299日目 調査の継続??
メルトの手のひらを返したような行動を白い目で見た後で運送者から紙を受け取り・・・ハルトたちは先を歩む冒険者たちに追いつくために急ぎ足で走っているとハンターや冒険家たちが見えて来たのだが、どうしてか進んでいる様子はなく。
その場で何かと争っている風にも見え・・・ハルトたちはすぐに冒険家たちに合流するとその真相が明らかとなった。
「うおぉぉぉりゃッ!!!ハルト!!!一体どこに行ってたんだよ!!!
だが、戻って来てくれたのならありがたい!!!このアゴイノシシの群れが急に襲ってきやがって・・・対処に追われてるとこだ。」
「ハルトが戻ってきたぞ!!!きっと長い間いなかった事だから《《気分スッキリでリフレッシュ済み))だろうから俺たちはここらへんで休憩にさせてもらおうぜ!!」
「そうだな!!リフレッシュハルトならこれくらい朝飯前だもんなぁ!!!」
「お前ら!?俺たちは別に暗闇に乗じて妙な事をしてたわけじゃないぞ!!!
だからスッキリ何てしてねぇしむしろお前らの発言でムカムカだ!!!」
「スッキリ??私は意外にもスッキリしたが??
もしかしてハルトはあれくらいじゃまだ足りないと言うのか??」
「魔王、コレは私たちの大事な部分に係るのコトなのであまり変なことは言わない方がいいです・・・」
「そんな事よりも冒険者たちが本当に休憩に入っちゃったから戦わないと!!
ぐぐッ・・・・鬼化してもいい??そしたらすぐに片付くとは思うけど・・・・」
せっちゃんが口に出したワードにハルトたちはこのまま冗談で行くわけにはいかないと察し・・・手分けして害獣の退治にあたり数体のアゴイノシシを討伐した所で他の群れは逃げるようにして消えていきこの場は何とかせっちゃんを鬼化させずに済んだ。
「いやぁ助かった助かった。
で、本当の所ハルトたちは何をしてたんだ??本当にイイコトをしてたわけじゃないだろ??」
「あったりまえだ!!!俺がこんな・・・・今はそんなことはどうだっていい。
俺達がどうして遅かったのかを話すとだな・・・昨日の後半組を襲ったヤツと戦っていたからなんだ。
それも禁止されてる行為をしてまでもだ・・・・だがそれも想定内で収拾がついたからこうやって合流したってわけだが・・・・
こっちのメンバーはどうしてこんなにグロッキーと言うかやつれてんだ??」
「それはだな・・・・お前たちが消えたことによって自分の力に自信がないコイツらが勝手に落ち込んだだけだ。
まぁ他力本願と言うかお前たちにそれだけ期待してたって事だ・・・だから今度この前線から離れるときはコイツらの事も考えて離れた方がとだけ言っておく。」
「そう言うわけだったのか・・・だがもう安心してくれ!!!
昨日までここで大暴れしていた魔獣の類は私たちで退治した。
だからこの先は共に進むと断言しよう!!!」
「何よ魔王の癖に・・・・いっちょ前に冒険者みたいに語っちゃって。
ケド、あんなサキュバスの言った言葉でも元気になる連中がいるんだからそれはそれでアリと言ったところかしら。
それじゃ休憩は終わりにして先に進みましょ。」
「そうですね、時間は確実に過ぎてますしコレ以上の時間ロスは活動限界のある我々人間にはつらいので早めに終了地点に突立つし眠りについた方がいいでしょう。
で、せっちゃん・・・先ほど頼んでた魔獣や害獣の気配は感じましたか??」
「ん~この辺りからはそう言った気配は感じないかな。
それに害獣は意外と気配を殺すのがうまかったりするから見抜くには害獣側が殺意剥き出しくらいになってもらわないと大変かも・・・
だけどこの辺りからはそういった気配はないからきっと大丈夫だと思う。
いざとなれば私が鬼化して戦うから!!」
せっちゃんは胸をどんと叩いて自信満々に語ったが、ハルトたちはそんな事はとんでもない相手が出てくるか状況が悪くなった場合以外にさせるつもりはなく。
害獣や魔獣の類の気配がないのならとこのまま終着点に向かおうと言うこととなり休憩していた冒険者やハンターを立たせて移動を開始した。
「元々は半周での交代が全員で1周とか骨が折れるにもほどがあるな。
実際後方にいる最後尾のせっちゃん方面には何人か脱落しそうなヤツもいるし。
横にはバカみたいにテンションの高いヤツもいるし・・・マジでこの依頼はこれで最後にしたい。」
「ハァッ!?何言っちゃってんの!?こんなメシウマな依頼が毎日できるのならやるに越したことないじゃない!!!
昼まで寝て、朝昼晩のゴハンを食べてから仕事終わりに一杯とくりゃサイコーじゃないよ!!!」
「酒をかっ喰らってるのは基本的にはメルトですよ。
ですが、朝にバタバタとしなくていいのは都合がいいと言えばいいですね。
というより・・・私的にはハルト側に着きますがね。
だって、夜に寝ないと成長がどうとかハルトが言ってましたし・・・・」
「その発言から察するに・・・キルりんはすでにハルトの手中にあると言うわけか。
私は基本的にハルトの指示で動くから私もハルト側に付こうか―――――――」
魔王がハルトの名を出し切る前にメルトは魔王の衣服をグイっと引っ張り・・・メルトの顔元まで近づけると。
コソコソと何やら密談し始め、何かを見せたのか魔王の昂る鼻息と息遣いに驚きながらハルトたちは待っていると。
魔王は顔をパンパンッと叩いて緩んだ顔を元の顔に戻しメルト側に着くときっぱりと断言した。
「悪いな・・・これもメルトから受け取った・・・うぉっと、何でもない。
えぇっと・・・このまま一方的にハルト側に傾いてはメルトが可哀想だと言う判断だ。
断じて買収されたとか
むしろ私がそういうシチュに憧れているからだ!!!フンッ!!」
「いや、魔王・・・お前絶対に買収されただろ。
おいキルりん・・・魔王がメルトに買収されたアイテムを奪ってこい。
少しは名の売れたコソ泥だろ?コレがうまく成功したらへんてこな名前からもう少しマシな名前にランクアップしてやってもいいぞ??」
「いいましたね!!!私の事をどこぞの街にいるちんけでちんまいコソ泥といいましたね!?
いいですとも!!!私の奪取
挑発に乗ったキルりんはザッと魔王を捉え、手をワキワキさせつつ悪漢のような悪い笑みを浮かべつつ魔王に向かって駆け出していた―――――――――
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