第5話 世界で1番の遁走曲(フーガ)

「じいちゃん、入るよ?」

ノックをしたが返事はなく、そっと扉を開けてみると部屋には誰もいなかった。


じいちゃんの作業部屋。

これまでは、ただ特殊でとても職人っぽい道具や機械が並ぶ、雑然とした少し埃っぽい部屋でしかなかった。

だけど匠美鎖で働き始めてからは、その誇らしげに並ぶ道具や機械たちが長く、そして大切に育てられ手入れされてきたという事がとてもよく分かる。


――子供の頃よく忍び込んでは、母に“勝手に入ってはいけない”と叱られたっけ。

思わず苦笑し、その時に母に言い聞かされた理由が全然理解できなかった事まで思い出す。


“この部屋は、おじいちゃんにとって真剣な場所なのだから”


普通なら“道具で怪我をするかもしれないから”とか“小さな道具も多いから、勝手に触って無くしたらいけない”とか“服が汚れるから”といった理由をつけるだろうに、そういう子供にも分かりやすい理由でない辺りが、母らしいといえば母らしい。


その時はよく分からなかった叱られた理由も、ジュエリーの仕事に携わるようになった今なら分かる。

芸術家である母のアトリエと同じように、この部屋は“作り出そうとしているものと向き合う”、真剣勝負の場所なのだ。


それでもあの頃の僕は何度叱られても大人の目を盗んではこの部屋に入り、何に使うのかも分からない道具を手に取り、眺めるのが好きだった。理屈抜きでこの部屋の雰囲気が好きだったのだ。


改めて、主のいない部屋を見回す。

ある程度新しい機械が並ぶ匠美鎖と違い、ここにある研磨の機械などは塗装の剥げ具合などからかなり年季が入っている。

何に使うのか分からない機械などは言わずもがなだ。会社で見た事もない時点で旧式過ぎて今では使われていないか、もっと使いやすい形にバージョンアップしているかのどちらかだろう。

これらの機械はじいちゃんがまだ工房を立ち上げたばかりの頃のものなのだから、当然だ。


――残念。じいちゃんならどうするか、聞きたかったのに。


匠美鎖社員――資材課の棗さんからリペア課に相談のあった、フルエタニティのリングのサイズ直し。

“フルエタニティ”とは石が一周ぐるりと留められたリングの事で、それはつまり、間にサイズ直しができる地金部分がないという事だ。


通常のサイズ直しは、目安として、1番手サイズ直ししたければ約1㎜、2番手なら約2㎜動かす事になる。12号のリングをサイズ直しする場合、10号に落とすなら約2㎜カットし、14号にサイズアップするなら約2㎜の地金を足すという加工になるのだ。


今回の依頼は直径約3㎜の色とりどりの貴石と半貴石がぐるりと留められたフルエタニティで、2番手落とし、それも“できるだけ自然な感じで”という相談だった。

フルエタのサイズ落としの場合、1ピース分の石座をまるまるカットして縮める事もできなくはないが、その場合、石の直径によって出来上がるサイズは決まってしまう。

どこか1石を外したとして、3㎜石分の巾から2㎜だけカットするというわけにはいかないから、1石分の石座をカットしたら希望のサイズになるよう1㎜分の地金を足さなければならない。

そうすれば石と石の間には隙間が空いてしまう為、デザインを崩さずに希望の効果を出す事は難しかった。


問題はそれだけではない。

サイズを小さくする、つまりリングの直径を小さくするという事は、外周のアールがきつくなる。そうなると当然、爪が開く形になる為、留められている石が動く。場合によっては石が外れる。

これは石が留められたリングのサイズ落としには必ずついて回るリスクだが、フルエタともなれば石留めし直す石の数もそれなりになってくる。

一周石で囲まれているデザインのロマンチックさとは裏腹に、サイズ直しの難しい厄介な代物なのだ。


これがサイズアップ――大きくしたいのなら問題ないのかと言われれば、そうでもない。

上げたいサイズによってはサイズ落としと同じく、石は留められず地金を足すだけになる。

たとえ石のサイズと上げたいリングのサイズが同じだとしても、まったく同じ石枠を用意する事が難しい為、足した石枠を周りに合わせる手間がかかる。

そしてサイズを大きくするという事はリングの直径を大きくするという事で、外周のアールがなだらか、つまり真っ直ぐに近くなる。フルエタニティのように石がズラリと並ぶのがデザインの見せ場であり、石が隙間のないようギリギリぴったりに留められているものは、隣り合う石の隙間によってはサイズを上げると、石と石が当たって欠けたり、最悪割れてしまう可能性もある。


