第373話ダイクとゼウスの釣り浪漫inポリスティア
アオイ:巨獣プリズンドーベルの異変の原因がカオスをアレルゲンとする花粉症という事を突き止め解決させたビーストガーディアンズ。4界警のゲンさんと鈴さんとの情報交換の筈が・・・
プリズンドーベル花粉症騒動翌日 魔界時間5:00 カイケイ州港区
マサアキ:ふあ〜・・・・何でこんな時間から釣りなんすか?
ジェニファー:しょうがないじゃない。航空機トラブルでおやっさんの入国が1日遅れて急に非番になったんだから。
マサアキ:だからって釣りじゃなくてもいいんじゃないっすか?
ジェニファー:あら知らないの?今天界じゃ釣りがちょっとしたブームになってるのよ♪
マサアキ:14天界王西洋サイド筆頭のゼウス様が釣りにどハマりしたってあれっしょ?
ジェニファー:そうよ、14天界王様は天族全ての憧れ。少しでも14天界王様に近づきたいとマイブームに乗っかるのよ。
マサアキ:それにしても・・・
ジェニファーの格好を見るマサアキ
マサアキ:ジェニファーさんって形から入って三日坊主で飽きるタイプでしょ?
ジェニファー:そんな事ないわ。皆んなからよく凝り性だねって言われるわよ。
マサアキ:ま、そういう事にしときま〜す♪
ダイク:よっ!雷さんって、また釣竿買ったのかよ。
アオイ:この方は医療機器メーカー『ダイクテクノグループ』の社長ダイク・ニチヨウさん。種族はドワーフです。
雷蔵:いやはや、魔界の釣具はいい仕事してますな♪
アオイ:このお方こそ14天界王西洋サイド筆頭のゼウス様。社長を引退した会長の雷蔵と名乗ってお忍びで釣りをエンジョイしている方です♪
ダイク:あのなぁ、釣りは道具じゃねえっていつも言ってるだろうが。
スケイル:貴様!このお方をどなたと心得る!
カクテル:こちらにおわすは14天界王・・・
雷蔵:これこれ、スケさん、カクさん。こんな所で正体バラすもんではありませんぞ♪
ダイク:スケさんカクさんって、どこぞの時代劇じゃあるまいし。因みに設定は?
雷蔵:秘書です。
ダイク:本当は?
雷蔵:スケさんは神王秘書、カクさんは神王近衛騎士団長ですぞ。
ダイク:この分じゃお色気担当とうっかり何とやらがいそうだな♪
スケさん&カクさん:何故わかった⁉︎
ダイク:いるんかい!で、何で付いてきてんだ?
雷蔵:影武者に任せてこっそり宮殿を抜け出そうとしたのがバレまして。
ダイク:雷さんくらいにもなりゃ、公務とか視察とか適当に言ってりゃ行けただろうが。
雷蔵:ハハッ、確かにそうですな♪それはそうと、今回の獲物は?
ダイク:今回は『
雷蔵:平次蟹?
リネフィ:平次蟹。平均体長5m、大物だと20mにもなる甲殻類。ハサミが人界の日本で活躍した江戸時代の探偵『岡っ引き』の持つ十手に似ており、危機を感じると防衛本能から背中の古銭型の殻を投げる様子が『銭形平次』に似ている事からそう名付けられたと言われています。・・・では。
何事も無かったかのように去って行くリネフィ
ダイク:誰?
雷蔵:さあ?
ダイク:さて、今回は雷さん
港に停泊する巨大漁船
雷蔵:これは立派な船ですなぁ♪
ダイク:コイツはつい最近まで魔界の軍艦だったアダマンタイマイ級重装甲シールド艦で、それを改造した漁船なのさ。その圧倒的な防御力は軍艦鮫や今回の平次蟹みてぇな大型の獲物を釣るのに特化した船ってぇわけだ♪
雷蔵:これは、ますます楽しみですなぁ♪
ダイク:さ、乗り込もうぜ!
雷蔵:はい。行きましょう、行きましょう♪
1時間後 マッポ海峡
ダイク:さて、今日はコイツの出番だ!
雷蔵:ほお、普通の釣竿とは違いますな。
ダイク:コイツは大型魚専用の超次元リール、反重力サポート装備の特別製さ。これが無いとヒットした時一気に海に引きずり込まれちまうからな。
雷蔵:これはどうですかな?
ダイク:おいおい、コイツはブラックホールブースターにダークマターリール装備の最新式じゃねえか!テイオウホエールでも釣る気かよ。って言ってもテイオウホエールはシーラントにしか生息してねぇけどな。
釣り糸を垂らす2人
ダイク:先ずは餌となる
雷蔵:はいはい♪
席を外すダイク、入れ替わりに雷蔵の隣に座る男性
男性:お久しぶりです。ゼウス様。
雷蔵:久しいな、ダニエル。ここでは雷蔵と呼んでくれんか?
ダニエル:失礼。
アオイ:この方はポリスティア合衆国魔王のダニエル・ハザード大統領。詳しくは371話『公安超大国に迫る危機』で。
雷蔵:ゲルマルクの奴の事か?それともドラゴニックマフィア『幻龍会』会長の
ダニエル:両方です。
雷蔵:聞こう。
ダニエル:ゲルマルクの狙いは巨獣を人為的に異変を起こしてカオスを引き込み蔓延させる事でした。龍神の方は捜査を進めれば進める程無罪の線が濃厚になってきています。
雷蔵:となれば美琴は幻龍会会長代理にハメられた事になるな。
ダニエル:ええ。ですが、決定的な証拠がありません。更に詳しい捜査を続ける所存です。
雷蔵:頼んだぞ。
ダニエル:はっ。
その場を離れるダニエル、入れ替わりに戻って来るダイク
ダイク:待たせたな・・・って、今の知り合いか?
雷蔵:いえ、釣れますか?って聞いただけでした。
ダイク:そうか。
その後弾丸鮪を釣り上げる2人
ダイク:いよっし!ここからが本番だぞ♪いいか、平次蟹は恐ろしく硬いが雷撃に滅法弱い。だが、海で放てば関係ない奴まで被害が及ぶ。そこで奴の『癖』を利用する。
雷蔵:癖?
ダイク:奴は海上の敵に攻撃する時大きく水中から飛び出し、空中で狙いを定める癖がある。そこを・・・
雷蔵:雷撃で仕留めるわけですな♪
ダイク:そう。だがその前にギリギリまで体力を奪い、飛び出したところを雷撃で仕留めぐったりしたところを一気に釣り上げるってわけだ!
雷蔵:承知しましたぞ♪
餌の弾丸鮪を付けて再び釣り糸を垂らす。そして・・・
雷蔵:きた!きましたぞ!
ダイク:コイツは大きい、並みの平次蟹じゃねえぞ!雷さんの竿が持ってかれかけてる。こっちはもっと引きが強え!
雷蔵:巧みに強弱をつけて体力を奪うんでしたな!
ダイク:そうだ!
30分の格闘の末、水中から飛び出す平次蟹
ダイク:なんて大きさだ。軽く30mはあるぞ!・・・今だ雷さん、奴等に電撃を喰らわせてやれ!
雷蔵:よしきた!ホレ!
平次蟹の上空に積乱雲が発生し落雷が直撃する
ダイク:よし今だ!釣り上げろ!
平次蟹を釣り上げる2人
ダイク:サイズは・・・俺が38mで雷さんが34mかぁ。やったな♪
雷蔵:感無量ですぞ♪
ダイク:そんじゃ、コイツで一杯やるか♪
雷蔵:良いですなぁ、行きましょう♪
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