第368話VSシーラント諸島連合国(後編)

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 司会:オープニングライブバトルで先攻を取られ、観客席の投票を封じられ、更には偉人連鎖までも封じられたシルフィード王国陣営。アリス女王陛下は起死回生の一手に援軍要請をしたのですが、果たしてその偉人とは?それでは引き続きご覧ください♪


 風間博士:性別こそ変わっていますがあの女性ひとは『英雄王』アーサー!


 魔王具を掲げるアリス


 アリス:アーサー王の特殊スキル『英雄王の蜂起ほうき』発動!


 アーサー王:民衆よ、我が声に耳を傾けよ!未来あすへの勝利のために今こそ立ち上がれ‼︎


 両国観客席に放たれたカメハメハ大王の特殊スキルの効果が打ち消される


 観客A:シーラント!シー・・・あれ?俺何してたんだ?


 観客B:さっきまでシルフィード王国応援してたのに・・・


 シルフィード王国陣営


 アリス:皆んな正気に戻った♪


 薫:まさか小雪嬢がアーサー王を従えていたとは。


 アリス:さあ!今度はそっちの番だよ♪


 武崎アナ:ここでシーラント諸島連合国陣営どう動くか?


 審判:それではシーラント諸島連合国側、次鋒前へ!


 シーラント諸島連合国陣営


 ジェシカ:そいじゃ、ウチの次鋒は・・・


 ジュリア:審判さん、我が国は降伏します。


 ジェシカ:そうそう、降伏・・・って、えーーー‼︎何でよぉ。


 ジュリア:何で?姉さん、もしかして次鋒は『黒田官兵衛』さん出すつもりじゃないでしょうね?


 ジェシカ:そだよ〜


 ジュリア:・・・はぁ。姉さん、官兵衛さんはカメハメハさんの特殊スキルが持続していて尚且つ相手国が『援軍要請をしていない』状態だからこそ出来る『必勝の策』でしょう?


 ジェシカ:うん。


 ジュリア:カメハメハさんの特殊スキルを打ち破られた上に先に援軍要請されたんじゃ残っているのは官兵衛さんの特殊スキルの『副作用』ですよ。


 ジェシカ:官兵衛さんの特殊スキルの副作用って・・・あ!先に援軍要請された後で特殊スキル使ったらこっちが援軍要請出来なくなる‼︎


 ジュリア:その上ウチの同盟国で偉人連鎖出来るUR級の偉人がいないでしょう?この前の国土争奪戦争で参戦させたんだから。


 ジェシカ:うぅ。


 ジュリア:これは私独自の推測ですが、そちらには先のビバロン王国戦で移籍してきた5代目三遊亭円楽さんと桂歌丸さんが大将・副将にいるのではないですか?


 シルフィード王国陣営


 アリス:あちゃ〜、バレてる。


 シーラント諸島連合国


 ジュリア:やはり、対する我が国はSSの良心ランクの偉人2人。UR級2人の偉人連鎖をされたら絶対に勝ち目はありません。故に我が国は降伏します。いいですね?姉さん。


 ジェシカ:・・・・異議なし・・・です。


 ジュリア:そういうわけですので我が国は降伏します。


 武崎アナ:おーーっとぉ!ここでシーラント諸島連合国降伏宣言だーー

 ‼︎


 風間博士:知将と名高い妹のジュリア・ハイビス大統領の見事な退き際と言えますね♪


 審判:それでは両国魔王、再び前へ!


 中央壇上に上がる両国魔王


 審判:シーラント諸島連合国の降伏宣言により現時点を以って戦勝国をシルフィード王国とする!


 大きな歓声が上がるシルフィード王国側観客席


 ジェシカ:そんじゃエメラルドフェンリルと一緒にウォルフ族をお願いね。


 アリス:あ〜、それなんだけど。


 ジェシカ:ん?


 アリス:エメラルドフェンリルとウォルフ族は返すよ。


 ジュリア:エメラルド諸島が欲しかったのでは?そうなると必然的にエメラルドフェンリルとウォルフ族の譲渡は適切だと思いますが。


 アリス:私が欲しいのは『旧クラウント王国の国土』だからこの場合エメラルド諸島じゃなくて。正確にはエメラルド諸島の『ヤクジュ島とその半径500万㎢近海』なんだよ。それ以外は返すつもりだったんだ。


 ジュリア:ですがそれでは。


 アリス:それじゃ、ヤクジュ島の先住民ヤクジュ族を貰える?


 ジュリア:それでしたら異論はありません♪


 アリス:それに、この国に欲しい巨獣がいるんだよ。この国に所属していない『中立巨獣』が2体ね♪


 ジェシカ:あ〜。刻の巨獣クロノゴンと台風の巨獣アラシノオトシゴかぁ♪でもあの2体素直にうんって言うかな?それにクロノゴンはあと1000年待たないと無理なんじゃないの?


