200日目 メルトの妙技?
ハルトたちは袋の中のモノを取り出して見てみると。
それはまさしく人の骨であり・・・・魔王たちと確認していると、急にメルトが騒ぎ出し・・・・・
「おんぎゃぁぁぁあぁ!!!トスゴがスケスケになっちゃってんだけど!?
ち、ちなみに私は何も魔法は使ってないわよ!?」
「いや、そんなことは分かってる・・・・だが・・・トスゴ・・・アンタは一体・・・・もしかしてマジのアレか?」
「フッフッフ・・・・さすがにハルトさんたちなら見飽きているでしょうが私はゴーストのトスゴ。
正真正銘の幽霊というものです。」
「こ、こんな身近に幽霊が!?
わ、私はほ、ほほほほ本物の幽霊をこの目で見て・・・・い、いえ・・・これもただの演出・・・きっと何か仕掛けか何かがあるに決まっています!!!
それに本物の幽霊ならこの石ころを投げても痛くはないですよね!!!おりゃッ!!」
「見事に通り抜けて言った所を見ると・・・・本物の幽霊に街が言わなさそうだが。
トスゴは私たちをどうするつもりなのだ?
呪い殺すのか?それとも別の企みが?」
トスゴに投げつけた石ころが通り抜けていくのを見たキルりんはその場にばたりと倒れ込み目を回して失している中、魔王の冷静な問いにトスゴは上機嫌に笑いながら口を開いた。
「いえいえ、私の望みはこの肝試し大会を成功させると言う事しか望みはありません。
私はゴーストですがこういう場で人間と幽霊たちとの触れ合う場を作りたかったのです。
幽霊には悪い者もいますが我々のように驚かすことだけを
それに・・・・最後にハルトさんやキルりんさんの驚いた顔が見れたので私たちは本当に思い残すことはありません。」
「つまりトスゴは・・・ん?たち?トスゴ以外にいたあの脅かし役のアイツらってまさか!?」
ハルトの驚く声にガイコツの格好をしている風なのから色々な幽霊や不思議なモノまでが現れると。
思いのほかに多くの幽霊がいたことにハルトは固まって驚いていた。
「ん?ちょっと待て・・・・私の・・・この衣装に着替えている間に物音がしたのはまさか!!!!」
「ギクッ!?」
「きっと・・・コイツらの誰かが実体がない事をいいことに覗いてたんだろうな。
だが・・・それは男なら一度は叶えたいと願う夢だよな。
後はお風呂の入浴シーンか?」
「そんな事よりこの骨はどうすればいいのよ。
私たちはお金とシュゴビー以外は受け取らないことにしてるんですけどぉ?」
メルトはトスゴたちにそう尋ねると指をパチンと鳴らした途端に骨は灰となって消え去り。
トスゴたちはそろそろ時間と言って1人また1人と消えて行くと。
本当に今日の出来事は楽しかったとだけ言ってすべてが光に包まれ。
再びハルトたちが目を開くとそこは確かに先ほどまで建物があった場所であったがそこには何もなく・・・・ただの平地の上にキルりんが寝転がっていた。
「きっと私たちはトスゴの魔力で形作られていた建物で肝試しをしていたのだろうな。
だが・・・いざ考えてみれば本当に今回の依頼は愉快で楽しかったとも言える。」
「まぁ~私もたまにならこういうフザけた依頼もありだと思うけど。
魔王・・・あんたその恰好で帰るつもり?」
「ん~~~はッ!?幽霊お覚悟ぉぉぉ!!!!ふぇ??ここはどこです??」
「さっきまで建物があった場所だ。
だが、報酬は報酬でしっかりここにあるし夢ではないって事は確かだが・・・・あぁ言う幽霊もいるんだな。」
ハルトは報酬の入った袋を持って先ほどまでトスゴたちと楽しく肝試しの脅かし役をしていたことに笑みを浮かべると。
恥ずかしそうにしていた魔王にハルトはいたずらに言葉をぶつけた。
「それじゃ本当のサキュバスだって言われても否定できないよな?」
「み、み・・・・見るなァぁぁぁ!!!!」
魔王が繰り出すビンタの一撃はハルトを数十メートル程ふっとばしており。
首が変な方向にねじれて意識のないハルトを引きずりながら魔王は戻ったらすぐに着替えると意気込んでおり。
メルトは面倒な顔をしながらキルりんをおぶって2人は荷物を抱えながら家へと戻って行った。
そして、翌日・・・・・・
ハルトは首の曲がり方に違和感を感じながらもリビングに向かうと。
普段の格好に戻っていた魔王たちが待っていた。
「く、首調子は・・・どうなのだ?
