361日目 古代魔術発射!!
酒場で飲み食いをしていたハルトたちであったが、長居をすればメルトたちの奇行がさらにエスカレートすると感じたハルトは魔王やせっちゃんに指示し・・・メルトとキルりんを強制的に回収して家に運び酒が抜けるよう風呂に連行していた。
「もう・・・せっかくいい気持でシュゴビーが全身を駆け巡っていたって言うのに酷いことするわねこのダメ使い魔のハルトは。」
「お前、自分がどんだけ重大な役割を担ってるのかって自覚はあんのか??
お前がミスをすれば地上部隊と国は間違いなく終わるんだぞ??」
「そうでした・・・私としたことが調子に乗ってメルトに踊らされていました。
私たちの状況は楽しんでいられるほど余裕のある状況ではないのです。
そうです!!ミスをすれば明日以降の生活はスラムの街と同じよう泥水を飲んで泥棒から残飯を奪うような生活になると言うのに気を抜いてはいられません!!!
メルトには是が非でも成功させて国へ貢献するべきなのです!!!」
「そうだな、これから数時間後にやって来るダイオウリクガメとの大きな戦いを前に英気を養うことは大切だがどんちゃん騒ぎをして棒に振ると言う事は避けるべきだからな。
それでは私は少しだけ仮眠を取らせてもらおうかな・・・明朝にやって来るダイオウリクガメを完全に叩くために力を温存しておかねば。
な、せっちゃん???ん~~~せっちゃんは時々思うのだが・・・すごいと思うのは私だけなのだろうか??」
魔王はせっちゃんに共に力の温存と言って休憩しようかと探すと・・・既にせっちゃんはソファーに座って首をこっくりこっくりと言わせており。
ハルトたちも大きな戦闘が始まれば寝ることもままならないと言う事から少しだけ仮眠をとることとなり自分たちの部屋に消えていき仮眠を取り始めた。
そして、数時間後・・・ハルトは何やら地震のようなモノを感じ目が覚め。
リビングに出ると魔王はすでに目覚めておりハルトと挨拶を交わすと無言でコンタクトを取り・・・ついにダイオウリクガメが現れた事を感じ。
メルトを起こしに部屋に入るとキルりんとメルトもハルトが起こす前に目覚めており何やら準備をしていた。
「遅いわねハルト・・・こんな一大事っていう時によくもまぁ余裕に寝ていたものね。
それにこの地響き・・・大きさもそれなりにあるダイオウリクガメよ。」
「ですね・・・ですがハルトの作戦通りに行えばある程度の被害で勝てると言う結果ですのでベストを尽くしましょう。
私の特性アイテムである粘り引っ付き爆弾を受け取ってください。
コレは硬い外壁や肉をピンポイントで爆発できる優れものですので内部に侵入する際に使ってください。」
「キルりんは寝ずにこれをギリギリまで生産してたのか・・・・
何だかんだ言ってやる気があって助かる。
よし・・・そんじゃまぁ・・・国を救いに行くとすっかぁ。」
「・・・・・・・・・グゥ~~~おぉぉ~~~~グゥゥ・・・・」
寝ながら腕を上げるせっちゃんを目覚めさせてからハルトたちは各自のポイントに付き。
キルりんとリード達は情報収集と伝達をするためにバラバラに配置しており、魔王とせっちゃん率いる冒険家とハンターよじ登り部隊は地響きを感じつつもダイオウリクガメに突撃する際に時間のロスが出ないポイントで待ち伏せ。
最後にメルトとハルトのいるダイオウリクガメを狙い撃つ射撃ポイントに配置に着くと魔法で連絡が取れるようギルドの魔術師がバイパスを作り交信し始め。
ダイオウリクガメが見えるか見えない所まで来ているとリードの仲間から連絡を受け。
メルトに古代魔術のチャージの開始が言い渡され・・・チャージに入っていた。
「それじゃ私はコレから自分のできる最大級のアレをチャージするから発射時はハルトが指示して頂戴よ??
私は魔術に意識を集中させないと100%の力が発揮できないんだからね??」
「はいはい・・・その辺も俺に任せておけっての。
で、魔王たちの配置はどうだ??」
「こちらは全く持って問題ない。
ただ地響きが強いせいか酔っている者が現れてきている。」
「それに地響きが強くなるにつれてダイオウリクガメの魔力も強く感じる。
強い相手と戦えるのはいいことだけど国と私たちの居場所を脅かすことは許されない。
この地は私たちの手で守って見せる!!!力を見せてやろう!!!」
「いいぞせっちゃん!!!俺たちは絶対に負けやしねぇ!!!」
「酒場のおっさんのとこでまたうまい酒も飲みたいしな!!!
こんなところで終われねぇよな!!!」
「剣を掲げ力を示すぞ!!!!
――――――――――うおぉらぁぁぁあぁぁぁ!!!!!」
冒険者やハンターたちの力強い掛け声は国中を駆け巡り・・・その声はシェルターの中で怯えるモノに力強い声援となって力が沸き。
意志を示す中、ダイオウリクガメの足音はさらに大きくなり気付けばダイオウリクガメの体が見えており・・・その背中にはマグマを拭きだす火山の姿が見えていた。
「あのダイオウリクガメは相当な年月を岩盤と一体化して眠っていたボルカニック種ですよ。
火山は本物ですのでハンターや冒険家たちは火山弾に注意しておいてください!
そろそろ火山弾が飛んでくる範囲ですので・・・・」
「ん??なんだ??何かが降って来て・・・・うわっ!?
全員防御態勢!!!空から火山弾が降って来るぞ!!!!」
キルりんの注意が的中したのか空からは無数の火山弾が降り注ぎ冒険家やハンターたちは何とか攻撃から回避することができ。
次の攻撃が来る前に態勢を整えて待っていると・・・ダイオウリクガメはさらに足を速めてドスンドスンと地響きを上げながら前へ前へと進みに進み・・・・
「よし、メルト・・・計算通り前方にダイオウリクガメが見えてきな。
で、古代呪文のチャージはどんなもんだ??」
「あと少し・・・ぐぅぅぅ・・・できたわ!!!チャージ完了!!!
―――――――――さぁブチコムわよ!!!」
メルトの古代呪文のチャージが完了するとメルトに呪文を放つ位置を言って放出させるとダイオウリクガメの胴体を抉り取るような形で通過し空へと消えて行った。
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