第469話ダイス湖に住まう老人(後編)

 アオイ:カジノサウルス攻略に向けダイス湖に住むお爺さんのもとに訪れる事になったアリスさん。果たして弟子入り出来るのでしょうか?


 魔界時間20:00 ダイス湖 湖畔の小屋


 アリス:ここだね。でも1人で行かないと会ってくれないなんてどうしてだろう?


 小屋のドアを叩くアリス


 アリス:ごめんくださ〜い!


 小屋のドアが開きそこからゴブリン族の老人が出てくる


 老人:誰じゃ?


 アリス:貴方がサイノメさんですね?


 サイノメ:あん?そうじゃが、お前さんは?


 アオイ:このゴブリン族のお爺さんこそ、この国で伝説の博徒の1人と言われたサイノメ翁です。


 アリス:アリス・シルフィード、シルフィード王国で魔王やってます。


 サイノメ:ほ〜ん?その魔王様がこんな所まで何のご用かな?


 アリス:実は・・・


 事情を説明するアリス


 サイノメ:ほうほう、カジノサウルスをのぉ。そのためにルーレック公との勝負に勝てないと難いと。あの色ボケ女公爵は結構曲者じゃぞ〜。


 アリス:そうなんですよね〜。


 サイノメ:・・・・・ふむふむ。カードを制する者はカードゲームを制し、賽の目を制する者はサイコロを使うゲームを制するといってな。あの色ボケ女公爵を倒すなら賽の目を操れるようになれば良い。


 アリス:どうやって?


 サイノメ:それはの、サイコロの振り方見ると良い。サイコロに細工をしとると手の動きで何が出るのか想像出来る。例えば6を出したいと相手が思っとる時は手に乗せてるサイコロは1が上を向いてるとかの・・・どれ。


 サイコロを振るサイノメ翁、即座に隠す


 サイノメ:さ、この中の賽の目は?


 アリス:『2』


 サイノメ:即答のようじゃが、大丈夫かのぉ?


 アリス:大丈夫です♪


 ゆっくりと隠した賽の目を見せる


 サイノメ:お見事♪何故2だと分かった?


 アリス:教えてもらった事を応用して目で追ってたんですよ♪


 サイノメ:ホッ、ホッ、ホッ!アレを目で追ったとな⁉︎恐ろしいまでの洞察力じゃわい♪


 アリス:でもこれじゃあ、まだまだ・・・ですよね?


 サイノメ:ほお、驕る事なく自身の力量を見極めまだ未熟と知るか。その辺があの小娘とは違うところじゃのぉ♪


 アリス:フローレンス・ルーレック公の事ですか?


 サイノメ:如何にも。それに引き換えお主は鍛え甲斐がある♪


 アリス:では修行をお願い出来ますか?


 サイノメ:勿論じゃ、あの小娘に灸を据えねばならんしのぉ♪


 アリス:宜しくお願いします♪


 サイノメ:今日はもう遅い。明日早朝から始めるぞい。


 アリス:はい!





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