266日目 驚愕の事実


 メディエルは体の痛みが消えた事に意識を傾けると。

体のあちこちを触って確認し・・・体の不具合も以上も見られないことから成功だと大きな声で語り。

研究員を呼び出して成分表を複製するように伝え・・・眼鏡をクイクイっといわせながらハルトに近づいてきた。



「いやぁ見事に成功したよ。

本当にハルト君たちの協力には感謝してもしきれないね。

で、どう??これが私の本当の姿なんだけど・・・・この体でも私をチビ扱いできる??」

「ぐッ・・・・こんなナイスバディだったとは思いもしなかった・・・・

どうせキルりんくらいの絶壁――――――――」

「さぁ~てハルトの脳はナイフで一撃で済みましたが・・・・

メディエルの言動には私・・・いささか気になるのです。

それはを成長させると言う事は可能なのでしょうか??」

「またキルりんの悪い癖が始まってしまったか・・・・

というよりもハルト・・・脳天にナイフが突き刺さっているが大丈夫か!?」

「放っておきなさいよ。

どうせハルトは数分もすればヒョコっと起きてキルりんにグリグリを繰り出すに決まってるわよ。

それよりも・・・この新薬を大量生産してるってことは金が絡んでるってことよね?

つまりはこのハルトは私の使い魔なのだからそれのデータによって完成したのだから私たちにはそれなりの報酬が支払われるのは当然よね??」

メルトの問いにメディエルは考え・・・すべてを否定できないと言いつつ。

依頼書のとある部分を注目させてメルトに語った。



「そう言うだろうと思って補足を付けていたんだなぁ~

この研究に関わるモノの報酬は記入された以外に発生しないとね。

でも・・・私は心が広い・・・それにこの魅力ボディに戻れたことを祝して臨時ボーナスを付けてあげようかと思うのだけれどどうかな??

本当は何にもつかないのだけれど特別だ特別。」

「げへへ・・・・そ、そう言う事なら受け取らないのも野暮というものよね!!!

それじゃ遠慮なくいただいちゃうわ!!!」

「ちょっとちょっと!!!私の話を無視しないでくださいよ!!!

ボインになれるのかなれないのか聞いているのですよ!!!

こっちは身長とか言うよりもこの体系に酒場にいるクソ野郎どもからギルドにいる連中にバカにされて困っているのです!!!

貧乳と言われるのはギリギリ我慢できますが壁やまな板はもはや暴言!!!差別用語と言っても過言ではないです!!!

だから私のこの報われない胸に救いを・・・・・」

「もはや何も言うまい・・・・ただこれだけは言おう。

あってもなくてもいいのではないか・・・と。」

魔王の悟ったようなセリフにキルりんは聞く耳を立てずにスルーし。

必死の訴えにメディエルもこれ以上無視するのも悪いと感じたのか・・・試作段階の胸を大きくするための薬品を取り出して見せると。

キルりんは説明を聞く前にオヤツ感覚で飲み込み。

メディエルはどうなっても知らないという風な顔をして見ていると・・・・・



「おぉおぉぉ!!!来てます!!来てますよぉォぉ!!!

胸の方にぐいぐいと熱さが伝わって来てます!!!

これは巨乳・・・いえ爆乳になれちゃうのではないですか!?

ハッハッハ!!!私を今まで馬鹿にしたクソどもに一泡も二泡もふかしてやりますよ!!!」

「メディエル・・・キルりんはあぁ言っているのだが本当はどうなのだ??」

「ん?アレ?ただの目覚まし用の辛いエキスの入ったカプセルだ。

ちょっとしたにはあれで十分だ・・・・最後には適当に新しいのを作るとでも言えばおしまいだからな。」

「何だかメディエルって頭が良いのかただずる賢いのかわからないわね。

それにキルりんが満足ならそれでいいんじゃない。

で、キルりんが満足になったところで私たちも報酬で満足させてもらえないかしら??」

メルトの問いにメディエルは白衣を着た者に連絡し報酬を用意させ。

メディエルの気持ちと多少増額された袋をメルトが受け取ると・・・・すぐに酒場へ行くこととなり。

ハルトたちはメディエルに挨拶を済ませて酒場へ向かって行った。



「ん~~それにしても体がずっとぽかぽかしているのですが・・・いつになれば胸がボンッと大きくなるのでしょうかね・・・・」

「1日くらい寝ないと効果がないとかあるかもしれないぞ?

よく言うだろ?寝ると育つと。

だから沢山食べて沢山寝ればそのうち大きくなるんじゃないか??」

「だがこうして考えると何だか惜しいよな。

俺たちのマスコットキャラクターであるキルりんの防壁が無くなるとなると・・・バランスが悪いというか・・・・なぁ?」

「そうねぇ~まぁキルりんの発育に期待と言う事で・・・今日は飲むわよぉ!!!」

メルトはキルりんの事を適当に流すといつものようにシュゴビーを注文してガブガブと飲み干し。

ハルトたちはそれを見ながら軽く食事を済ませると・・・・酔いの回ったメルトを引きずりながら家に戻り、メルトを床に転がして解散となった。



そして・・・その翌日・・・・

目を覚ましたハルトの元へノックも無しにキルりんはベッドに飛び込んでくるや。

泣きじゃくりながら自分の胸が成長していないことにショックを受けていた。



「コレはどういう事だと思います!?

私の胸はやはりもう二度とたゆんたゆんのゆっさゆさにはならないと言う事でしょうか!?

ハルトぉ~~ふて寝しないでちゃんと聞いてくださいよ!!!

魔王もメルトも全然聞いてくれないのでハルトしか相談相手がいないんですよぉ~~~」

「んあぁ・・・もう・・・今何時だと思ってんだ??

まだ早朝・・・こんなに早く起きたらだからそりゃ成長もしないだろ。

つまりお前はアサシンスクール時代から早起きしているために胸にダメージが出ているんじゃないか??」

ハルトの言葉にキルりんは胸を触りながらベッドから降り・・・静かに自分の部屋に消えて行くと。

変わるように今度はメルトがハルトの部屋にやって来ていた。

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