260日目 透明なヤツの正体
ハルトは山を歩き始めてから数十分が立ち・・・いつの間にか山を抜けて隣村が見える出口に辿り着くと。
ハルトはそのままくるりと歩いてきた道を戻って歩き始めたポイントに戻っていると。
先ほどまでは聞こえなかった音が聞こえ始めており。
メルトたちの悪戯かと大声で名前を呼ぶが返事はなく・・・・ハルトはガサガサと音のした茂みの方に移動して茂みの中を覗くと――――――――――
「おい、お前ら!!!人を脅かしといてそんなに面白い・・・か??
あれ・・・・確かにここから物音が聞こえたはずなんだが・・・・
――――――――あん?なんだあれ??」
ハルトは茂みの先に透明だが何か異様な反射の仕方をしている物体を見つけると。
見逃さないようにジッと見つめ行動をうかがっていた。
「あの透明なの・・・もしかしてあれが不可視の魔法とか言うものか??
にしても光学迷彩のようだな・・・ステルスと言うべきか・・・・」
「あ、いました!!!ハルト!!!一体どこをほっつき歩いているのですか!!!
お~いハルトはここにいましたよ~~~んむぐぅ!?」
大きな声で魔王とメルトを呼ぶキルりんの口を塞いでシッとジェスチャーをするが透明なのはいつのまにか姿を消しており。
キルりんの声を聞きつけた魔王とメルトが茂みの中を潜り抜けてやって来ると・・・・・
「ハルトはキルりんの口に手を当てて何をやってるわけ??
まさか茂みに隠れながらキルりんをピーーーーーしようとか考えてないわよね??」
「ぴーーーーーとは何かわからないが。
ハルトがキルりんのような体系に興味がないことは知っているからきっと何か特別な事態なのだったろう。
で・・・・何があったのだ??」
「いや、さっきまでその木に透明なヤツがいたんだ。
そいつは何かの魔法かなにかでコーティングされてるのか透明でさ。
こっちに気付いていたのかわからないがバレないように見ていたら急にキルりんがやって来て大声を出し始めてこの状況になったというわけだ。」
「ブハッ・・・・そういうわけですが・・・魔王は少し言い過ぎなのでは??
ハルトはこう見えて私のような体系もワンチャンありとか思ってる節がありますよ??ねぇ??」
ハルトはキルりんの言葉をスルーしながらどのへんにいたのかをさらに詳しく説明するために魔王たちの近くに行くと。
キルりんは1人ぽつんとその場に取り残されていた。
「で・・・あそこにいたんだがキルりんの大声を聞いた辺りから見えなくなったんだ。
これだけの情報で相手が何かわからないか??」
「ん~~そうだなぁ・・・消える類の魔法や能力を持つモノは魔獣や悪魔の中では取得するものが多いから何者か特定するにはもう少し情報が欲しい所だな。
それに今回の相手はキルりんの声を聴いただけで逃げたと言う事なら話と少し違うような気もするな。」
「そうよねぇ~ここで誰かが急に襲われて泣かされたりしたら手っ取り早いのに・・・・ん?どうして二人は私をジッと見てるのかしら??
私の後ろに何かあるの??ひッ・・・・」
メルトが振り返るとそこには見えないが何かが反射しててらてらと光っている何かがおり。
メルトはそのてらてらと光る謎の物体から一目散に逃げだすとてらてらとステルスを決め込んだ物体もメルトを追いかけて空を舞って追いかけ始めていた。
「あんぎゃぁあぁぁぁあぁぁ!!!!どうして私が狙われないといけないのよぉォぉォおおお!!!!
誰でもいいから早く助けてよぉォぉおおぉぉ!!!!!」
「クソッ・・・あの空飛ぶ透明な物体は意外な速度で飛んでいる。
こうなったらハルトを投げて落とすしか・・・・」
「は!?魔王お前何て言った!?って・・・俺をマジで持ち上げんなよ!!!
――――――――あぎゃあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあ!!!!!」
「おぉ~~~魔王の投擲が見事にヒットしましたね。
ですがアレ・・・・地面に落ちてませんか??」
キルりんの解説にそこまで考えてはいなかったと魔王が口にすると同時に透明な物体と共にハルトは落ちていき。
ハルトは透明な物体と共に地面に転がっていた。
「クソッ・・・・魔王のヤツ・・・マジで投げるとは・・・俺を何だと思って・・・・うわッ!?コレが透明な物体の正体・・・なのか??」
「ハルトぉ~~~どこにいんのよ~~~いたら返事しなさいよ~~~
なんだこんなところにいるじゃない。
で、透明で私を追いかけまわしてた変態なバケモンはどこに・・・って、それ??」
メルトはハルトを見つけるとその隣に転がった透明な物体の正体を見ると。
それは耳の長い人であり・・・体系からして女のコに見え。
消えられる前にメルトはその女をロープで縛り上げていると魔王たちもハルトのいる方にやって来ていた。
「やっと見つかったと思ったらソレが透明なヤツの正体か?
ふむふむ・・・コレはエルフだな。
妖精の力で透明になる術を使うと聞いたことがあるが・・・・
温厚なエルフがどうして人を襲ったのか事情が聴きたいのだが・・・・気絶して伸びているな。」
「大丈夫ですよ・・・こういう時はメルト・・・水を思いっ切りエルフの顔にぶっかけてやってください。」
「えぇわかったわ!!!
――――――――――ブロウウォーター!!!」
「!?!?!?!?あばあばばばばば!?!?
――――――――すとっぷ・・・すとッ・・・ゲホゲホッ!!」
「あぁ・・・・無理矢理落として水ぶっかけて悪いんだがよ・・・・
お前がこの辺りで夜な夜な村人たちを襲ってるって言われてる透明の正体でいいのか??
よければどうしてそんなことをするのか説明して欲しいんだが・・・・・」
ハルトは水を置く呑んだのかむせ返るエルフに問いかけると。
エルフは耳をぴょこぴょこと動かしながら口を開いた。
「話すも何もその前にこのロープを解いて欲しい。
私は縛られるような行為はしていないのよ?」
「それを決めるのはこちら側だ・・・エルフの女性に手荒な真似はしないとは思うが・・・しないよな??ハルト??」
「へぇ~コレがエルフか・・・やっぱ異世界の異種族ってゲームよりも多少違ってるな・・・・」
「ハルトは何を変態な目でエルフを見ているのですか??
それだと本当にエルフが警戒して話してくれないじゃないですか!!!
すみません・・・こちらのハルトは年中発情期なので・・・・」
「で、結論から聞かせて頂戴な。
あんたは村人に危害を加えたの?加えてないの??どっちなわけ??
ハッキリ答えないとハルトの好き放題にさせて二度と綺麗な体で生活できないようになっちゃうけどいいの??」
メルトの脅迫に近い言動にハルトはエルフに違うと否定しようとするが。
先ほどのハルトの目を忘れられないエルフは身の危険を感じて慌てて少しだけここを通った人に危害を加えたと口に出していた―――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます