第372話出動!ビーストガーディアンズ
アオイ:ポリスティア合衆国魔王ダニエル・ハザード大統領の要請を受け集まったビーストガーディアンズ。でも今回は何人か来てないようですね。
魔界時間14:00 ポリスティア合衆国首都ジャスティアス
『魔界宇宙国際警察 会議室』
オリビア:皆んな集まったわね。これから作戦内容を説明するわ!先ずはリネフィ、今回の救助対象を説明してちょうだい。
アオイ:この方は巨獣専門医のオリビア・
リネフィ:ええ。
アオイ:この方は生物学者のリネフィ・ローランさん。種族はハイエルフでビーストガーディアンズのサブリーダーです。
リネフィ:今回の救助対象はここポリスティア合衆国の巨獣、プリズンドーベル。フェンリル科フェンリル目ドーベル種。全長5000万㎢、体重4億5000万トン『生きた監獄』の通り名の通り魔界宇宙国際警察の生きた刑務所として活躍している巨獣よ。
オリビア:ハザード大統領の話では、突如激しいくしゃみをするようになって。その度に収監されている囚人を吐き出してるという異常事態が起こってるの。
リネフィ:幸い、彼女の縄張りである『堅牢の森』全体には冥王ハデス様直々に張った結界によって今のところ脱獄される心配はないけど、プリズンドーベル体内最深部に収監されている幻龍会の会長と安置されているヴァルキリーシングルナンバーズ『タイプ07』が外で暴れられたら結界が破られる危険性があるの。
オリビア:来られなかった他のメンバーには申し訳ないけど、今回はここにいる少数メンバーによる短期決戦で挑まないといけないわ!
アリス:今ここにいるのは私と杏、小雪ちゃんとリタちゃんに雛ちゃんね。
杏:マルもいるです!
マル:ピィ!
小雪:まめこもいるべ!
豆子:アオン!
リタ:カマルもいるよ♪
カマル:はい!ボクもいますよ♪
アリス:あとはヴァルキリーシングルナンバーズのモミジ、そして現地で合流する晃斗ね。
モミジ:はい。
オリビア:今回は幻龍会を追っている天界宇宙国際警察のジェニファー・三黒刑事と魔界宇宙国際警察のマサアキ・クローズ刑事が同行するわ。
ジェニファー:よろしくお願いします。
マサアキ:ヨロシク♪
オリビア:あまり時間がないわ。先ずは現場に向かい原因を探りましょう!
1時間後 ポリスティア合衆国最北端『堅牢の森』
プリズンドーベル:アオーーーーー・・・ックション!
アリス:うわぁ。また派手にやってるね。
小雪:あれがおめさのおっかあだべか。
豆子:クゥ〜ン。
雛:つらそうどしゅえ。
オリビア:激しいくしゃみに目のアレルギー反応による炎症・痒み。これって・・・
リタ:リタしってる。『かふんしょう』
オリビア:だとしたら何の花粉が原因かしら?
プリズンドーベルをスキャンするモミジ
モミジ:プリズンドーベルの鼻の内部から多数の昆虫の生体反応があります。
リネフィ:中の映像出せる?
モミジ:はい。
全員の前に投影するモミジ
リネフィ:これって、『カオスクローチ』⁉︎
オリビア:カオスクローチはビバロン王国で全滅させた筈じゃあ。
リネフィ:そういえばあの群の中に『キング』と『クイーン』がいなかった!
ジェニファー:鶯博士が持ち去ったという可能性は?
オリビア:充分過ぎる程あり得るわ。
リネフィ:感染型精神汚染物質カオス。これまでこれを体内で除去出来る巨獣はオーロラフェニックスだけだと言われてきたけど、近年の研究でプリズンドーベルもそれが可能だという事がわかったの。
オリビア:でも歴代のプリズンドーベルには稀にカオスをアレルゲンとして持つ個体もいて、今の代のプリズンドーベルもその個体。
マサアキ:つまり、そのカオスクローチが鼻に巣を作った事でアレルギー反応を起こして今に至るって事っすか?
リネフィ:その通り。ただ闇雲にカオスクローチを退治してもキングクローチとクイーンクローチを退治してから他のカオスクローチを退治しないと延々と産み出されてきりがない。
オリビア:そこで今回の作戦はカオスクローチ殲滅チームとヴァルキリーシングルナンバーズ『タイプ07』確保チームの二手に分かれてもらうわ!
『カオスクローチ殲滅チーム』
隊長リタ・ヌルマユ 隊員モミジ マル 豆子 カマル
『ヴァルキリー確保チーム』
隊長アリス・シルフィード 救護班 杏・シルフィード 隊員 小雪・アイゼンフリーズ
京都雛 鷹橋晃斗
オリビア:以上よ。
アリス:ちょ!いくらヴァルキリーのモミジ姐さんがいるからって何でリタちゃんがカオスクローチ殲滅チームなの⁉︎
晃斗:流石にこれは人選ミスじゃないか?