1番いいのはそのサイズになるように原型から作ってしまう事だが、そうなれば原型代が必要となり、普通のサイズ直しの何十倍もの金額が必要となってしまう。


ちなみに一周ではなく半周留められているものは“ハーフエタニティ”と呼ぶ。このタイプならば、サイズ直しに必要な地金部分がある為、地金に関して言えば問題ないのだが。


リペア課でもみんなでディスカッションしてみたが結局いい案は出ず、見た目が少し不自然になる事に棗さんの了承が得られないようなら、お断りしようという事になってしまった。

でも本当はみんな、せっかくリペア課に依頼してくれたのだから、できるだけ対応したいと思っているのだ。

リングであればサイズが合わなければ着けられない。引き出しにしまい込まれてしまうくらいなら、多少不格好でもサイズ直しをして、楽しんでもらいたい。

だから、もしかしたらじいちゃんなら何か、“こうしたら”というアイデアがあるかもしれないと期待したのだけれど。



でもまあ、いないなら仕方がない。

帰りは遅いのだろうか、などと思いながらなんとなく、子供の頃よくそうしていたように作業机を前に椅子に座ってみる。

昔から、全然変わらない景色。道具の配置。

軋む背もたれに身を預けて見回し、ふとヤットコを手に取る。

――あ。……使いやすい。

よく使い込まれたヤットコは、金属の感じからかなり古いものだと分かるのに錆ひとつ浮かず、固すぎず緩すぎず、カタツキもズレもなくしっかり調整と手入れがされている。

さすが、じいちゃん、と感心しながら、道具類を手に取っては元の場所に戻す。

そうして僕は気が付いた。

――ああ、そうなんだ。

道具はすべて、目線を考えて置かれているのだ。

ヤットコやニッパーなど、パッと見てすぐに判別できる工具類は目線と同じ高さに。

小さく、細かなサイズの使い分けが必要なリューター用の先端工具は、すぐ近くの覗き込める手元に。そのそばにはサイズを確認できるようノギスも置かれている。

ヤスリは平、甲丸、三角、四角、丸、笹っぱなど、形、サイズ、目の粗さによってたくさんの種類があるものは工程によって選びやすいように並べられているのだ。


それは会社で自分の席――作業机を与えられ、仕事をこなすようになったからこそ、気付けた事であり、母の“真剣な場所”という言葉の意味が、理解を超えた実感になった証だった。


――そういや石留めも、じいちゃんに教わった事があったっけ……。


学校ではミステリー研究会に所属している僕は、子供の頃から推理小説が好きでよく読んでいた。ポー、コナン・ドイル、エラリー・クイーン、現代ものよりも古典的なミステリーの雰囲気が好きな僕の1番のお気に入り作家は、アガサ・クリスティだ。


クリスティと言えば『エルキュール・ポアロ』と『ミス・マープル』が双璧だが、他にもハーレ・クインやパーカー・パイン、トミーとタペンス、それに魅力的な脇役たち――オリヴァ夫人やバトル警視、ミス・レモンなども忘れてはならない。

そして、“マントルピース”や“フランス窓”、“セントラルヒーティング”“吸い取り紙”などあまり馴染みのない聞き慣れない単語の持つ情緒と時代の雰囲気に心をときめかせるのだ。


ちなみに僕は『トミーとタペンス』シリーズが実は1番好きだったりする。

クリスティはもちろん“ミステリーの女王”と呼ばれる推理作家だが、かなり多くのスパイ小説も書いている。

トミーとタペンスはその後者で、戦後の混乱に乗じて「青年冒険家商会」なる怪し過ぎる上に何の会社だとツッコミたくなる会社を立ち上げて稼ごうとしたり(もちろん本人たちは大真面目)、国家機密にかかわるスパイ事件に首をつっこんだりと、ノリと運と機転で、困難とピンチを乗り切ってしまうところが面白いのだ。

そしてそのシリーズにある『親指のうずき』という話で、いわゆる“リガードリング”を初めて知り、じいちゃんにどんなものか聞いた時に、ついでに簡単な爪留め(石留め)を教わったのだ。


リガードリングとは“REGARD(尊敬)”などの単語を宝石の頭文字で表す手法だ。

R(ルビー)、E(エメラルド)、G(ガーネット)、A(アメジスト)、R(ルビー)、D(ダイヤモンド)をこの順番に留める事で、“あなたを尊敬しています”というメッセージを込めて相手に贈るのだ。他にも、“DEAREST(最愛なる)”や名前を綴ったものもあるらしい。


その一見すると色合わせのデタラメな石の並びに相手を想う気持ちが込められていて、それが周りからはすぐには分からない――本人たちだけの秘密という感じがとてもロマンチックだと、子供心に感激したものだ――。


「――……?」


今、何かが心に引っかかった。何だろう?