 アリス:あるんだよ、クロノゴンを『こっちに呼ぶ方法』がね♪


 ジェシカ&ジュリア:へ?


 国賓席と通話するアリス


 アリス:杏、こっち来てくれる?


 杏:あい!


 アリスのもとに転移してくる杏


 杏:よんだですか?


 アリス:お願いがあるんだけど、ウグイス姐さん呼んでくれる?


 杏:あい!ウグイスしゃ〜ん!


 ウグイス:ほいほいお姫さん。呼んだかい


 アリス:ウグイス姐さんさぁ〜、リンネ島の一件の時クロノゴンから何か『角笛』受け取ってたよね?


 ウグイス:角笛?鱗なら通信用にみんな貰ってたろう?


 アリス:嘘ついても無駄だよ。私ちゃ〜んと見てたよぉ。


 ウグイス:ナ、ナナナナ、ナンノコトカシラ〜?


 ミランダ:お前まさか姫様の御寵愛を独り占めしようと隠し持ってたんじゃないだろうな?


 ハル:ウグイス、流石にそれは如何なものかと。


 ソロモン王:我等が主人あるじへの手柄を独り占めは感心出来ぬ。


 杏:むー!あんずにかくしごとですか!


 ウグイス:お、お姫さん。こっ、これは・・・そのぉ。


 杏:それをあんずによこすです!


 ウグイス:あうぅ


 杏:おしおき・・・


 ウグイス:どうぞ!お納めください!だからお仕置きは許して♡


 杏:あい、ねえしゃま♪


 アリス:それは杏が持ってて。多分杏じゃないと使えないから。


 杏:あい!


 アリス:早速だけど、その角笛を吹いてクロノゴンを呼んでくれる?


 杏:あ〜い!


 大きく息を吸い込み角笛を吹く杏


 プォ〜!


 空から現れるクロノゴン


 アオイ:ここからはハルさんの通訳した翻訳モードでお楽しみください


 クロノゴン:(呼びましたか?)


 アリス:単刀直入に言うね、クロノゴン。私の国の巨獣になって♪


 クロノゴン:(・・・・・ふむ、貴女方には助けてもらった恩があります。良いでしょう。魔王具を掲げなさい)


 静寂王の錫杖をクロノゴンに向けて掲げるアリス


 クロノゴン:(ほぉ、彼の国の魔王具の後継者ですか)


 アリス:我、シルフィード王国魔王、アリス・シルフィードの名の下に刻の巨獣クロノゴンとの契約を果さん!


 クロノゴン:(契約完了。これで貴女にも私の言葉がわかる筈です。聞こえますか?)


 アリス:うん、バッチリ♪そんじゃ次は・・・


 1時間後 アラシノオトシゴの餌場 シュガール島 サトウキビ畑


 アラシノオトシゴ:(ん〜?誰じゃ、ワシの眠りを妨げるんは?なんじゃあ、おどれ等か。何の用じゃ?)


 アリス:単刀直入に言うね。私の国の巨獣になって♪


 アラシノオトシゴ:(ほんにストレートじゃのぉ。じぇけんど、何でワシなんじゃ?ワシは嵐を引き起こすしか出来んぞ?)


 アリス:アラシノオトシゴってさあ、1270年の人界の日本に攻め込んできたモンゴル帝国軍の900隻の艦隊が嵐にあって撃沈させられたって記述があるけど。あれアンタでしょ?


 アラシノオトシゴ:(なんじゃ、バレとったんかぁ。あれなぁ、デカイ国が大人気なく多勢に無勢できよるから気に食わんくて沈めてやったんじゃ)


 アリス:その力でウチの国守ってくれたら頼もしいなぁって思ってね♪


 アラシノオトシゴ:(そう言われると悪い気はせんのぉ。ま、恩人の姉ちゃんの頼みとあっちゃあ断る理由はないけぇ。よろしくやってつかぁさい♪)


 アリス:あんがと♪そんじゃ早速・・・


 アラシノオトシゴと契約するアリス


 アラシノオトシゴ:(1つの魔王具に契約出来る巨獣は3体まで、あと一体はどうすんのじゃ?)


 アリス:それは追い追い考えるよ。


 アラシノオトシゴ:(そんじゃあ、一足先におんしの国に行ってるけぇのぉ)


 シルフィード王国に向かうアラシノオトシゴ


 アリス:さ、一旦ホテルに戻ろ♪


 司会:建国発の巨獣と契約したシルフィード王国。果たして残り一体はどんな巨獣なのでしょうか?それでは皆さん。また次の戦場でお会いしましょう♪


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