119日目 トリオ?コンビ??
ハルトたちはギルドに戻り報酬を受け取ると・・・今回はその場で報酬を山分けし。
夕食も各自で取ることにして解散すると・・・ハルトは辺りを警戒しながらぶらぶらと移動して酒場近くのベンチに座って何かを待っていた。
「やぁハルト・・・待たせてしまったか??」
「いや、俺もさっき帰ってきたところだせっちゃん。
で・・・せっちゃんの方はどうだったんだ??」
と、ハルトはせっちゃんと合流してから今回稼いだ報酬を尋ねると・・・100万ゴールド近く稼いだと言っており。
金額的にそこそこ難易度の高い依頼を受けたのだと察したのだが・・・ハルトは我慢できずにどんな依頼だったのか尋ねると。
「ドレイクとキメラを同時に討伐して来たんだ。」
「え?せっちゃん1人で二体同時に戦ったのか!?」
ハルトはせっちゃんにどういった感じに倒したのかと問うと・・・せっちゃんはさらに続けて説明し始めた。
「ドレイクは空を呑気に飛んでいた所を岩を投げて撃ち落として倒し、キメラは昼寝をしているところを狙って後から・・・急所を一突きだ。」
「何という容赦のなさ・・・ドレイクもキメラも被害者ようにしか思えない倒され方だな。
依頼が来ていたって言う事はそれだけの事を2体がしたんだろうが・・・・
そんな倒され方でいいのか??」
ハルトは二体の害獣を哀れに思いながらせっちゃんと酒場に向かい・・・騒ぎながら酒をかっ喰らうメルトから離れたテーブルに着き。
せっちゃんと酒を飲み交わした。
「ンゴンゴンゴ・・・・ぷはぁ・・・・仕事終わりのシュゴビーはたまにはいいな。
で、せっちゃんは酒が弱いのに大丈夫なのか???」
「ヒック・・・あぁ・・・少しだけなら何とか大丈夫だ。
さっきの話の続きなんだけど・・・メルトの食べていたG肉は美味どうなの??」
ハルトは聞き間違いかと尋ね直すが、せっちゃんのめはブレずにハルトの目を真剣に見つめており。
ハルトはメルト以外に誰も食べていないからわからないと言うと。
せっちゃんは急に立ち上がり・・・酒をかっ喰らうメルトの方に歩いて行き・・・
「んあ??せっちゃん???どったの???そんな真剣な顔しちゃって・・・・
まさかせっちゃんもそろそろシュゴビーを止めとけって言いたいの??
冗談きついわよ!!これくらい水みたいなものよあひゃひゃひゃ!!!」
「い、いや・・・お酒の注意をしに来たのではなくて。
その・・・G肉のお味はどのようなものなのか気になったから直接聞きに来たと言うわけなのだ。
で・・・・どのようなお味だったのかお聞かせして欲しい!!是非とも!!」
せっちゃんは目をキラキラと輝かせながらメルトを連れてハルトのいるテーブルに戻ってくると。
メルトはハルトをジト目で睨みつけながら・・・せっちゃんと肩を組み――――
「くんくんくん・・・・ねぇ?せっちゃん・・・変な薬を盛られたり変な事されたりセクハラされなかった??」
「ん~・・・出会ってからここまでではそのようなことは一切なかった。
ハルトとは楽しく食事をしながらお酒を飲み交わしていたんだ。
で、その・・・G肉のお味は・・・・」
「メルトお前・・・俺がどんな奴に見えてんだよ!?
これでも長い間一緒に苦楽を共にしてきた仲だろ!!
って、聞いてるか!?」
ハルトの言葉を聞こえないフリをしながらメルトはせっちゃんにG肉の味や食べた触感を細かく伝えると。
今度2人で捕まえて食べようと約束すると・・・メルトはシュゴビーを注文してグビグビと飲みだすと―――――
「お、こんなところにいたのか。
ハルトを夕食に誘うつもりが先に酒場に来ていたとは計算外だった。」
「あぁ、今回はせっちゃんと飲む約束をしていたからな。
―――――――――――近所報告も兼てな。」
「と言いつつ密会よ!!密会!!!私たちを売り飛ばして少しボインで使い勝手のいいせっちゃんに乗り換える気よ!!このゲスハルトは!!!」
メルトのとんでもない発言にハルトは呆れを通り越して怒りになっていたが。
この場を穏便に済ませるために怒りを押し殺してメルトに注意をした。
「お前・・・酔ってるからっていい加減その口を閉じねぇとひどい目に合わせるぞ?
