第380話幼き女神を救出せよ!

 アオイ:人質にとられた幻龍会会長『龍神美琴たつかみみこと』の妹を救出するため幻龍会のアジトである廃ビルに乗り込む蜃気楼衆ともぐもぐファイブ。果たして無事救出出来るのでしょうか?それでは380話スタートです。


 魔界時間0:00 首都郊外 廃ビル


 アズサ:それでは我々が陽動しますので姫様達は人質の救出をお願いします。


 杏:あい!


 アズサ:では・・・散れ!


 瞬く間にその場を去る蜃気楼衆


 杏:あんずたちもいくです!もぐもぐファイブ〜・・・ゴー!


 ちびっ子達:ゴー!


 廃ビル地下300階


 籠の中のサソリ:キュルル・・・


 女の子:だいじょうぶだよ、こわくない、こわくないよ♪


 見張り:ホレ、餌だ。


 そっぽ向くサソリ


 見張り:チッ!食わねえか、一体何食うんだよコイツ。


 女の子:ごはんたべない・・・


 見張り:ん?交代の時間なのに来ねえな。おい、様子見てくるから逃げるなよ。


 外に出る見張り


 10階


 蜃気楼衆:こちら霧組、10階まで制圧。現段階で人質らしき神物じんぶつはおりません。


 50階


 蜃気楼衆:こちら土組、50階まで制圧。こちらにもおりません。


 100階


 蜃気楼衆:こちら風組、100階まで制圧。こちらにもおりません。


 500階


 アズサ:了解、こちらも500階まで制圧したがいたのは構成員のみ。もしかしたら地下かもしれないな。


 地下250階


 杏:いないです。


 小雪:いないべ。


 リタ:ねもい。


 雛:かなわんわぁ。


 ミオ:ね〜む〜い〜でにゃんす〜。


 ハル:無理もありません。皆様寝る時間をとっくに過ぎてますから。


 ウグイス:ここはアタシ等が見てるからお姫さん達は寝てな。


 杏:や!


 小雪:いまこうしてるときにそのこないてるべ!


 リタ:ねるわけにはいかないよ!


 雛:そうどしゅえ!


 ミオ:おたすけするでにゃんす!


 5人を背負うヴァルキリー


 ハル:こうして背負えば大丈夫ですね?


 小雪:これならだいじょうぶだべ♪


 杏:う?


 ハル:どうなされました?


 杏:あそこ・・・


 本棚指差す杏


 ウグイス:ん?本棚?


 杏:あそこになにかあるかもです。


 本棚を調べるアーサー王


 アーサー王:あった。


 本棚を動かし操作パネルを見つける


 ハル:こんな所に!


 ウグイス:音声入力型のヤツだな・・・ん?コレ電源生きてるぞ。


 ユキ:という事はここが行き止まりではないようですね。


 音声ガイダンス:パスワードを音声にて入力してください。


 モミジ:これは1回でも間違えば2度と使えなくなるタイプのものですね。


 ウグイス:慎重にいかねえと・・・


 リタ:『ダンナのヘソクリほんだなのうら』


 ウグイス:ちょっ!お嬢ちゃん、なに勝手に!


 音声ガイダンス:登録パスワードと照合します・・・・・・


 ピンポン♪


 音声ガイダンス:登録パスワードと一致しました。地下300階への転送ゲートを開きます。


 ウグイス:うそ〜ん。


 地下300階


 見張り:ったく!遅いんだよ!


 構成員:すんません。


 部屋に転移する杏達


 女の子:⁉︎


 杏:いたです!


 小雪:だいじょうぶだべか?


 リタ:たすけにきたよ♪


 雛:ほえ?


 ミオ:サソリさんがいるでにゃんす〜♪


 女の子:そのこげんきがないの。


 小雪:まずはだしてあげるべ♪


 エクスカリバーを構える小雪


 小雪:サソリさん。あぶねえからちょっとさがっててくんろ。


 後ろに下がるサソリ


 小雪:ちょいや!


 エクスカリバーの斬撃で籠が横に切れる


 小雪:さ、もうだいじょうぶだべ♪


 サソリ:キュルル♪


 リタ:あなたおなまえは?


 優実:わたしゆみっていうの。


 ハル:グローバリア公王陛下の情報にあった名前と顔が一致しますね。


 アズサと通話するハル


 ハル:こちらハル、要救助対象『龍神優実たつかみゆみ』を確認。


 サソリ:キュルル・・・


 杏:げんきないですね。


 小雪:ごはんたべただか?


 優実:そのこみはりのおじさんがなにあげてもたべないの。


 リタ:こういうときはリネフィおねえちゃんにきけばいいよ♪


 リネフィと通話するリタ


 リネフィ:呼んだ?


 リタ:リネフィおねえちゃん、このこごはんたべないの。このこのごはんわかる?


 リネフィ:その子は⁉︎もしかしてチョコレートの匂いしない?


 リタ:する〜♡


 リタ:間違いないわ!その子は『ショコラスコルピオ』その子のご飯はお菓子よ!


 リタに近付くショコラスコルピオ


 ショコラスコルピオ:キュル!キュルル!


 リタ:どうしたの?


 リネフィ:ショコラスコルピオは嗅覚が優れてるの、もしかしてリタちゃんお菓子持ってる?


 リタ:うん。みんなでたべようってかったドーナツがある。たべる?


 ショコラスコルピオ:キュルル〜♪


 リタ:はい、どうぞ♪


 ショコラスコルピオ:キュルル〜♡


 見張り:まったく・・・あ!お前等どこから入った!


 体液を出してボール状にしてリタに渡すショコラスコルピオ


 リタ:ほえ?くれるの?


 ショコラスコルピオ:キュ、キュ〜♪


 リネフィの横から覗き込むオリビア


 オリビア:その子、甘味超大国スイートフル王国の巨獣『デコレートスコルピオ』の眷属『ショコラスコルピオ』の幼虫じゃない?


 リネフィ:そうよ。


 オリビア:その子の体液って幼虫の時はミルクチョコだけど、成虫になるとビターチョコに変わるのよね・・・って!リタちゃん、その子の背中映して!


 リタ:ふえ?せなか?・・・こう?


 オリビア:その子・・・デコレートスコルピオの正当な『後継者』だわ!その子の体液は魔界宇宙最一最高級のチョコレート!1グラム100兆ヘルネス(日本円1000兆円)するのよ!それを野球ボール大の大きさのチョコボールをあげるって事は最大級の友愛の証なの!


 リタ:ちょっとむつかしいけど、おともだちになりたいってこと?


 オリビア:流石リタちゃん、飲み込み早いわね。そうよ♪


 リタ:じゃあ、おなまえつけてあげるね・・・『ショコラ』


 命名『ショコラ』


 ショコラ:キュルル!キュルルルル♪


 リタ:じゃあこのチョコボールみんなでたべよ♪


 見張り:へっ!そうはいかねえなぁ♪そんな金のなる木、そう簡単にやれるかよ!


 ショコラに詰め寄る見張り


 見張り:さあ!そのサソリとチョコボールを寄越せ!


 リタ:や!


 見張りの肩を掴むモミジ


 モミジ:幼気な子供から取り上げようとはいい度胸だな。


 構成員全員が全滅している


 見張り:うぅ。


 杏:さ、みんなかえるです。


 リタ:いこう、ゆみちゃん♪


 優実:うん♪










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