第398話ナナの1日大統領⁉︎

 アオイ:皆さんアイドルといえば1日警察署長をやるのはよく聞きますよね?でもポリスティア合衆国では警察の国ならではのものがあるのです。今回は魔界宇宙一の芸能事務所に移籍したナナこと七乃瀬七海ななのせななみさんがアイドル活動初のイベント出演です。


 魔界時間7:00 首都ジャスティアス 大統領官邸


 ダニエル:ようこそナナ。私がポリスティア合衆国大統領ダニエル・ハザードだ。今日一日宜しく頼むよ♪


 ダニエルと握手を交わすナナ


 ナナ:こ、こちらこそ宜しくお願いします!


 ダニエル:ハハハ、そう緊張しなくても気楽に構えて♪


 ナナ:(私がどうして大統領官邸にいるかというと・・・)


 2ヶ月前 帝王都サタンヘイルダム 商業エリア 『オーシャンミュージック』社長室


 ナナ:え?1日大統領⁉︎・・・え?こういうの普通1日警察署長じゃないんですか?


 アオイ:彼女がオーシャンミュージック所属のアイドル『ナナ』こと、七乃瀬七海さんです。


 リディア:フフッ、そうね♪普通はそうなんだけど、それじゃありきたりだし、何より知名度を上げるなら『ただの1日警察署長』じゃインパクトがないと思うの。


 アオイ:この女性ひとは魔界宇宙財界に君臨する12人の『王』の称号を持つ『トゥエルブ』の一角『芸能王』オーシャンミュージック社長、リディア・アフロディーテさん。種族はローレライです。


 アオイ:そ、そそそ、そんな大役私に出来るかなぁ。


 リディア:昨日ポリスティア合衆国へ交渉に行ったら貴女の歌を聴いたパトライト副大統領が乗り気でね、『大統領と前向きに検討しよう』って言ってたからこれはもう確定とみて間違いないわ♪


 そして現在・・・


 ナナ:1日大統領って何をするんですか?


 ダニエル:普段私がやっている事をやると良い。その辺は私がつきっきりでサポートするから心配しなくても大丈夫だ。それにそんなに難しい事はさせないさ♪


 AD:それじゃあ撮影スタッフ入りま〜す!


 帝王都サタンヘイルダム OHNテレビ 報道フロア


 ニュースキャスター:午前8時になりました。今朝のニュースをお伝えします。現在売り出し中の期待の新人アイドルのナナさんがポリスティア合衆国で1日大統領を務める事になりました♪大統領官邸前に白神アナがおります。白神さ〜ん?


 ポリスティア合衆国大統領官邸前


 白神アナ:はい、こちらは首都ジャスティアスにあります大統領官邸前です。従来アイドルといえば1日警察署長ですが、ここポリスティア合衆国では公安超大国ならではの『1日大統領』というのがあります。今朝方ダニエル・ハザード大統領との打ち合わせが終わり、間も無く就任挨拶が行われようとしております!


 大統領官邸 演説台


 大勢の人の前に出るナナ


 ナナ:(うお!ビバロン王国の音楽フェスの時より凄い人だ〜)


 マイクの前に立つナナ


 ナナ:こ、国民の皆さん、おはようございます!今日は1日宜しくお願いします!


 会場内から大きな歓声が上がる


 パトライト副大統領:それではナナさんには演説の代わりに歌ってもらいましょう♪


 デビュー曲から現在リリースされてる曲まで歌いアンコールにも応える


 大統領官邸執務室


 ナナ:ふぃ〜。


 ダニエル:ご苦労だったね♪


 ナナ:この後の予定は何ですか?


 ダニエル:この後は議会に出席し、滞在中のアリス女王陛下を交えた会食。その後魔界宇宙国際警察の視察、ここに戻って書類に目を通し判を押していく作業をして夕方テレビ局で私と対談して終わりだ。


 ナナ:わ、わかりました。


 予定された公務を終えた魔界時間19:00 レストラン


 ダニエル:先ずはご苦労様だったね。


 ナナ:議会では緊迫ムード全開のところにいきなりライブしろって無茶振りくるし、アリス女王陛下との会食は楽しかったけど、その後の視察じゃいきなり取り調べしろってまた無茶振りくるし、書類は恐ろしいくらい多かった。


 ダニエル:ハハハ、アレでも民間人レベルまで落としたくらいなんだぞ♪


 ナナ:え〜!アレで〜?


 ダニエル:書類など今のご時世環境保護のため全て電子化されてるから本来はあそこまで多くはないが、画面と睨めっこ状態だから目が疲れるよ。


 ナナ:確かに。


 リディア:でも一国の首脳魔王を私達民間人が体験するなんて滅多に出来ないでしょ?


 ナナ:それは・・・まぁ・・・そうですけど。


 リディア:という訳だからコレ、次のイベント企画の予定ね♡


 ナナ:おおぅ。


 ダニエル:アイドルというのも大変だな♪







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る