魔王もこんな酔いの回ったメルトのことなんか放っておいて一緒に飲まないか?・・・・おい?魔王??」
「ぐぐぐ・・・まさかメルトとキルりんだけでなく私までもが消されると言うのか!?
このハルト専用の魔王の私が・・・・せっちゃんに負けるなどと・・・・
だが、ハルトの誘いだからお酒は一緒に飲もう。」
「で、せっちゃんはどうなの??
ハルトとコンビを組むって言う話は本当なの?
キルりんからの情報ではハルトと近くコンビを結成して・・・私たちをお払い箱にするって言う噂が流れてるわよ!!ん?」
「くぅ~~~くぅ~~~ハッ!!!それは私のG肉だ!!!んへ?フム・・・・夢であったか・・・
で、何を楽しくワイワイと話しているので???私も仲間に入れてくれませんか??」
せっちゃんは酒の見せる夢から目覚め、再度尋ねるメルトの質問に対して悩みながらに説明した。
「そうだな・・・ハルトとのコンビか・・・それはそれで楽しそうだな。
ハルトと苦楽を共にした私たちはいずれ同じ宿の下で・・・・2人っきりで住み込み手と手が重なり合い・・・・いつしか――――――――」
「わ~~~わぁ~~~この話の先は無しよ無し!!!
なに明るいせっちゃんの未来設計図を話してくれちゃってんの!?
私が聞きたいのはコンビを組むのか組まないのか・・・・私を仲間に入れる気はあるのかないのかよ?」
「いや、それはコンビではなくトリオなのではないか??
と、いうよりメルトだけずるいぞ!!!私とキルりんを蚊帳の外にするのは不服という者だ!!!それにその流れも全てハルトが決定するべき所じゃないのか??」
「魔王の言う通りだ!!!そう・・・せっちゃんだけがOKと言って決まる話じゃない・・・・俺とせっちゃんがOKを出して初めて成立するんことなんだ。
だが、俺は今回のコンビ結成をキャンセルさせてもらう!!!
何故か??それは簡単だ・・・・お前たちの前から俺がいなくなったら行き倒れるだろ???」
と、ハルトは嘘で固められた綺麗な顔をしながらメルトと魔王に言い放つと・・・
2人は照れ臭そうにしながら了承し。
せっちゃんは少しだけ残念と言った顔を浮かべながら4人で酒を飲み交わし。
フラフラになったせっちゃんと別れて家に戻ると・・・魔王とメルトは本当はどうなのか再度尋ねてきた。
「本当ならどうしたかって??
そりゃスペックも有能でスタイル抜群なせっちゃんと甘々な生活を夢見るのが普通だろ??
でもな・・・お前らを放置するのも悪いって言うか・・・あぁ~俺も酔いが回ったみたいだしさっさと寝るわ。
んじゃ、おやすみ―――――――――」
「そうか・・・今日はいつもより飲んでいたからな。
――――――――――うむ、お休みだ・・・ハルト。」
「フンッ!!!言い逃れたと思ったら大間違いよ!!!
これからも私たちのためにどんどんその微妙な力を貸し続けなさいよね!!!
そう誓えるのならもう少しだけ・・・・一緒にいたげるわ。」
と、魔王たちから逃げるようにハルトは部屋に戻り・・・ベッドに横たわると。
何故か天井にキルりんが張り付いていた。
「何でおまッ・・・・・んごッ!?」
「シッ!!!2人は・・・・自分たちの部屋に消えて行きましたね。
私がここに夕食も食べずにずっと待って待って待って・・・・潜んでいたのには理由があるのです。
それを聞いてくれるまでは私はここから出ません――――――――――」
ハルトはキルりんの手をどけ・・・お姫様抱っこをしてキルりんをドアの外に放り投げると。
キルりんは猫のようにがりがりとドアをナイフで削り始め・・・仕方なく話だけは聞くと言って部屋に入れると。
お茶は出ないのかとキルりんが尋ねてきた―――――――――――
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