第396話ルキアVS紫堂(後編)
アオイ:ヴァルキリー密造を取り巻く裁判もいよいよ終盤戦。果たして弁護士ルキアさんは美琴さんの無罪判決を勝ち取る事が出来るのでしょうか?ルキアVS紫堂遂に決着です!
裁判開廷より2時間後 魔界時間11時 4界宇宙統合司法裁判所 4界宇宙大法廷
ジェニファー:お待たせしました!アリス女王陛下、陛下がお探しの物が見付かりました!
懐からメモリースフィアを出すジェニファー
閻魔大王:これは・・・天界製のメモリースフィアですな。これには何が記録されているのですか?
剛:(何故だ、何故アレがサツの手にあるんだ!あのメモリースフィアはあの時確かに処分した筈)
ジェニファー:魔界宇宙精霊学の権威、ドナルド・ローエン博士が天界宇宙の大学で特別講師として招かれた際に娘のミオ・ローエン嬢が拾ったとの事です。
剛:(ミオ・ローエン、あの時のガキか!)
ミオ:あ!ミオのひろったおとしものでにゃんす〜♪
ジェニファーからメモリースフィアを取って走るミオ
ジェニファー:あ!ミオちゃん、それ返して!
剛:おい!係官、そのガキからそれを取り上げろ!
アリス:あれあれ〜?どうしてアレをそんなに必死に取り返そうとするのかな〜?も・し・か・し・て、そのメモリースフィアが証拠だからじゃないのかなぁ〜♪
剛:うっ!
閻魔大王の前に立つミオ
ミオ:おじちゃんは〜、おまわりさんでにゃんすか〜?
閻魔大王:まぁ、そんな感じですかな。
ミオ:それじゃあ、おじちゃんにあげるでにゃんす〜♪
剛:おいガキ!それをこっちに寄越せ!
ミオ:ヤでにゃんす!これはおとしものだからおじちゃんにどうぞするでにゃんす!
閻魔大王:良い子ですね♪証人、これは貴方が幻龍会会長代理の黒峰隆二との関係性を証明するかもしれないもの。当法廷はこれを重大な証拠とみなし証拠として提出する事を強く要請するものであります!
剛:クソッ!
閻魔大王:このメモリースフィアなら閻魔帳と連携して情報の真意を見定められるでしょう。
閻魔帳をメモリースフィアに当て瞑想をし詠唱を唱える閻魔大王
閻魔大王:全宇宙の地獄界に君臨する我等が閻魔族の長、閻魔大帝よ、その御力を以ってこのメモリースフィアの真意を見定めたまえ!
閻魔帳が青く輝く
閻魔大王:どうやらこれはこの事件の証拠として重要な証拠であると判断されました。では改めてこのメモリースフィアの内容を確認してみましょう。
メモリースフィアに美琴と隆二が映る
閻魔大王:これはレート副大統領の屋敷ですな。
美琴:Mr.レート、何の用・・・隆二!お前ここで何を・・・⁉︎
隆二の傍に横たわるレート副大統領
美琴:お前が殺ったのか?
隆二:だったらどうする?
隆二のデバイスのモニターに映る優実
美琴:優実!
隆二:大事な妹を助けたくば『俺が紫堂に指示する事を一切喋るな』そしてお前は俺がやったコイツを殺した罪を被り、更にこの『審判の天秤』を盗んだ犯人としてポリスティア合衆国の巨獣プリズンドーベルに収監されるんだ。いいな?
美琴:・・・・わかった。だから優実に手を出すな!
映像が切り替えわる
隆二:シーラント諸島連合国で俺が指示した陽動を青竜の馬鹿がヘマしやがった!お前の方は大丈夫だろうな?
剛:問題ないですよ隆二さん。万に1つもバレやしませんよ。龍神会長が喋らない限りは♪
隆二:まさか美琴の奴自分が収監されてるポリスティアに妹が捕らわれているとも知らずに馬鹿な女だ♪
剛:『隆二さんに指示されたヴァルキリー密造計画』順調ですよ♪
メモリースフィアの内容はここで終わる
ルキア:皆さん、これではっきりしましたね?
閻魔大王:そうですな、これはもう明白ですな。
ルキア:はい、この神聖な4界宇宙大法廷の場において幻龍会会長龍神美琴の無実を証明するのと同時に紫堂組組長、紫堂剛をトレーディア共和国副大統領レオパルト・レート氏殺神、ヴァルキリー密造計画実行犯主犯格の1柱並びに在ポリスティア合衆国天界宇宙大使ゲイリー・フォード氏殺神未遂事件の主犯格としてここに告発します!
閻魔大王:被告人、前へ。
証言台に立つ美琴
閻魔大王:ドラゴニックマフィア幻龍会会長、龍神美琴。この審議において貴女はかけがえのないたった1柱の妹のために犯してもいない罪を被った。よって判決は・・・
『無罪』
法廷内に大きな歓声が上がる
ミオ:やったでにゃんす〜♪
ミシェル:多分ミオちゃんわかってないと思うっス。
シャルロット:ですわね♪
優実:おねえちゃん!
優実へ駆け寄り優しく抱きしめる美琴
美琴:優実!
ルキア:良かった!本当に♪
閻魔大王:これにて閉廷!
閻魔大王の木槌が法廷内に鳴り響く
被告人控え室
美琴:ルキア、お前にも大き過ぎる借りができた♪必ず借りは返す。
アリス:アンタはどうするの?
美琴:幻龍会はドラゴニックマフィア最強の5大組織フィフスドラグネアの1つである光龍会の傘下に降り私は引退してカタギになる。この子のためにもな♪
アリス:うんうん。それが良いよ♪
美琴:ミシェル・・・だったな。優実が世話になった。そこで頼みが・・・
ミシェル:お断りっス!
美琴:まだ何も言ってないが?
ミシェル:どうせ『カタギになるのに時間がかかる。その間優実を預かってもらえないだろうか?』って言う気でしょ!
シャルロット:あ〜、有り得ますわね。
ミシェル:美琴さんはまた優実ちゃんに寂しい想いをさせる気っスか?優実ちゃんを大事に思ってるならもう離しちゃ駄目っス!
美琴:・・・!そうだな、その通りだ。それこそ優実を危険に晒した原因だからな。
ミシェル:それが良いっス♪
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