第20詩 淀み切った清廉
清らかな川の調べ
聖なるしずくの滴り落ちる崇高な滝
底に転がるリンゴ
鳥たちが滑空し そのリンゴを啄もうと滝つぼへと入る
届かぬ思い
そして溺れる鳥たち 美しき水しぶきによる虹の橋が架かる
悪趣味な光景であったとしても 美しき澄み渡る光景は相容れる
どんなに淀み切ろうとも 切れない鎖があるように すぐに切れてしまう鎖もあるのだ
そうした日常に 澄み渡る美しき虹は架るのだ
腐りきったドブの調べ
どす黒いしずくの滴り落ちる背徳な滝
底には何もない
鳥たちは滑空をやめ 自分たちの家路へと帰るのだ
辿り着いた思い
そして何もない滝に 夜の見にくい水しぶきに月明かりの虹の橋が架かる
爽やかな光景であったとしても 見にくい淀み切った光景は相容れない
どんなに澄み渡ろうとも 切れる鎖があるように すぐには切れない鎖もまたあるのだ
そうした日常に 淀み切った見にくい虹は架るのだ
虹の橋はやがて消え また鳥たちがその滝つぼにリンゴを落とす
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