66日目 アサシンのあるある??

朝食を取りながら魔王とメルトはどうしてそこまで必死に胸を大きくしようとしているのか聞くと・・・キルりんは頬を赤く染めながら大きくする理由を語り始めた。


「私がどうして胸に執着している理由はですね・・・私の通っていたアサシンの学校・・・アサシンスクールでの一連の出来事がきっかけで。

そもそも女性アサシンは男性を魅了しながら油断させて命を絶つモノなのですが・・・・私はその学校の中でもアサシンスキルが高くてチヤホヤされていたのですが・・・・身体測定の日ですよ!?私がこうなったのは!!!!」


「ねぇ?キルりん・・・今回の測定では私のバストはEカップでたゆんたゆんだけど・・・あなは・・・いくつなのかしら???クスクス」

「・・・・・・・・・・・」

「そんなに虐めたら可哀そうでしょ??なりたくてになったんじゃないものね???アレ?女の子だったっけぇ???」

「――――――女性アサシンならば・・・あるべきものは「体の美」と「アサシンスキル」って言われてるけど・・キルりんって・・・0:10よね?ぷくく・・・」

「いえてるね~~女性アサシンでも胸が無かったらしてる風にしか見えないし???メリハリがないって言うかデコボコがないって言うか???」

「実は男だったりしてね???ギャハハハハ――――――――――」

と、長々とキルりんは闇のスクール時代を語り・・・その後のソイツらの事をメルトが聞くと、キルりんはニヤッと笑いながら・・・・


「えぇ・・・もちろん身体測定での屈辱の分を全部技量でし返してやりましたよ。

水筒に睡眠薬を入れたり・・・きなこパンにシビレ粉をまぶしたモノを食べさしたり・・・胸を千切れるくらい鷲掴みしてやったり・・・ありとあらゆる方法で技量で成り上がってきた私に刃向えない体にしてやりましたよ。

―――――――――――徹底的にです。」

「キルりんを胸の事で怒らせるとたまに手が付けられなくなるのは・・・ソレが原因って事ね・・・」

「で、最終的に成長していない点を考えると・・・・キルりんって男―――――

・・・・・・・・・・ガハッ!!!!」

「ハルト・・・・それは話の流れ的に良くないワードだ・・・キルりんのお腹が満たされていて良かったな。

すきっ腹ならもっと大暴れだったろう。」

ハルトは地雷を踏みナイフで刺されたり見事な脳天カチワリキックを喰らい・・・床に倒れていた。


「まぁ・・・今ではあのクラスメイト達はどこでどうしているのやらですね。

ただの乳がデカいくらいの技量が2か3程度の色気担当のアサシンなんかがあれからどうなったかなんて、たかが知れてますがね。」

「その辺り詳しく教えなさいよ???私学校とか行った事ないから教えなさいよ~~」

「今さっきとんでもないことをメルトは言わなかったか!?

学校に行った事ないって・・・字の読み書きとか計算はどうやって学んだのかすごく気になるが・・・今はキルりんの話が先だな。」

魔王はメルトの話も聞きたそうにソワソワムズムズしながらメルトの尋ねた話の内容が先となって・・・キルりんは卒業したヤツらの話を予想で話し始め・・・・


「きっと・・・安い給料のアサシン業務中にできちゃった婚か・・・暗殺対象に心奪われて逃避行とかバカにありがちなことでしょうよ?」

「何だか、こうやって聞く分だけキルりんがまともに見えて来たんですけど??

私がおかしいの??ねぇねぇ??」

「いや・・・お前らじゃねぇだろ・・・・俺が床で倒れてんのに俺を足置きにしてんじゃねぇよ・・・魔王まで俺を踏み台にするとは思わなかったが・・・いたた・・・」

「すまないなハルト・・・これも経験かと思ってな。

だが回復に随分と時間がかかったみたいだが・・・・大丈夫なのか??