つらつらと取り留めもなく考えていた事を順番に遡っていく。

「あれ?もしかして……」




翌々日の月曜日、学校帰りに匠美鎖に寄った。

「お、来たね。どうだった?」

貝中係長が声をかけ、みんなが集まってくる。

「たぶん、これで間違いないと思うんですけど。送ってもらった画像だけじゃ分からないのがいくつかあって……」

「大丈夫、昨日連絡もらって、こっちでも今朝大体当たりを付けてみたから」


ノートを広げ、書き込まれた丸と名前を見せる。

「分からなかったのは、これとこれ、それにこれ。でも他の石から逆に割り出して、たぶんここにはこれがくるはずなので、何とか突き止められると思います」

「それにしても、よく気が付いたね」

「たまたま思いついて……。でもこのリング、見た瞬間から違和感はあったんです」

「ああ、それは私も。石のチョイスと色の並びがお世辞にもセンスがあるとはいえないし」

「棗さんには預かった修理品の事で話があるって声かけてあるから、18時になったらここに来るよ」



「お疲れさまでーす」

18時12分、棗さんがリペア課に入ってきた。

「お疲れさま。まあ、座ってよ。ちょっと話が聞きたいから」

「はあ……」

きょときょとしながら椅子を引く。

資材課の棗さんはかなり明るい髪色に化粧の派手めな、ちょいギャル系だ。


てっきり係長が話をするのだと思っていた僕は、皆の視線が集中している事に気付くと軽く慌てた。

「え、僕ですか!?」

「最初に気付いた、言い出しっぺだからね」

そう言われてしまえば、仕方がない。1つ深呼吸をして棗さんの向かいに座る。


「あの、失礼ですが、このフルエタニティのリング、どういう経緯で棗さんの手元に渡ったのか聞いてもいいですか?」

「え?それ、サイズ直しをお願いした事と関係あるの?」

もっともな反応だ。

「たぶん、すごく大切な事なんです」

「そうなの?うーん、あんま他人に話すような事じゃないんだけどなぁ」

渋りながらも、僕らの真剣な様子を見て棗さんは話し出してくれた。

「あたし、養子なんだよね」



今の両親に引き取られたのは、4歳くらいの時だったという。

雪のちらつく寒い日で、寒さと不安と緊張で震えが止まらなかったそうだ。

だが暖かい家に迎えられて、熱いシチューを一口食べた途端、ホッとして泣き出した棗さんは、それからシチューを食べるたびに今でもちょっとしょっぱくて懐かしい記憶が蘇るのだそうだ。

もともと明るい子供だったらしく新しい家族と生活にすぐに順応でき、養子である事実を受け入れた上で両親にも感謝し、少しでも育ててくれた恩返しをとしたいと、勧めてくれた大学への進学はせずに、高校を卒業してからこの匠美鎖で働いている。

未成年のうちは心配させてしまうだろうと実家から通っていたが、去年成人式を迎え、晴れて一人暮らしを始めたのだという。

施設を出る時に渡されたのが今回のリングで、顔も覚えていない本当の親が持たせた唯一の形見らしい。


「――と、まあ、そんなわけで、捨てるわけにもいかないし、かといって両親の前で着けるのも気が引けるし、ずっとしまい込んでいたんだけどね」


ぶっちゃけ、思春期には、“自分は捨てられたんじゃないか、いらない子供だったんじゃないか”と思い詰めた時期もあり、何度か捨ててしまおうとした話す彼女は、それでもずっと持っていたリングをこの機会に着けられるようにサイズ直しする事にした。

「ごちゃごちゃした色石の並ぶ、安っぽいリングだよね。地金、SVだし。でも今の話、何か関係あるの?“サイズ直しは難しいかも”っていうのはもう聞いてるし、一応検討してみるって言ってもらえたから預けてたけど、ダメならダメで別にいいよ?」

