第502話 選ばれし後継者

 アオイ:クラフトワームを捜索するため惑星ファウムで千夜さんからカールトンの赤ちゃんのぽてとちゃんを借りたアリスさん。次の星へ行く前に豊穣の儀式を見に行く事になったのですが、今年は特別な年の様です。


 魔界時間4:00 千夜ファーム放牧場


 カールトンと共に体操するアリス


 アリス:う〜ん!牧場の朝ってどうしてこう清々しいんだろうね〜♪


 ぽてと:おはようごじゃいまっす!


 アリス:おはよう、ぽてとちゃん♪


 千夜:すみません陛下、こんな朝早くに起こしてしまって。


 アリス:大丈夫ですよ、いつもより1時間ゆっくり寝れましたから♪


 千夜:いつもそんなに早いんですか?

 

 アリス:朝の鍛錬してから公務に勤めてるので♪それより、この時間から起きるのと豊穣の儀式には何か関係が?


 千夜:はい。キングカールトンは1000年に1度、日の出と共に休眠期から目覚めるのです。それに、今年は現キングカールトンが誕生して90万年目にあたるなのです。


 アリス:特別な年? 


 千夜:今年は次代のキングカールトン、つまり後継者を決める年なのです。


 アリス:そんな希少な光景を見れるんですね!


 千夜:そうです。あ!そろそろ行かないと間に合いませんね。


『惑星ファウム中枢 スリーク山』


 アリス:でっかい山!大き過ぎて奥が見えない。


 千夜:あの山こそ、惑星ファウムの名峰スリーク山。別名です。ほら、目を覚ましますよ。


 日の出の直後、大規模な地響きと共に山頂から頭が出てくる


 キング:グンモォーーーーッ!


 周囲のカールトン達が呼応する

 

 カールトン達:ブンモォーーーーッ!


 仔カールトン達:プンモォーーーーッ!


 ぽてと:王様っすーーー!


 キング:やぁ皆の衆、元気にしておったグモ?キングカールトンじゃ♪ワシは今年で90万年生きてきた。ワシの寿命もあと10万年、そこで今年はこの中から後継者を決めて10万年かけて育てるグモ。


 アリス:ナレーターさん、キングカールトンの紹介よろしくお願いします。 


 アオイ:は〜い♪キングカールトン、キングベヒーモス科キングベヒーモス目哺乳獣類。体長1億3000万㎢、体重8000兆トン。巨獣となった元凶獣達を除けば、現存する巨獣の中では最重量級の巨獣です。天魔大戦終戦直後の魔族達の食糧難を救ったとされています。


 周囲のカールトン達から大歓声が湧き上がる


 キング:さ〜て、ワシの跡を継ぐ仔は誰かのぉ・・・


 アオイ:大きな地響きと共にぐるりと周り山の周囲のカールトン達を見定めるキングカールトン、一周した時一頭の仔カールトンに目が止まります。


 キング:グモッ!そこのクリーム色の仔、ワシの前に来てその姿をよく見せておくれ。


 ぽてとを持ち上げキングカールトンの目の前まで移動するアリス


 アリス:この仔ですか?


 キング:グモグモ、その仔グモ♪・・・うむっ!その仔には無限の可能性を感じるグモッ!王の気質を持った仔グモッ!


 アリスの手から離れる様にキングカールトンの魔力で宙に浮くぽてと


 キング:天に召します我等が始祖よ!この仔を次代を担う我が後継者とするべく加護を与えたまえグモォ!


 ぽてとの足元に魔法陣が現れ背中に王冠の模様が浮かび上がる


 カールトン達:お〜っ‼︎


 キング:今日よりこの仔は我が後継者、即ち王子であるでグモッ‼︎


 ぽてと:王様、オイラこのお姉ちゃんのお手伝いしないといけないっす。


 キング:大丈夫でグモ。時間はた〜っぷりあるでグモ、ゆっくりお手伝いしてくるでグモよ♪


 ぽてと:ありがとうっす♪


 キング:さあ、いつもの様に今年も五穀豊穣を願って・・・


 キングカールトンを中心に光り輝く


 キング:恩恵を! 


 キングカールトンから放たれた光の柱から国全体の惑星に光の粒が降り注ぐ


 アリス:綺麗♪


 ぽてと:す、凄いっす!



 











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