第383話大使館殺神事件
アオイ:魔界宇宙に多く点在する国々には当然ながら各国の大使館があります。ですが、魔界の場合あまりにも多いので大使館のみの専用の都市を設けるのが魔界での常識のようです。今回はそんな外交都市の天界宇宙大使館で起こった事件です。
魔界時間7:00 首都ジャスティアス メインストリート中央広場 朝市
迅乃助:お〜お〜!ええモンそろとるやないかぁ♪
アオイ:この方はビーストヘッジ工科大学で魔導工学を研究する魔導工学の魔界宇宙的権威、
狐の獣人:これを3つ貰おう。
店主:まいど!お姉さん綺麗だから1つオマケね♪
狐の獣人:フッ♪
迅乃助:何処ぞで見た顔や思たらコンやないか?
コン:お!迅乃助か♪
アオイ:この
迅乃助:相変わらずのべっぴんさんやな♪
コン:こう見えて私も700歳の婆さんなんだがな♪
迅乃助:まあ妖狐も稲荷も狐の獣人族も歳とりにくいからなぁ〜。
迅乃助に駆け寄る警官
警官:はぁ・・・はぁ・・・はぁ!きょ、京都迅乃助教授ですね!
迅乃助:せや。なんやアンタ、そないに息切らしよって。何かあったんかいな?
警官:外交・・・外交都市においてさ・・・
迅乃助:取り敢えず茶ぁ飲んで落ち着きなはれ。
麦茶を飲む警官
警官:・・・・・ふぅ。我が国の外交都市において殺神事件発生、死因が魔法による殺神との事で迅乃助教授に魔導司法解剖を依頼しようとビーストヘッジ工科大学へ要請したところこの国に来てるとの事でしたので探しておりました。
迅乃助:さいですか、そらご苦労さんやったな。それやったらコイツも一緒でええか?
警官:この方も魔導工学の研究者で?
迅乃助:正確には『研究者だった』ってトコや。ま、知識も魔法の腕もアテが保証する。世が世なら今頃アテでなくコイツが魔界宇宙魔導工学界の重鎮になってたであろうってくらいや♪
コン:もう昔の話だ。
迅乃助:今回一筋縄ではいかれへんかもしれへんねや、頼むわ。
コン:ま、親友の頼みとあっては嫌とは言えんだろう♪
迅乃助:というわけや。ええか?
警官:承知致しました。ではご案内します!
トランスゲートで移動する・・・
魔界時間9:00 ポリスティア合衆国外交都市 天界宇宙大使館
ゲン:害者は?
アオイ:この方は4界宇宙統合国際警察で特別権力強制取締課所属のゲン・サトウ警部。種族は猫神族で愛称はおやっさん。
警官:害者の名はポリスティア合衆国天界宇宙大使館ゲイリー・フォード大使。種族は秩序の神。
鈴:彼が恨みを買うという事は?
アオイ:こちらの女性は黒川鈴警部。おやっさん同様4界警特権課所属の警部さんです。
警官:害者が着任してから悪い噂どころかむしろ評判は物凄く良い方で、我が国でも害者の地元でも何故殺されたのか、又は何故殺されなければいけないのか?と首を傾げる者が後を絶たないというくらいでした。
ジェニファー:たった今到着しました!
マサアキ:殺神事件と聞いて駆けつけてきました!
アオイ:この方達は天界国際警察のジェニファー・
ゲン:2人ともご苦労だったにゃ。幻龍会会長の
ジェニファー:真実の全てを証言すると。
鈴:お手柄ね♪
マサアキ:いえ!自分等は手助けしたに過ぎません。真の功労者はアリス女王陛下です!
迅乃助:どうやら現場に集まるんはアテ等が最後のようやな。
ジェニファー:お待ち申し上げておりました、迅乃助教授♪
迅乃助:ほな、仏さん拝ませてもらいまひょか。
遺体に手を合わせる2人
探査魔法陣を張る迅乃助
迅乃助:・・・コン、あんさんはコレをどう見る?
コン:・・・・・・・・
ゲン:コン・・・だと⁉︎魔界宇宙魔導工学界において『神童』の名と名声を欲しいままにしたあの『コン・フォックス博士』かにゃ⁉︎
迅乃助:コイツはな、かつて魔界宇宙魔導工学界史上最大の魔導実験において大規模な爆発事故を起こしよったんや。幸いにも怪我人も死人も出ぇへんかったから非難されへんかったが、コイツは最高責任者として責任を感じて学界から身を引いたんや。
コン:死因はこの気管支に張られた妨害結界、微かに『残留思念』がある。
警官:では犯人は『人間』ですか?
迅乃助:結果を急ぐんは早いで〜、なあ?コン。
コン:ああ、これは人間が魔法を使ったというように仕向けた『偽装』だ。
迅乃助:せや、因みにこの国に人間は?
警官:リタ・ヌルマユという・・・
迅乃助:その子なら知っとる。ウチの孫娘の友達や、確か年齢は3歳。そないな小さな子に即死系の魔法はおろか、器用な結界の張り方出来ると思うか?
警官:た、確かに。
コン:おそらく犯人は人間に関する知識が乏しいと推測される。つまり・・・
迅乃助:自身に容疑がかからんければ誰だって良かったっちゅう事や、人間ならな。
コン:この場合重要なのは妨害結界に偽装を施すために『誰の残留思念を使ったか』だ。
結界の痕跡を見て気付く迅乃助とコン
コン:この結界の一部、龍神族が使う術式だな。
迅乃助:この大使館に龍神族は?
執事:メイドの中におります。
迅乃助:連れて来てくれへんか?
執事:少々お待ちください。
10分後・・・
執事:た、大変です!メイドが、例のメイドが何処にもおりません!
ゲン:なんだと⁉︎
執事:その代わり、彼女の部屋にこれが落ちておりました。
ジェニファー:この代紋は・・・幻龍会⁉︎
鈴:そのメイドが幻龍会の者ならこのバッジに『血』が入っている筈。それが幻龍会への忠誠の証となってるから。
デバイスで通話する鈴
鈴:私よ、これから転送するバッジに入っている血液のDNA鑑定を大至急お願い!
迅乃助:何やら大事になってきよったなぁ。
コン:・・・・なあ。
迅乃助:ん?
コン:乗りかかった船だ、この事件追ってみないか?
迅乃助:フフ、あんさんならそう言うと思ったわ。ええやろ、手伝ったる♪
コン:期待しているぞ♪
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