360日目 最後の晩餐と店主の意地


 受付嬢に返事をしてハルトたちは今いるギルドの総合兵力をもってダイオウリクガメに攻撃を仕掛けると言って作戦を語り始めると。

冒険家やハンターたちはハルトの作戦に不安があるのかいい返事をしていなかったが。

詳しく話を聞いた受付嬢は手を叩き、ハルトの作戦に最後まで協力すれば報酬が与えられると聞くと冒険家やハンターたちはハルトの作戦次第だとぶつくさ言って戻り話を聞く姿勢に入るとハルトは受付嬢にグーサインで挨拶し説明に入った。



「それじゃ作戦の方法を説明すっからちゃんと聞いておいてくれ。

まず、作戦は明朝のダイオウリクガメがある程度見えた段階で開始する。

で・・・先手としてこちらからメルトが放つ古代魔術をダイオウリクガメにヒットさせ行動を停止させるか体への致命傷を与えてもらう。

そこから俺たち地上部隊はある程度の距離に待ち伏せ・・・動かなくなったダイオウリクガメの体内へ侵入し破壊。

そのままダイオウリクガメが息の根を引き取るまで攻撃をし続けるという作戦なんだが・・・・最後の最後まで攻撃しねぇといけないんだが一緒にやってくれる奴はいるか??」

「お、俺には家族がいるからな・・・・・」

「俺にだって妹が・・・・」

「俺には飼ってるペットが・・・・」

「この冒険家にハンターはどれだけボンクラなんですか・・・・

はぁ~~ハ~イ、それじゃここにいる腑抜け冒険家やハンターたちに代わって私が攻撃役に志願しますよ。

ダイオウリクガメに致命傷を与えられるかもしれない毒も調合中ですのでお楽しみにです!!!」

「ならば私も出た方がよさそうだな。

この魔王、力の限りダイオウリクガメにダメージを与える事を約束するぞ。」

「わ、私も・・・私も手伝う!!!

この鬼の力はきっとこの時のための力だと思うから・・・この過酷な状況で立ち向かうためのモノだと私は信じて使いたい。

だから皆さんも自分の力を自分のために使うのではなく仲間や国のために使いません??」

と、せっちゃんたちの立候補をする中ハルトは顔を見えないようにして悪い笑みを見せ・・・仕掛けたとおりにやってくれたと待っていると。

緊迫した状況から一転しハンターに冒険家たちは大きく笑い出し・・・ハルトの想像とは少し違った結果となった。



「お前達ズッコケへんてこパーティーにそこまで言われたら俺たちもやらないわけにはいかないだろ??

わかったよ・・・ハルトたちの作戦に協力するぜ!!!」

「この国が無くなると今までのツケとか色々ともみ消したいことが無くなっていいんだろうが・・・俺はあえて立ち向かう道を選ぶとするかなぁ。

本当は国も捨てて戦死扱いにして消えるつもりだったんだが・・・・ハルトたちの演説を聞いたら勇気が湧いて来たぜ!!!あんがとよぉ。」

「そうだぜ!!!お前らが俺たちに気合を充てんしたんだ!!!

だから最後まで気張れよ!!!」

「お前ら・・・・くぅぅぅ~~~~なんだかんだでいい感じになってきたじゃんか!!!

それじゃお前ら!!!明朝前にこのギルドを出発する予定で行くからそれまで装備を整えて待っていてくれ!!!

あぁ~~~ゲームでしか味わった事のないこの感じ・・・たまらん!!!」

「ねぇねぇハルト・・・作戦の事だけど私がしっかりやらないとマズイ様な気がするのだけれど大丈夫かしら??

私・・・今になってすごい震えているのだけれど!?

な、ないか飲まないと・・・・手が震えて・・・・」

「大丈夫ですよメルト・・・それはただのアルコール依存症の震えです。

どうしますか??シュゴビーを飲んで景気でもつけます??」

「それはいいな!!!だが・・・メルトは飲めばジャージーのいる教会でのアルバイトになってしまうのではないか??

それに借金の返済も自分でする羽目に・・・・」

「わ、私は別にどっちでも・・・・」

メルトはシュゴビーというワードとハイネ教会での借金返済をしなくてはいけなくなるという天秤が動き始め。

どっちにしようかと迷っていると、他の冒険家やハンターたちは最後になるかもしれないと言ってシュゴビーを飲んで思い出に浸ると言って消え。

メルトはその過ぎ去ったモノ達の声が反響し・・・ついに答えが出た。



「私、こんな所で終わる気はしないけれど!!!

終わっちゃったらイヤだからシュゴビーを飲むわ!!!

だから私・・・戻ってきたら嫌だけどマジで死にたいくらい嫌だけどハイネ教会で働くわ・・・・だから死ぬ前に浴びるほどシュゴビーを飲むわよ!!!」

「はぁ・・・最終的にこうなっちまったか・・・

そうだな、どうせ終わるかもしれない世も末なら飲んでから散るのも1つの手だよな。

だがこれだけは言っておく・・・お前がカギなんだ・・・二日酔いしない程度で飲めよ??いいか??わかったな??」

「大丈夫ですよ私がきっちりついて見ておきますので!!!

では・・・最後の晩餐に行きましょうか!!!」

「それって確か・・・だったような??」

せっちゃんはそれ以上深く考えないようにしてメルトたちと共にシュゴビーを飲みに酒場へ向かうと店主は未だにシェルターに避難しておらず。

自分の手で料理と酒を振舞っていた。



「よぅ、やっぱりお前たちは最後までここで戦うらしいな。

ほらよ・・・コレは俺からのおごりだたんと飲んでくれ!!!ガッハッハッハ!!!」

「あぁ、それはいいんだが・・・何で店主のおっちゃんがここにいるのかって言うのを聞いておきたいんだが・・・グビグビ・・・」

ハルトはシュゴビーを口に含みつつ店主に問うと・・・店主は冒険家やハンターたちとは長い間共にしてきたと語りそれは危険な事があろうとなかろうといつもと同じように食って飲んでして次の仕事に向かっていってもらいたいからだと語り。

ハルトは店主に絶対に作戦を成功させここで宴会を開くから潰されないように店を被害から守るようにとだけ呟きシュゴビーをがぶ飲みする中、メルトもシュゴビーが解禁されたと言う事で酒樽の下にスタンバイしキルりんに合図を入れ・・・口に直接シュゴビーを流し込むと言う狂ったかのような行為に出ていた・・・・・・

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