アオイ:この方は元巨獣ハンターの
オリビア:このメンバーの中でカオスの中を無事でいられるのは人間のリタちゃんとヴァルキリーの中で唯一カオスを無効化出来て更に耐性のあるモミジさん。それにマルはカオスクローチの天敵。豆子はプリズンドーベルの体内を熟知している眷属。カマルは時間を止める能力がある。カオスクローチを一網打尽にするには適材適所だと思うけど。
晃斗:成る程。
オリビア:時間が惜しいわ。皆んな、頼んだわよ!
全員:オーー‼︎
『カオスクローチ殲滅チーム』
リタ:あかむらさきのフワフワしたのがいっぱいあるね。
リタと通話するリネフィ
リネフィ:あれはカオスクローチの卵を孵化させるためのカオスの塊よ。
モミジ:リタ様、この奥から強力なカオス反応があります。同時に大型の生体反応が2つあります。
リネフィ:おそらくそれがキングとクイーンよ。
『ヴァルキリー確保チーム』
杏:ワンコのおくちからはいったです!
小雪:まめこ大丈夫だべか。
アリス:大丈夫だよ♪
晃斗:もうすぐ最深部だな。
プリズンドーベル体外
ジェニファー:改めて見るとホント大きいわね。
マサアキ:三黒刑事の天界にはいないっすか?巨獣。
ジェニファー:ここまで大きいのはいないわ。それと、コンビ組むんだからジェニファーで良いわ。
マサアキ:なら俺もマサアキで良いっすよ♪・・・ん?あれは?
ジェニファー:どうしたの?
マサアキ:ほら、あそこ。爪の影になってるトコ。あれ幻龍会の連中じゃあ。
ジェニファー:マサアキ、追うわよ!
マサアキ:合点!
『カオスクローチ殲滅チーム』
リタ:いた!
キングクローチ:カロロロッ!
クイーンクローチ:シャーーーッ!
モミジ:産卵で興奮状態にあるようですね。リタ様は下がってください!ここは私とマル様で。
あリタの頭から降りるカマル
カマル:ボクも助太刀します!
激闘の末キングとクイーンを倒す
マル:ピィ!
キングとクイーンを捕食するマル、集まったカオスクローチが怯む
リタ:カマル、じかんをとめて!
カマル:了解で〜す!
リタ:マル!
大きく嘴を開くマル
リタ:ブラックホール・・・バキューム!
鼻内部全てのカオスクローチと卵が吸引される
モミジ:ミッションコンプリートですね♪
『ヴァルキリー確保チーム』
アリス:いた!彼女だね。ヴァルキリーシングルナンバーズのタイプ07は♪
晃斗:またえらく筋肉質な奴だな。
オリビアと通話するアリス達
オリビア:シングルナンバーズタイプ07は通称『鉄壁の戦乙女』と言われ、全ヴァルキリーの中でもトップクラスの防御力と鋼の肉体を持つ機体と文献にあるわ。
雛:ごっついおひとどしゅなぁ。
タイプ07の額に触れる雛
アリス:・・・・あ。
幻龍会構成員:やっと見つけた・・・っておいそこのガキ!何してやがる!
雛:う?ウチどしゅか?
淡い緑の光と共に目を覚ますタイプ07
タイプ07:アンタかい?アタイのマスターは?
雛:マスターってなんどしゅ?
タイプ07:ご主人様かって事さ。
雛:う?よくわからへんけどよろしゅうに♪
タイプ07:じゃ、アタイに名前付けとくれ。
雛:そうどしゅな〜。マッチョでこむぎいろのはだやから・・・『なつき』でどないやろ?
命名『夏希』
夏希:りょ〜かい!そんじゃ、ご主人様。最初の命令は?
雛:あのげひんなりゅうをつかまえておくれやしゅ。
夏希:承知!
瞬く間に捕らえる夏希
幻龍会構成員:うぅ。
アリス:そんじゃ、ミッションコンプリートした事だし。撤収・・・・およ?
アリス達を見る女神
アリス:貴女もしかして、幻龍会会長『
美琴:・・・ああ。
アリス:・・・・・ここから出たい?
美琴:何故そう聞く?
アリス:貴女がここに収監されるような悪い女神様に全然見えないからだよ。
美琴:人は外見では測れんぞ。
アリス:私は外見で見てないよ。昔の仕事柄そういう目は肥てるからそう思っただけ。
美琴:・・・・近々私の裁判が行われる。私をここから出したくば、そこで見事に私の無罪判決を勝ち取ってみろ♪
アリス:言ったね?約束したからね♪そんじゃ、皆んな今度こそ撤収!
プリズンドーベル体外
ジェニファー:逃げられたわね。
マサアキ:あとちょっとのところだたのに!
ゲン:ご苦労だったにゃ。
ジェニファー:おやっさん!
鈴:皆んなを交えて詳しい話を聞きたいからビーストガーディアンズの皆んなを連れて来て。
ジェニファー&マサアキ:了解!
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