300日目 暴魔の報酬とこれからの調査
メルトに買収されたであろう魔王の隠された何かを奪いに向かったキルりん・・・・
魔王も無抵抗でいるわけでもなく魔力で見えない壁を作るがキルりんの磨き上げられたボディが光り、その魔力の壁をギリギリ数センチのすき間を掻い潜って抜け。
そのまま何かを取ったのかハルトの元へと戻って行った――――――――
「なッ!?ず・・・ズルイぞ!!!
胸がないことをいいことにすき間を利用して入るなんて・・・・何と言う技・・・これがキルりんのアサシンスキル・・・・壁抜けなのか――――――」
「ちょっと待ってもらいましょうか!!!
その暴言にもとれる私の体の一部を侮辱した発言は聞き捨てなりません!!
私を平均とするのであればせっちゃんや魔王たちの方が異常な発育と言うものですよ!!!
――――――――ハルトもそうは思いませんか!?」
「ん~発育に平均を求めるも何もDNA的に差異があるから何とも言えないな。
で・・・魔王から奪取したアイテムを見せてくれ。
それによっちゃ魔王を買収し返すこともできるからなぁ~~どれどれ。」
「あ、マズい・・・・私先に行って魔獣とか害獣が出てないか確認してくるわねぇ!!!
私ってばエラーイ!!!さっすが頼れるみんなの清く正しい魔導士様よねぇ!!!
さぁ~~・・・・・・ヒギッ!?は・・・・ハルト様??私に何か御用・・・で?
―――――――――あんぎゃぁああぁぁぁぁあぁぁッ!?!?!?」
ムクロはキルりんから受け取ったアイテムを見ると、真っ先にどこかへ行こうとしたメルトを捕まえ。
その頭に強烈なグリグリを捻じ込み・・・・泣かすとキルりんもそのアイテムを見てメルトに同情の余地なしと判断していた。
「何で魔王はこんな俺の盗撮写真でメルト側に付くんだよ・・・魔王だけは常識があると思ったけど俺の勘違いだったか。」
「い、いや!?違うぞハルト!!!
これは他の誰かに悪用されないとも限らないから私が預かっておこうと言う意味で受け取ったんだ!!!
本当だぞ!!!断じてハルトの生写真が欲しくて受け取ったわけじゃないからな!!!」
「それじゃこれは焼却と言う事でいいですね。
それじゃバイバイです・・・生のハルト写真。」
魔王はメラメラと燃える写真に悔いはないと言いつつも涙を1滴流し・・・・
地面に崩れて泣いているメルトを引きずりながら歩むと終着点に到着した。
「冒険者とハンターの皆さまお疲れ様でございました。
長い調査の報酬はこちらからどうぞ~
別途で害獣魔獣等の報酬追加はあちらで受付ください。」
「あぁ・・・やっと終わったぁ・・・今回はハルトたちのおかげで誰一人として負傷・・・・いや、メルトが負傷してんのか。
だがお前たちのおかげで俺たちは助かったんだ・・・今度シュゴビーでも奢らせてくれ。」
「俺も1杯くらいならサービスしてやんぜ!!報酬も結構あったしな!!」
「あぁ~こういう流れってやっぱいいよなぁ~~~
コイツらと一緒だとこういうイベントは少ないし本当に団体での行動はイイ!!!
だが・・・・もうやりたくない!!!」
「どっちなんですか・・・・とか何とかで無事に到着したのはいい事です。
暴魔の被害も出ず泣いたのはメルトのみ。
いやぁ~本当に良かったです!!!」
「そうだな、ほらメルト・・・・報酬をもらいに行くんじゃないのか??
それに暴魔の追加報酬を受け取らなくていいのか??」
「ウハッ!?忘れてたわ!!!
私には追加報酬が待ってたんだわ!!!
ハイハイハーーーイ!!!私たち暴魔をやっつけたのよ!!!追加報酬を寄越しなさいな!!!」
「ふぅ・・・最後尾、いま到着だよ。
みんな・・・お疲れ様。
今日はゆっくりと休んでね。」
「あぁ・・・お前さんもな・・・」
最後尾にいたせっちゃんとヨタヨタとよろめきながら歩く冒険者が到着しきったところで調査依頼は終了となり報酬受け渡し場が人でごった返しになっており。
追加報酬分の場ではメルトを除いた冒険家やハンターたちが次々と受け取る中。
メルトはまだかまだかとウロチョロしながら待っており。
やっとメルトの名前が呼ばれたかと思えば・・・ハルトたちも集まるようにと言われ集まった。
「ハルトさん一行・・・この度はこの地域に住まいし元凶である暴魔を退治してくださり真に感謝しております。
ですが不備があったのでそちらから発言させていただきます。
まず・・・使用してはならないアイテムの使用につきましては暴魔を討ち取った功績があったため不問にいたしますが。
その際に他の害獣や魔獣の動きが活発となったため・・・・ハルトさんたち一行には数日間の無報酬での駆除に出ていただきます。
それを承諾していただければ暴魔討伐とハルトさん方の討伐成された害獣等の駆除数を計算した2320万ゴールドを報酬としてお支払いしますがどうなされますか?」
「ハァッ!?無報酬でって・・・ボランティアで調査しなきゃいけないとかそんなクソみたいな作業は拒否よ拒否!!!」
「でしたら報酬がもらえませんがいいのですか?
無報酬で数日の調査を行うのだったとしても今回の分を計算しただけで普通に稼ぎとしては十分では??」
「私もそう思う。
きっとメルトは無報酬、無駄な労働と言う金にならない汗はかきたくないという事だろう。
それとせっちゃんはこの件に関してはどうする??
手伝ってくれると言うのであれば助かる・・・人出は多い方がいいからな。」
「私?私ならもちろん皆を手伝うつもりだよ。
今回の調査でも私が鬼化しようとしたけどみんなが私を庇うようにしてくれたから他の冒険者やハンターさんたちと少しは怖がられずになってくれたと思うしそのお礼も兼て手伝う。
ううん・・・・是非とも手伝わせてほしい。」
「そんじゃ・・・せっちゃんもそう言ってくれてるわけだし。
今回の報酬は受け取るって言う事でボランティアの調査日程が出来たら連絡してもらえます??
あと・・・報酬はこのメンバーで分けて袋に詰めてくれたらありがたい。」
受付嬢に報酬を人数分に別けるように指示したハルトはメルトにボランティアでも害獣等が現れた際に違う害獣や魔獣を倒せば報酬として獲得できるのでは?と甘い考えを言い聞かせると。
メルトはちょっと考えだし・・・モブがワラワラと出てきさえすればワンチャン?と妙な脳内計算のおかげで話がまとまり。
報酬を受け取ったハルトたちは明日も調査(ボランティア)が待っていると嬉しくも悲しく語りつつ腹ごしらえとして夜の酒場へと向かっていくのであった。
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