189日目 害獣グランドシャーク


 水着コンテストが無事に終わり・・・ハルトたちは街へ戻り夕食を食べていると。

酒場にいた連中がコンテストを見ていたのか、魔王やメルトたちに話が聞きたいと言って連れて行くと。

その場には触れられずに置いて行かれ、死んだ目をしたキルりんと何も言えない表情をしながらハルトは晩飯を食べていると――――――――


「んんん・・・・んんん・・・・んがぁぁぁああぁ!!!!!

何が水着コンテストですか!?本当にクソな最低なイベントでしたよ!!!

男達は乳しか興味を示さないし私のようなセクシーさはいらんと言います!!!

どう思いますかハルト!!!この不条理な世界は本当に2回程滅ぶべきだと思いませんか!!!」

「俺はないも聞こえていない・・・・あぁ~今日のメシもうまいなぁ~~~アハハ。」

キルりんの話を流すように語ると。

キルりんは真面目に話していると言ってハルトの首を掴んで振り回し・・・・

ハルトでは話にならないと・・・・メルトと魔王が話しているところに向かい。

自分も水着コンテストに参加したと胸を張って語ると――――――


「ガハハハハ!!!!それはないだろ!!!キルりんは見た目はいいがそのムネじゃ誰も喜ばねぇだろ!!!」

「まぁ~相当なロリロリしたのが好きなヤツなら良いんだろうが・・・

この世界にキルりんの体系が好きな奴はどのくらい生き残っているのか不思議だな。」

「そういやロリ好きと言えば・・・太古のドワーフ族がロリ好きだと聞いたことがあるぞ。

何でも・・・いいらしい。」

「ロリロリロリロリ・・・・んぎゃぁぁぁあぁぁ!!!

あぁ~もういいですよ!!バッキャロ!!!

ロリロリロリと好きかってに人の胸が小さいだけでロリ扱いしやがって!!!

お前ら全員血祭りにしてやりますよ!!!表に出やがれぇぇぇ!!!!」

「なんで私たちも!?別に私たち関係ないじゃないの!!!」

「そ、そうだぞ!!!私たちはキルりんもコンテストを頑張っていたと伝えていたんだぞ?

――――――――――適当にだが・・・・」

数人の男達とメルトたちを外に連れ出して乱戦をおっぱじめ。

外は賑やかになっていたが・・・店内はうるさい連中がいないために静かで。

その会話の中にも参加できなかったせっちゃんがシュゴビーの入ったグラスをもってハルトのいるテーブルにやって来ると。

ハルトに今日の自分の格好はどうだったとか感想を尋ねてきた。


「ん?せっちゃん・・・もしかして酔ってるのか?

いつもは格好がどうとか何も聞いてこないのに・・・・マジで酔ってんじゃ・・・」

「いや!!私は酔うこともあるけど・・・今回は真面目に聞いているつもりなんだ。

お酒を持っているとシラフには思われないのかもしれないけど・・・今日のあの格好を少しでもハルトがいいって思ってくれてたのなら・・・・

また・・・着てみようかなって思っただけで。」

他のメルトたちとは違う恥じらいのあるせっちゃんの言葉にハルトは。

鬼モードにならない条件なら何度でも見てるやと言うと。

せっちゃんはその言葉を聞いた途端・・・


「そ、そう?ハルトがそう言ってくれるのなら私も嬉しいな。

また・・・海に遊びに行くときには私も誘ってね。

べ、別に遊びにじゃなくても依頼でも全然大丈夫だから!」

「あ・・・あぁ・・・ぜひそうさせてもらうからさ。

その・・・近くないか?」

興奮して前のめりに近づいていたせっちゃんにハルトは冷静に返すと。

せっちゃんは距離の近さに気付き・・・そっと離れて一口シュゴビーを呑み。

ウェイトレスにいつもの山盛りのメニューを注文し。

その食べるさまをハルトはチラチラと見ながら待っていると・・・・


「はぁ~本当に痛快痛快スッキリでした!!!

もうこれで私をバカにはしない事でしょう!!!」

「本当にひどい目にあったわよ・・・私は別に何も言ってないのに被害を振り撒かないでよね!!