その言葉を聞いて僕らは目配せし、頷き合った。


――やっぱり、棗さんは知らないんだ。


「あ、いえ。確かに技術的にサイズ直しは難しくはありますが、手間と時間とお金をかければできない事はないです。でも、このリング、“サイズ直しはできません”」

「うん?――うん。コストに見合わないって事だよね」

「そうではありません。このリングはサイズ直しを“してはいけない”んです」

「どうゆうこと?」

「それを今から説明しますね」


国立さんが、あらかじめ綺麗にしておいたホワイトボードに丸を1列、25個書き込んだ。

「この丸が、このリングの石だと思ってください。全部で25ピース。とりあえず、分かりやすいのでダイヤから始めましょうか」

1番左側の丸の下に、カタカナで“ダイヤ”と書き入れる。

「その隣が、淡い白に青みの遊色の石。これはちょっと断定するのが難しいので、保留にします。で、その次が角度によって灰色や青に見える石。これはアイオライトでしょう」

3個目の丸の下に“アイオライト”の文字が書かれた。

棗さんはポカンとホワイトボードを見つめている。


「どんどんいきます。次が紺色の石。これは分かりやすい。サファイヤですね。その次は金属光沢のある黒灰色――ヘマタイトでしょう。その隣の黄色い石は、ちょっと分からないので飛ばして、次の白に虹色の遊色はオパール。次のピンクと黄緑が混じった大理石っぽい石は、調べてみたところユナカイトという石でした。その次は、またヘマタイト。次の紫はアメジスト。それから2つ並ぶ黄緑の石は、ペリドット――」

分からない石は飛ばしながら、どんどん埋めてゆく。

「――で、最後の群青色がラピスラズリ、と。あとは、分からないのが4つ残っていますが、とりあえず分かっている分だけ頭文字を書き出してしまいます」


『D ISH OUHAPPIESTI THE ORL』


「2番目の空白と5番目の空白の石はたぶん、同じものです。あとの淡い黄緑と淡い黄色ですが、たぶん黄色は色味から“イエローオパール”か“アラゴナイト”。でももしアラゴナイトなら“A”で、すでにアメジストが確定しているので違います。だからここはイエローオパールの“Y”を入れます。あと淡い黄緑は最初翡翠かと思ったんですが、少し黄みが強いのでおそらく“ネフライト”で“N”。さあ、あと1つです」

ここで少し息をつく。

「ところでこの並び、とりあえず分かりやすいダイヤから始めましたが、正しく意味を成すには間違っています。じゃあ本当ならどこから始めればいいのか。目印になりそうな箇所を探してリングの内側を見ると、“925”の刻印が入っているので、この位置の石を見ると、1番目の空白の位置です。つまり“D”の字は1番最後になります」


『 ISHYOUHAPPIESTINTHE ORLD』


「さて最後の謎の石ですが、見た感じだと“ブルームーンストーン”か“レインボームーンストーン”に見えます。でも“ブルームーンストーン”の“B”も“レインボームーンストーン”の“R”も意味を成しません。ここで、貝中係長の登場です」

コホンと咳払いをしてから、係長は話し出した。

「レインボームーンストーンというのは売り手が雰囲気のいい名前を勝手につけた、いわゆる流通名でね。正しくは“ホワイトラブラドライト”と言うんだ。そしてその頭文字は“W”」

呆気に取られたようにホワイトボードを眺めていた棗さんは、ハッと何かに気付いたように口元を押さえる。

最後の文字が、とうとう埋まった。


『WISH YOU HAPPIEST IN THE WORLD』


「……“あなたが世界で1番幸せである事を願っています”」

棗さんの目から、涙が溢れる。

「最初僕は、これが元彼のプレゼントか何かと思っていたんです。もしそうなら、サイズ直しで石を外して意味を成さなくなっても構わないと考えてもおかしくはないから。

でもさっきのお話を聞いて、このリングに込められた本当の思いが分かりました」

もちろん僕の勝手な想像かもしれませんが、と前置いて続ける。

「何か事情があって手放さなければならないけれど、それでもきっと本当のご両親も棗さんが幸せにある事を心から願っていたんだって」

「世界で1番幸せであってほしいと願われた子が、いらない子だったわけないよ」

「このまま大切に持っていてあげなさいな。本当の親御さんもあなたを大切に思っていた証なんだから」

国立さんと赤樹さんが口々に言いながら、嗚咽を漏らす棗さんの肩に手を置く。

コクコクと頷きながら、棗さんは涙でかすれた声で呟いた。


「気付けて、本当によかった――」



何度もお礼の言葉を口にしながら大切そうにリングを握りしめて、棗さんは帰っていった。

“気付けて本当によかった”

それはリペア課全員の気持ちでもあった。

もし今回、誰も何も気付かずに、ただ言われるがまま客の希望を叶える事だけを盲目的に考えていたら、大切な品物を台無しにしてしまうところだったのだ。


消費者主義。ホスピタリティ。お客様は神様です。

そんな顧客第一主義は、もちろん一面としては重要な事だ。

だが時には信念を持って断る必要がある事を、今回知る事ができた。

知識を幅広く持ち、持ち主を思い、ジュエリーと向き合う。

リペア課で向き合うそれは、メーカーとして大量に作製するうちの1点ではない。

持ち主にとってはかけがえのない、世界にただ1点の品物と向き合うという事なのだ。

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