悩んでおり。
まずは地上へ戻ることを優先したハルトは魔王とせっちゃんを呼び・・・ダイオウリクガメの背に現れると。
あと数分もすればダイオウリクガメは街を飲み込み破壊してしまうだろうと言う事からハルトは止める手立てとしてイマジンを使った岩での防護壁を作ると言う内容であったのだが・・・・
「その作戦はいいのだが・・・ハルトの体への負担は大丈夫なのか??
そもそもハルトは体の治癒に魔力が流れているようにも見えるのだが・・・・そんな無茶な体で膨大な魔力を必要とするイマジンを使わせるわけにはいかない。
せっちゃんもそうだとは思わないか??」
「そうだな・・・ハルトが体を張ったんだから私たちも体を使ってこのダイオウリクガメを止めると言うのはどうかな??
体格的に耐えられるかは五分と言ったところだけどハルトにコレ以上辛い思いはさせられないのならもうこれくらいしか・・・・」
「本当に・・・もう手はないのかしらね・・・・大量に魔力を使って私もすでにスッカラカンでシュゴビーしか入らない器になっちゃってるし・・・・
この状況を打開できるのは・・・・ん~~何か手は・・・
ねぇキルりん・・・私の想像が正しければっていつも正しいのだけれどちょっとお使いに言ってくれない??」
「メルト、さすがに今からシュゴビーを買いに行けと言うのはきけませんよ?
え?違う??だったらソレを言ってくださいよ・・・・ほむほむほほぅ・・・
ちょっとした博打かもしれませんが今の状況なら打てる手は何とやらですよね。
わかりました!!!私はコレから少し出ますので後はデカチチリードに任せますので!!!さらば!!!」
「お、おいキルりん!!!その説明は私に妙なレッテルが付くんじゃないのか!?
あぁもう!!!いつもここぞっていう時にキエるんなんだからどうなっても知らないからね!!!」
リードは魔法通信に怒鳴りつけてから冒険家とハンターたちに退避命令を出し・・・ハルトたちに最後の最後まで待ってダメそうならイマジンなり魔王たちの体を使って止めるなりして欲しいとだけ伝えるとリードは他の情報伝達を行っている仲間を引き上げさせ・・・キルりんの帰りを待っていたが一向に戻る気配はなく時間が少しずつ減り・・・・ついにダイオウリクガメの体はグラグラと揺れ始め時間がないことを知らしめている様であった。
「うわぁぁあぁぁぁ!?んぼッ!?」
「ハルト・・・私の胸に飛び込んでくるとは・・・その場をわきまえないか・・・」
「2人ともそんなことをしている場合じゃない!!!
ダイオウリクガメが大きく前のめりになって崩れ落ちそうだよ。
このままじゃ本当に間に合わない!!!
ここは私だけでも支えて・・・・・何??あの砂煙・・・」
「メルト!!!言われた通り連れて来ましたよ!!!
最後までこの街からも国からも隠れることなく出る事もないモノをね!!!
さぁ思う存分ダイオウリクガメを止めてください!!!」
「ダイオウリクガメの死骸を無料で回収できると聞いてやって来たけど。
ハルト君たちも乗ってるね・・・君たちそこからどきたまえ。
このスーパー回収メカ・・・何でも解体収納くんマークXの邪魔だ邪魔!!!
さぁ・・・このダイオウリクガメを全部お持ち帰りするよ!!!」
メルトに言われて連れて来たのは何と巨大メカを操縦するメディエルであり。
彼女はキルりんに言われるがままダイオウリクガメの組織成分を使った新薬の開発の為にサンプルが前々から欲しいと言う事からキルりんの言葉に疑いもせずすぐに行動に移しており。
ダイオウリクガメの全身をギリギリのところで支えて踏ん張り・・・別れた腕がにょきにょきとダイオウリクガメを掴んではチェーンソーやノコに代わり次々にダイオウリクガメをバラバラにしては綺麗にバックパックヘ収納していき。
バラバラにされる前に逃げ出したハルトたちはその様を見ながらはじめからメディエルにやらせたらよかったのではないかとハルト以外のモノ達も呟くが。
メディエル曰くこのメカは戦闘向けにはできていないらしくもしも攻撃されれば簡単に壊れてしまうから出せなかったと言いつつ回収の終わったメディエルは他に何も言わずに颯爽と研究所の方へと消えていき。
この時点でダイオウリクガメとの国を賭けた戦いは人間側の勝利となった。
「メディエルの奇怪なメカのおかげで今回は難を逃れることができなた。
それじゃメルトたちと合流してギルドに戻ろうか。」
「あぁ・・・アイタタ・・・まだ体の傷が治り切ってないのか・・・
でもまぁ何とか勝てたんだしこのくらいは目をつぶるとしてメルトはどの辺にいるんだ??」
「メルトなら私と一緒にいますよ。
あ、そこそこです・・・その木の下ですよ。」
「ダイオウリクガメとの戦いが終わったのはいいけど私これから教会でバイトなのよね??
国を救ったのにやることがバイトってどういう事かしら・・・・
何かやるせないわね。」
と、メルトはブツブツ言いながらも教会のアルバイトをきちんとやるつもりと語って大の字で寝転がっており。
その隣でリザさんとキルりんが立っていた。
「よっと、何はともあれ全員何とか無事と言ったところで何よりだね。
あれだけの相手をこの少ない人数でやり切ったとなると報酬もすごいと思うけどどうなんだろ。」
「報酬!!!そうよ報酬よ!!!私たちの頑張りに見合った報酬をキチンともらうまではおちおち寝てもいられないわよ!!!
う、うごけぇぇ私の足腰ぃ!!!!」
「これがメルトの執念ですか・・・・報酬の為なら疲れも痛みもブッチして立ち上がるなんて本当にがめついと言いますかタフと言いますか・・・・
で、ハルトは何とか立っているのがギリギリと言ったところですか。
――――――――――フラフラじゃないですか・・・えいえい。」
「お、おいやめろ!!爆発をモロに受けて何とか立っているだけでも称賛モノだって言うのに突くヤツがあるか!!!
ぐぅ・・・誰か手を貸してくれねぇか??んお・・・って、せっちゃんに抱えられてる!?」
ハルトはコメを担ぐようにせっちゃんに運ばれ・・・ギルドに到着するとそこからは肩を貸してもらい中へ入ると受付嬢やハンターに冒険家たちがハルトたちを囲むようにして飛び出してきていた。
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