「還る愛撫」

煩先生

 

宇宙の鞄で

永く遊離し

根暗な咳を

詩に宿した


耳を弄られ

怨嗟は遠く

酸素の旅に

非望が奔る


愁思の麓で

酷く苦戦し

無稽な神を

理に燈した


頬を舐られ

目蓋は脆く

悲愴の虹に

小雨が渉る

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「還る愛撫」 煩先生 @wazurai

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