259日目 見えない存在の証明
酒場を出たハルトたちが家に戻ると、メルトはさっそく誰にも迷惑が掛からない事をいいことにキルりんから貰ったシュゴビーに手を付け始め。
リビングでゴクゴクとシュゴビーを1人で飲みだし。
他の3人はと言うと今日の戦いが割と体にダメージがきている事からすぐに寝ると言って部屋に消え。
それからと言うモノのメルトはシュゴビーが無くなるまで黙々と飲み続け・・・・
気が付けば日付が変わりメルトはすごい態勢で寝転がっていた。
「んん~~~~もう朝ぁ??本当に日が昇るの早くない??
もう少しだけゆっくり昇りなさいよね・・・・・それじゃお休み・・・」
「お休みじゃねぇよ!!!起きろよ!!!
魔王たちも起きて来てんだからシャキッとしろシャキッと!!!」
「そうだぞ?朝はこうやってやって来ているのだ。
まぁ私の力があれば陽を落とすことなど容易いのだが。
永遠に太陽が拝めないのも問題だからやらないが・・・・・
とにかくメルトは早く起きるんだ!!!」
「そうですよ、早く起きなければ永遠に眠ったままにしますよ??
それが嫌なのならサッと起きてサッと準備をしてください。」
メルトは魔王たちの言葉を聞いて適当な返事を返しつつ立ち上がり。
眠たい目を擦りながら準備をしてやって来るとハルトたちはいつものように朝食を済ませギルドに向かって行く途中でジャージーに捕まり・・・・
「あの~ハルトさん・・・今日は何かご用事があったりしますか?」
「いきなり質問って・・・何かあったのか??
それに内容を聞くまではやるとも何とも言い難いんだが・・・・」
「ですがジャージーの様子からして少し急ぎのような気もするので話くらい聞いてあげてもいいのではないでしょうか。」
「そうね、金にならないのならスルーするけどいいわね??」
「えぇっと・・・ひとまず事情の説明を頼む。」
魔王たちはジャージーの事情を聞くことにし、教会へ立ち寄ると。
ジャージーが自ら語るのではなくハイネの部屋に連れられハイネの口から事情の説明が始まった。
「いやぁ~ご足労ありがとうハルト君!!
それに魔王にみんなもありがと。
それじゃここへ呼んだの説明を始めるよ?
最近この街辺りに妙なヤツが出るって言う噂でね。
それをハルト君たちに退治してもらおうと思って呼んだんだ。
大丈夫、しっかりと報酬は弾むよ?
だけど襲われた人たちからの情報があいまいで何に襲われたのかわからないんだ。
それも踏まえて調べて解決するまでが今回の教会からの依頼なんだけど引き受けてくれるよね??」
「少しだけ俺達でどうするか話し合いをしてもいいか??
こっちにも事情というものがあるしさ?」
「えぇ・・・それは構いませんよ。」
ハルトはハイネ司祭から依頼の内容を聞くとメルトたちと肩を組み合ってこの依頼を受けるかどうかの話し合いを始めた。
「なぁどう思う??襲われた奴の見間違いかどうか知らないが襲ったやつがわからないって事があると思うか??
それに教会から直々の依頼だから報酬は良いと思うが・・・相手がわからない以上無闇に引き受ける訳にもいかないだろ?
で、だ・・・お前たちの意見を聞きたいんだが・・・・」
「もっちろん受けるに決まってんじゃない!!!
教会の報酬が結構いい額が期待できるし私たちには最終兵器魔王がいるんだから平気よヘーキ!!!」
「誰が最終兵器なのだ??
私はこれでも穏やかに解決したいと願っているただの魔王だ。
それに・・・・姿が見えなかったり何に襲われたのかわからないという現象は一部の幻惑を使う類の魔獣や害獣の仕業だとは思うが。
ジャージーたちが困っているんだ協力しないわけにもいかないんじゃないか??」
「そうですね・・・ですが見えないって言う事はナイフが通らないって言う事になりませんか??
それに私は物理が通らない相手だとそこまで戦力にならないので考えてくださいよ?もしもーし・・・聞いてますか??お~い。」
キルりんの使い物にならないのは今日に始まった事ではないと言うことからハルトたちはハイネ教会からの依頼を受け。
その不可視の何かがいる森の方へ向かうと・・・・・・
「うっわぁ・・・如何にも出るぞって言うような森ね。
こんをな道を使わないと隣町にまで行けないなんて不便ねぇ・・・・
で、魔王は何か気配とか感じる??私の方は全然反応なしよ。」
「私の方もコレと言って説明に上がっていた条件を持つ害獣や魔獣は
は見当たらないな。
それに・・・どうして村人を襲うだけ襲って命を奪わなかったのかも不思議だな。
もしかしてこれは何かの警告だったりするのかもしれないぞ??」
「警告ですか??だれが何のために警告を??
それに命を奪わなかったのではなく奪う前に逃げた・・・と考えられませんか??
争った形跡がない以上なんとも言えませんが。」
キルりんは森の中をぐるりと見渡してみるが何の気配も感じず。
このままでは無駄に時間が流れるだけととある提案をだした。
「まずですね・・・ジャージーやハイネ司祭が言っていたように誰かがここを通れば何かが起こると言う事はないですかね?
囮やそう言った危険な行為ではないので誰か進んでやってくれそうなハルトみたいに勇敢なハンターや冒険家はいないものですかね??」
「そうねぇ~ハルト程の冒険家は1年に1人くらいの逸材よ??
こうなったらハルト以外に頼める勇者はいないわ!!!」
「やってくれるかハルト??」
「絶対にヤダぞ!!!!
こんな薄気味悪い森を歩いて行くとか正気の沙汰じゃねぇ!!!
それに万が一俺が連れ去られたり消えたらどうするつもりなんだよ!?」
ハルトはイレギュラーが起こった場合にどう対処するのか魔王たちに問うと。
居場所はメルトとの契約の絆で追うとして戦闘になった場合は魔王がすぐに駆け付けると自信満々に答えるがハルトはそれでも不安という顔をしていたが。
メルトたちに任せると森を驚いた拍子に吹き飛ばしかねないしキルりんに至っては逃げ出してしまうのでは?と不安が止めどなく溢れ続け・・・・こうなったら自分が覚悟を決めて森を歩くしかないとハルトがな乗りでると。
魔王たちは茂みに隠れてハルトを1人で歩かせて様子を見ることにした。
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