魔王少女物語

第399話刑事と麻呂とちびっ子

　アオイ:幻龍会の一件がひと段落した今、入れ替わりに緊急の会議で一旦本社に戻る事になった保母さん・・・失礼、ミシェルさんとシャルロットさん。次の捜査まで非番になった2人はひょんな事からもぐもぐガールズを預かる事になりました。

　魔界時間9:50 ポリストンホテル前

　ミシェル:じゃあよろしくお願いするっス。

　シャルロット:ちょっと留守にするから皆んな良い子にして刑事さん達の言う事聞くのですよ♪

　ちびっ子達:は〜い！

　リムジンに乗って空港に向かう2人

　ジェニファー:さてと、何すれば良いのかしら？

　デバイスのメモアプリを開くマサアキ

　マサアキ:えっと、ミシェルさんから預かったメモによると・・・

『最低でも１日1回運動させるためお外で遊ばせるっス』

『いくら駄々こねられてもオヤツはご飯を食べなくなるからあげ過ぎない事』

『ミオちゃんはほんの一瞬でも目を離すと直ぐいなくなるから要注意っス』

『小雪ちゃんは隙あらばエクスカリバーをぶん回して遊ぼうとするからこれも要注意っス』

『雛ちゃんはたまに光り物を集める癖があるからこっちも目を離しちゃ駄目っス』

『杏ちゃんは恐ろしく勘が鋭いから下手に嘘ついちゃ駄目っス。ああ見えて結構リーダーシップとれる子だから正直に相談するっス』

『リタちゃんは物知りさんだけど、マリアンヌ様がいらん入れ知恵するからマリアンヌ様の方を要警戒っス』

　ジェニファー:途中から取説の注意事項みたいになってる。

　マサアキ:この『マリアンヌ様』って魔界の大貴族、マリアンヌ・ベルゼブブ公爵様の事っすかね？

　ジェニファー:そうじゃないの？とりあえず今日はまだ運動してないみたいだし、遊ばせないとね。何処が良いかしら？

　マサアキ:それならセントラルパークが良いかも。このホテルからも近いから♪

　ジェニファー:じゃ、そこで決まりね♪

　20分後 首都ジャスティアス セントラルパーク

　杏:ほわ〜！

　小雪:ひろいべ〜♪

　リタ:かぜがきもちい♡

　雛:とまりぎいっぱいやわ〜♡

　ミオ:チョウチョさんいっぱいでにゃんす〜♪

　ジェニファー:あんまり遠くに行っちゃ駄目よ〜！

　ちびっ子達:は〜い！

　精一杯遊ぶちびっ子達

　ジェニファー:あ、もうこんな時間。お昼どうしようか？

　マサアキ:そういえばミシェルさんのメモに・・・

『もぐもぐガールズという名の通りこの子達はマリアンヌ様公認の爆食をするからそこらの子と一緒に考えない方が身のためっス。フードファイター5人いると思った方が良い良いっス』

　マサアキ:あ、俺ネットの動画で見た事あるっす。

　マリアンヌのアップした動画を見せるマサアキ

　ジェニファー:これ・・・合成とかじゃないわよね？

　マサアキ:天下の大貴族ベルゼブブ公爵家の御当主様がそんなつまらない事するわけないっすよ。

　ジェニファー:え？じゃあコレ本当なの？

　マサアキ:ガチっす。

　婦警？:お困りですか？

　マサアキ:ん？見ない顔っすね。所属は何処かな？

　杏:あ！マリアンヌおねえしゃです！

　変身魔法を解くマリアンヌ

　マサアキ:うお！ベルゼブブ公爵様ご本人‼︎

　マリアンヌ:う〜ん、杏ちゃんには直ぐバレるからターゲットを変えたのに。流石杏ちゃん♪この先に私の行きつけの店があるからそこ行きましょ。

　リタ:ベルゼコレクション？

　マリアンヌ:そうよ〜♡

　ちびっ子達:わ〜い♪

　25分後『麺処ナガレ』

　烏帽子の女性:う〜ん！この鼻を通る香り、そして喉越し、たまらんでおじゃる♡

　リタ:あ！おじゃるのおねえちゃん♪

　烏帽子の女性:おや？そこな童達は。奇遇でおじゃるなぁ♪

　アオイ:彼女は戦国時代から時空を超えて魔界に転移してきた戦国大名『今川義元』さん。身体は女性、魂は男性なのです。

　マサアキ:え？今川義元⁉︎

　ジェニファー:今川義元って、あのメタボな公家風の戦国大名でしょ？どう見ても艶やかな黒髪の超絶美女にしか見えないんだけど。

　義元:でもご本人でおじゃるよ♪

　ちびっ子達:おじゃる〜♪

　リタの頭から降りるカマル

　カマル:詳しい経緯をリタ様に代わってボクがご説明しましょう！

　事の経緯を説明するカマル

　ジェニファー:成る程、シーラント諸島連合国にいたのね。

　マサアキ:でもこの国には何しに来たっすか？

　義元:この国にはバイクの国際免許を取りに来たでおじゃるよ。麻呂の元の身体では馬に乗るのが苦手でおじゃるが、今のこの身体なら乗れるし似合うと思うてのぉ〜♪

　ジェニファー&マサアキ:(めっちゃくちゃ似合いそう、ライダースーツとか特に)

　義元:さて、腹ごしらえも済んだしこの後試験があるからそろそろ行かねばのぉ。

　杏:え〜、もういくですか！

　小雪:もっとゆっくりしてってけろ。

　リタ:さみしい。

　雛:ウチまだおはなししてまへんえ〜。

　ミオ:ミオもおねえちゃんともっとおしゃべりしたいでにゃんすぅ。

　義元:暫くこの国にいるからいつでも会えるでおじゃるよ♪

　ちびっ子達:わ〜い♪

　マリアンヌ:さあ！準備が出来たそうだから行きましょうか♪

　マサアキ:行くって何処にですか？

　マリアンヌ:ベルゼコレクション専用ルームよ♪

　5分後ベルゼコレクション専用ルーム

　店主:お待たせしました。当店のベルゼコレクション『アルカトラズうどん』です。

　ジェニファー:・・・・・・嘘よね？

　マサアキ:・・・・・・・・器の端っこが見えない。

　20分後・・・

　ジェニファー:そして完食。

　マサアキ:流石ベルゼブブ公爵様公認の爆食っぷり。

　夕方ポリストンホテル前

　ミシェル:いやぁ、今日一日助かったっス♪

　シャルロット:皆んな良い子にしてましたか？

　ちびっ子達:は〜い！

　ジェニファー:・・・・・えっと。

　マサアキ:見たっす、ベルゼコレクション。

　ミシェル:あ〜、見たっスか。

　シャルロット:ベルゼコレクション？

　ミシェル:その内嫌でも見る事になるっスよ。

　シャルロット:？