いや、それにしても・・・アサシンの業務中にできちゃった何たらとか愛の逃避行・・・アサシンも色々と大変なんだな。」

魔王は心配しているのかどうなのかわからない素振りのまま話し、ハルトは刺さったナイフを抜いて自分の席に戻ると・・・キルりんにナイフを返して再び朝食を食べ始めた。


「で、そのエセサプリを飲み始めて経つんだ??」

「!?・・・・その・・・・12日・・・・です。」

「12日も胸に栄養を与える薬品を投与して成長を見せないと言う事はやはり・・・・・」

「12日もそんなの飲んでたの??まさか・・・毎日洗面台で飲んでるのって・・・まさかこれだったの??」

メルトの質問にキルりんはコクリと頷き・・・キルりんを見るハルトたちは言葉も出ず、ただ「もうだめなんじゃないか?」と同じことを心の中で呟くだけであった。


「で、ですが!!!ハルトたちには何の迷惑もかけてないので私は続けますよ!!!究極のアサシンを目指して!!!」

「究極ねぇ・・・ある意味究極のアサシンなんだがな。」

「だが・・・その薬品の副作用が気になるのも嘘ではない。

だから、良かったら箱でも説明書でもあればまた見せて欲しい。」

「そうね、本当にその成分が入っているのか確認するのも必要よね。

何せ、ヤバイとこじゃカプセルに小麦粉を詰めて薬と言って売るとこもあるくらいだからね。」

メルトの発言にキルりんはポケットからカプセルを1つ取り出して、メルトに渡して確認してもらうと・・・・


「おい、止めろよ!?そんな中毒者みたいな吸い方すんなよ!!!」

「スーーーーハーーーーースーーーーーーーハーーーーーこれは・・・小麦粉じゃないわね・・・・一応何かの薬品を使っている匂いだけど。

成分表を見ないと何が何やらね。」

「ベテラン中毒者のような吸い方はともかく・・・薬学に詳しいメルトにそう言ってもらえて少し安心しましたが、本物でも効果がないって・・・私の胸はもう・・・・」

・・・成長は止まっていないはず・・・・

ただ、こんな薬品に頼らずにしっかり食べて運動してから寝ないと・・・大きな体に成長しないぞ??」

キルりんは大きな体というよりは大きな乳に目が集中し・・・魔王の言葉を信じ、何を改善すればいいか尋ねると――――――


「そうだな・・・まずは食事だな。

乳製品を多くとるとか??」

「そんな安直な・・・牛乳を急に飲み始めたくらいで・・・・」

「あ、ハルトさん・・・えっと皆さんおはようございます・・・・先ほどはどうもありがとうございました。

それじゃ、私は朝の一杯を呑んだらすぐに教会に帰らないとですので・・・それでは。」

「プリーストとあろうものが朝からお酒とはけしからんです!!

ここは私が成敗―――――――」

「おはよう、ジャージー今日もかい??」

バーにいたお姉さんにジャージーはアレと言うモノを出してもらい・・・・それを見たキルりんは成敗どころか目が点になっていた。


「んごんごんごんご・・・・ぷはぁ・・・・・ごちそうさまです。

朝はこの練乳入り特性牛乳飲まないとですね~~」

「いや、そんな甘ったるい牛乳牛乳した飲み物を飲むのはジャージーだけよ??

名前に負けないインパクトよね・・・その胸も・・・いっそ教会のプリーストから違う商売に入ったらどうなの??」

「な・・・ななな・・・ジャージーは未だに胸の育成をしていたとは!?

だから日に日にプリーストの服がぴちぴちになっていたのですね!!!」

「いや、それはただ・・・太った・・・ガハッ!!!―――――――」

ハルトがダメワードを言った瞬間・・・ジャージーの手に握られていた巨大なジョッキはハルトの頭に叩きつけられ、木っ端微塵に割れていた。


「だ、大丈夫ですか!?ハルトさん!?しっかりしてくださいぃ~~~」

「もぅ好きにしてくれ・・・・・・うぅぅう・・・・」

「そこのバーの彼女!!!私にもジャージーのと同じ液体をお願いします!!」

「え、いいけど・・・アレ、滅茶苦茶甘いわよ??

それに・・・ここだけの話だけど・・・ジャージーこれでムチムチになっちゃってさ?本人はコレのせいじゃないって言うけど絶対これだからオススメしないわよ??本当に・・・」

キルりんはジャージーのある部分を見て目をキラキラと輝かせながらバーの女性に止められながらも注文すると、液体のはずの牛乳がドロッとしており・・・キルりんは恐る恐る口を付けて飲み始めた―――――――――

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