貧乳はキルりんだけなんだからね!!!」

「おい・・・さっき落ち着いたばかりのキルりんに何てことを言うんだ。

またあの・・・血の惨劇を繰り返したいのか?

それよりも・・・せっちゃん今日は本当に激しい水着コンテストだったな。」

戻ってきた3人はぐだぐだと話しながらせっちゃんに絡みながら席に着き。

自分たちも腹ごしらえと言ってメニューを注文して・・・明日はどうするかと言う話し合いになった。


「私は特に決まってないかな。

風の流れるままにゆらりゆらりと流されるように依頼をこなすか昼まで寝るだけだよ。

ここの生活は本当に心地よくて・・・闘いの日々が本当にウソのようだ。」

「まぁ~この辺は国王の目が光っているので無闇に人と戦う事もないので平和ですよね。

で・・・明日の件ですが・・・害獣討伐か適当な依頼かぐうたらして過ごすか・・・どうしますか?」

「明日なら私はパスするわ。

食費は自分の分は確保してるし・・・それに・・・そろそろ美味しいシュゴビーが完成しそうなのよねぇ!!!

あれが人の口に入ることを想像すると寝てもいられないし依頼をしてもいられないわ!!」

「お前・・・本当に酒が絡むとダメさがさが増すよな。

そうか・・・明日は魔王を入れたとして3人か。

何かいい依頼があればいいんだが・・・・ん?せっちゃんどうしたんだ?こっちをじっと見つめて。」

「あぁ・・・それはきっとメルトがいないからその空いた席をせっちゃんが入り隊のではないか?

それに・・・制御さえできればせっちゃんの力は強靭で無類の強さだから私も歓迎したいところなのだが。

これだけ力のあるメンツになるのなら大金の出る害獣依頼に出るのもいいかもしれないな。」

大金の話をしてもメルトは気にも留めず・・・飯を駆け込んで食事代をテーブルに置いて先に帰ると言って家に戻り。

それを見送ったハルトたちは魔王に詳しい内容を聞くと・・・・


「あぁ・・・その害獣はこの時期の海に現れる恐ろしいヤツでな。

その体はとても大きく・・・鋭い牙で全てをかみ砕く凶悪な害獣で。

名前はグランドシャークと言うだ。

報酬は害獣1頭辺り・・・200万ゴールドの大金だが。

そのサメに狙われたら最後・・・丸呑みか無残な残骸として浜に打ち上げられるらしい。」

「私もその話を聞いたことがあります。

どこかの国の漁村を壊滅させるほどに凶悪で獰猛なサメだとか。

そのサメが出る際にはどこからともなくが流れるとかいう噂もありますね。」

「おい、待て・・・それってどこのジョー○?

いやいや・・・俺の考え過ぎだ・・・まさかそんな架空のサメがこんなところで実在するわけがない・・・俺の勘違いだよな。」

「ん?その話はどういったモノなのか気になるな。

良かったらざっくりと話して欲しい。

他国の物語を聞くのも私の趣味でな・・・・ハルトのいた国の話がどういったモノか気になるんだ。」

せっちゃんがそう言うと魔王やキルりんも何かあるのかもしれないからと同じようにせがんでくると。

ハルトは本当にざっくりと魔王たちに映画で見た内容をざっくりと話した。


「そうですかそうですか・・・まさか音まで同じとは思いませんでした。

本当にハルトのいた世界は不思議な国ですね。

ですが・・・ハルトの言っている内容で大体あっていると思いますよ。

巨体で船をバラバラにしたりとか噛み千切るなんて朝飯前だと思いますし。」

「あぁ・・・それに・・・火が弱点と言うのも私がいおうとしていたのだが。

まさか先に言われてしまうとはな。

だから明日のサメ退治は火を使ってやろうかと考えているんだ。」

「火かぁ~私・・・魔導については全然だから力業でサポートしようかな。

それにしてもその話は面白い話だった。

また機会があれば他の話も聞かせてくれ。

それじゃ私は明日の為に早く上がろうかな・・・明日はギルドで集合でいいのかな?」

せっちゃんにハルトたちはギルドで待ち合わせと約束をすると。

せっちゃんは自分の食べた分を清算して出て行き。

ハルトたちも明日に向けて早めに引き上げて家に戻っていった。

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