わ、私は悪くないぞ!!ハルトが私の事をしつこくサキュバスと語るから仕方なくだな・・・・」
「はいはい、俺が悪かったって・・・で、キルりんはどうしてそんな格好なんだ?」
「言わないとわかりませんか?
着替える前にツルペターの格好のまま放り出されたのですよ?
そりゃ・・・・そりゃ!!!こんな格好にもなりますよ!!!
で、さっき・・・メルトに私の前と同じ服を注文しに行ってもらったので・・・完成品が届くのを待っているところです。」
部屋の中で水着の格好をしているキルりんに激しく語りがら待っているとメルトが袋をぶら下げて戻るなりキルりんはその袋を回収して部屋に消えて行き・・・・
「ふぅ~やっといつもの私に戻れました。
で、メルト・・・この服・・・妙に着心地が良いんですが普通の布じゃないのですかね?」
「ん?別にそんなことは何も注文してないわよ?
ただ・・・そうね・・・キルりんの体の特徴に合った服を仕立ててもらっただけよ?」
「ん?特徴にあったって・・・・もしかしてキルりんの特徴全部数値上で知ってんのか?」
「いや、この仕立てのよさからみるとメルトはキルりんの機密情報を知っているのだろう。
何せそうでもないととある部分の仕立ては難航するからな。」
魔王とハルトはどこの部分かを遠回しに語りながら話しているが、キルりんは妙に着心地の良い服の事については礼を言ったが。
その後からキルりんはメルトにどうやって自分の隠しステータスの事を知ったのかと問うと。
メルトはニヤニヤしながらキルりんに勘で十分当たると言い出し。
その言葉を簡単には信用できないと言う事から魔王のステータスを勘だけで当てるように言われ・・・・・
「本当に言っちゃっていいのかしらねぇ?
ここにはハルトがいるのよ?ハルトに聞かれでもしたら・・・・どんなおかずにされちゃうか知らない・・・・・」
「わ、わかった!!!そこまで言うのなら耳元で言ってくれ!!!」
「チッ・・・・せっかくの魔王のステータス情報が・・・・
で、キルりんは何してんだ?」
「いえ、妙に服がピッタリなので少し違和感が・・・・
この前までは少しヨレていたので・・・そのヨレ具合が少し良くてですね。」
ハルトはそのヨレていた部分は胸の部分だろうとすぐに答えが出て来たが口に出さずに真顔で待機していると。
魔王は恥ずかしそうな顔をしながらメルトの言ったステータスは全て正しいと言うと。
キルりんはナイフを取り出し・・・メルトに提案を持ち掛けた。
「その脳にしまってある私のステータス情報を少しでも漏洩させたら・・・わかりますよね?
ですが・・・喋らないと言うのでしたらこれを・・・・・」
「ん?何よコレ・・・・ゴミとかどうでもいい誰かのブロマイドとかパンについてるシールとかだったら承知しな・・・・・
ゴクリ・・・・えぇっと・・・あれれぇ~急に頭が痛くなってきたわ!!
あれ!?おかしい!!!魔王のステータス以外覚えていないわよ!!!どうしようかしらぁ~~」
「コイツ・・・・キルりんから受け取ったワイロで買収されやがった!?」
キルりんとメルトはゲスさの際立つ笑いをしながら握手をしており。
ハルトは恥ずかしさの余りにしゃがみこんでしまった魔王に早く立ち直るようにと励まし・・・・メルトたちを連れて朝食を取りに酒場へと向かって行った。
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