第4詩 回転する光点


車が道路を走る。

ヘッドライトの光が回転する。


チカチカと、アスファルトを映す。

静かな回転。


誰もいない場所。

誰かがいる場所。


そんな場所を、光点は回転する。

綺麗な、汚らしい行為。


見える物。

見えない物。


そのどれもが、愛おしい。

そう思うのは、おこがましい事なのだろうか。


回転する。

生きるものも、死ぬものも、美しく、或いは醜く、映し出される。


そのどれもが、素晴らしいのだ。

だからこそ、憎いのだ。


その回転する終わりに待つものは、いるのだろうか。

誰もいない光の中で、とこしえに眩いこの場所は。

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