267日目 11月19日は魔王の誕生日・・・
ハルトの部屋にやって来たメルトはハルトの寝ている布団を取り上げてハルトを起こすと。
キルりんに何を言ったのかと問い詰めて来ており・・・ハルトは先ほど話した内容をメルトに伝え再び寝ようとしたらメルトはハルトの腕を掴んでキルりんの寝ている部屋に連れ込んで様子を見てくるようにと言って押し込んだ。
「ったく・・・・何で俺が心のケアまでせにゃならんのだ・・・・
おいキルりん・・・さっきの事でショックを受けてるのか??それとも開き直って寝たのか??どっちなんだ??」
「もう・・・私の胸は・・・死んでしまったのですね・・・・うぅぅう・・・・
こうなるのならアサシンスクールに何て行かなければよかったです・・・・ぐすん・・・」
「こりゃ・・・立ち直るまでミノムシは確定って感じね。
でもキルりん・・・食べないとなんにも育たないわよ??」
メルトの言葉にキルりんは少しだけ反応したが、すぐにまた目線を逸らして布団の中にこもり・・・ジッとしていると―――――――
「どうしたというのだ??朝からドタバタと・・・またハルトが誰かを泣かせたのか??」
「何で俺限定でイベントが発生してることになってんだよ!!!
俺の仕業じゃねぇよ・・・自分のやってきた行いに悔いて凹んでるだけだ。」
「うぅぅぅ~~~私は本当にもう取り返しがつかないのでしょうか!?
毎日牛乳だってジャージー特性メニューも食べているのに・・・どうして一向に育たないのですか!!!」
「と、まぁ・・・こんな状況なのよね。
なんか魔王も励ます言葉を言ってあげて・・・ハルトや私じゃむしろ逆効果なのよねぇ~何故かは知らないけど。」
話を聞いた魔王はハルトたちを通り過ぎてミノムシ状態のキルりん近くに座り。
自分のやって来た事の後悔を悔いているのは自分だけじゃないと言う事を小さな声で語りだし。
話が済んだのか・・・魔王が立ち上がると、キルりんは布団から這い出し・・・涙を拭いて家の外で大声で叫びストレスを発散していた。
「どうだ??それだけ叫べばスッキリしたか??」
「はい・・・まだまだ私のロードは始まったばかりなので落ち込んでもしょうがないです!!
これからが私の本領発揮!!!今日からまた乳育を再開しますよ!!!」
「ハイハイ・・・それは良かったわね~~~ふわぁぁ~~~
なら私はもう少しだけ寝かせてもらうわよ・・・・本当に人騒がせな貧乳ね。」
「お前・・・今そのワードを口に出すか??バカだろ・・・」
ハルトの言葉に訳が分からないといった眠たい顔をするメルトにキルりんは目を赤く滾らせながら追いかけまわし。
メルトは眠気が吹き飛び・・・・朝食の酒場に来るまで永遠と追いかけまわされていた。
「で、ハルト・・・朝食を食べ終えたあとギルドに依頼を受けに行くのだろ?
だが・・・その前に聞きたいことがあったのだが・・・その今日は特別な日なのだが・・・覚えはないのか??」
「あん??特別な日だぁ??
そんなのある意味毎日が特別な日だろうが・・・いや非日常と言うべきか・・・・
メルトは敵を見つけたらいつも狂ったかのように魔法をブッパするし・・・キルりんはまな板とか貧乳系統のダメージワードに過剰反応して人を追いかけまわすわ・・・・魔王は害獣を一刀両断してバラしてから妙な笑みを浮かべるわ・・・・どう考えても毎日が特別な悪夢だろうがよ・・・」
魔王たちはハルトの言葉にそれは違うと言いうが、魔王はそれよりも今日が本当になんの日なのかわからないのかとハルトの肩を掴んで尋ねると。
ハルトは魔王の手をどけて覚えがないと言い出し・・・・・・
「うぅぅ・・・は、ハルトの・・・・バカモノめ!!!!」
「あぁ~あ・・・魔王が怒ってどっか行っちゃったわよ??
あのまま魔王が暴走でもして国を滅ぼしたら私たち終わりよ??
永久追放か処刑か・・・・闇に屠られるでしょうね。
そうなりたくなかったら・・・ハルトは魔王を探してきなさいよね。」
「はぁ!?なんで俺なんだよ!?
魔王が勝手に出て行ったくらいでお前たちは騒ぎ過ぎなんだよ。
魔王はお前達よりもできてんだ・・・そんな簡単に人様の迷惑をするとは思えないぞ??
逆にお前たちが魔王を見習ってほしいくらいだ。」
「いえいえ、魔王はあぁ見えて中には純粋な小娘のような精神が入っているのですよ??
つまりですね・・・ハルトの先ほどの言葉にショックを受けて暴走して街を破壊していても何らおかしなことはないのですよ。
ホラ・・・耳を澄ませてください・・・この轟音が聞こえますか??」
キルりんに言われて耳を澄ませると確かに何かがぶつかって壁を壊すかのような音が聞こえ。
ハルトは魔獣か何かが攻め込んで来たのではと思って轟音の聞こえた方へは走って行くと・・・・
「ハァハァ・・・・アァアァァァッ!!!!ハルトのバカモノ!!!
――――――――――――――バカバカバカバカバカバカバカ!!!!!
私がいつも涼しげで美貌に溢れた魔王だと思っているのであれば大間違いだぞ!!!
私だって怒る時は怒るんだからな!!!!」
「あぁ・・・・えっと・・・独り言を怒鳴り散らしながら何を言ってるんだ??
今日がそんなに特別な日なのか??俺には覚えがないんだが・・・・
そのことにどれだけの意味があるのか教えてくれないか??」
ハルトは崩れた壁と魔王を見ながら上空にいる魔王に語ると。
魔王は大剣をハルトに向けながら地上へ降り立ち・・・ハルトの言葉通りに質問の答えを口に出した。
「今日は私の生まれた大切な誕生日なのだ!!!
―――――――――11月19日は魔王の誕生日だ!!!」
「えっと・・・去年とかしたか??
魔王の誕生日とかさっき聞いて初めて知ったんだが・・・・
ひとまず大剣を下ろしてくれねぇか??このままの状態じゃ脅迫されてるようで言葉に困るんだが。」
魔王はハルトの言葉から慌てて大剣をしまうと・・・モジモジしながら魔王は誕生日についてハルトにどのように受け止めているのか問うてきた――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます