第357話現場検証開始!
アオイ:シルフィード王国女王暗殺未遂事件、次元転送基地局不具合、これらは全て『ある事件』の足止めが目的だというのですが、その真相とは?そして犯人の真意とは?それでは357話スタートです。
魔界時間10:00 シーラント諸島連合国首都トワイライト島 天界総領事館
ガーランド大使:アリス・シルフィード女王の暗殺に失敗しただと⁉︎どういう事だ!
謎の声:まぁそう熱くならずに。これも『予定通り』です。
ガーランド大使:
謎の声:無駄ですよ。如何に『英雄検事』と名高い
ガーランド大使:成る程、彼奴等にとっては無謀な裁判というわけか♪
謎の声:そうです。我々にとって1番危険な証人は『人質』をとってるので絶対に証言は不可能♪『証拠』も彼が持っていますが、それもあの検事に渡しはしないでしょう。
ガーランド大使:なら安心だな♪
謎の声:そうです。貴方は法廷に立ってどっしり構えていれば全く問題ありません♪
ガーランド大使:これは明日の裁判が楽しみだ♪ガッハハハハ!
龍神族の男:大変です!
謎の声に耳打ちする龍神族の男
謎の声:何?奴等がトワイライトマリンランドに向かっただと⁉︎
龍神の男:如何致しましょう?
謎の声:兵隊はいくら投入しても構わん!なんとしてでも勘付かれずに全員始末しろ!
同時刻 トワイライト国際次元空港
ナマケモノの獣人:この国でクルーガー大臣と会う予定なのだが、え〜っとぉ。待ち合わせ場所は〜?・・・トワイライトマリンランド前のシーサイドホテルか。
トランスゲート操作パネルに立つ
ナマケモノの獣人:ん?なになに『基地局不具合につき現在シーサイドホテル前はご使用になれません。誠に申し訳ございませんが、トワイライトマリンランド前をタップしてください』か。
5分後魔界時間10:05 トワイライトマリンランド前
ナマケモノの獣人:ここか。ん?メール?
『トランスゲート基地局不具合の件は聞いた。こちらは閣僚級会談が少々長引きそうなのですまないが、近くの喫茶店にて待っててくれ。 ソフィア・クルーガー』
同時刻 トワイライトマリンランド前 第2トランスゲート
レイド:ここか。
好良:ええ、ここのバンジーアトラクションで事故は起きました。
アオイ:この方はスケルトン族の
蓮:事件の匂いがプンプンするねぇ。
レイド:おい。俺やアリスはともかく、何でこの鼻垂れエルフまで付いてくんだよ。
ゲン:ん?そこにいるのは伝説のアサシン、レイド・オリオンかにゃ?
アオイ:この方は4界宇宙統合国際警察の特別権力強制取締課に所属するゲン・サトウ警部。種族は猫神様です。
レイド:そういうアンタは4界警のゲン・サトウか。
結衣:皆んな揃ったわね!じゃ、現場検証始めるわよ!
アリス:およ?彼処にいるナマケモノの獣人の人ってもしかして・・・
ナマケモノの獣人に駆け寄るアリス
アリス:すみませ〜ん!
ナマケモノの獣人:ん?私かね?
アリス:失礼ですが、もしかしてワイバニア芸術文化大学で古代生物学を研究しているダグラス・サッサ教授ではないですか?
ダグラス:いかにも。貴女は・・・もしや!シルフィード王国魔王アリス・シルフィード女王陛下ですか⁉︎
アオイ:この方こそ、ワイバニア芸術文化大学古代生物学部のダグラス・サッサ教授です。この方が後にクリスタルレイク巨大遺跡研究チームの考古学部門に所属する事になるのですが、それはまた別のお話。
ダグラス:陛下はこちらで何を?
事の経緯を説明するアリス
ダグラス:成る程、クルーガー大臣閣下が来られるまで大分時間があるので私も付いて行っても良いですか?
アリス:それは良いですけど、教授の興味のあるものがあるかわかりませんよ?
ダグラス:実はこのテーマパークが建つ前、太古の昔の天魔大戦激戦区だったのです。もしかしたらこの遥か地下に『ヴァルキリー』が眠っているかもしれないのです。
アリス:天界・魔界宇宙に散らばるヴァルキリー。
ダグラス:実際に海底宝石鉱山からも一体発見されたと聞きます。
アリス:ユキ姐さんの事かぁ。シングルナンバーズって事ですか?
ダグラス:それはわかりません。二桁以上の、通常のミリオンナンバーズかもしれませんし。
レイド:おいアリス。検事がそろそろ行くと言ってるぞ。
アリス:あ、うん。今行く。じゃ、行きましょう、教授。
ダグラス:ええ。
5分後・・・
アリス:お待たせ!
結衣:陛下!その方って!
アリス:うん、ウチの調査チームに加わる予定のダグラス・サッサ教授だよ♪
結衣:古代生物学の重鎮ダグラス・サッサ教授。ご高名は伺っております教授。
ダグラス:大したものではありませんよ♪
レイド:これか、件のバンジーアトラクションってぇのは。
好良:・・・・・・・
結衣:オオマカさん?
好良:・・・・・・・・
結衣:オオマカさん?
好良:・・・・え?あ、はい!何でしょう?
従業員:お待たせしました。
結衣:このバンジーアトラクションの担当の方ですね?
アルフ:はい、バンジーアトラクションのチーフ。アルフ・トールスです。種族はコウモリの獣人です。
結衣:では早速ですが、このアトラクションは誰でも使用可能なのですか?
アルフ:いいえ。ここはこのテーマパークで1番危険なアトラクションのためアンデット専用となっており、アンデット以外のお客様はお断りしております。ほら、あそこに注意書きが。
『お客様各位 このアトラクションは命に関わる大変危険なアトラクションのためアンデットのお客様以外の種族のご利用は固くお断りしています。』
結衣:確かに。強風に煽られ易いのも理由の1つなのですか?
アレフ:いいえ、如何にアンデットのお客様とはいえ安全を最優先に考慮してあるので耐風シールドが常時張られています。ですから強風に煽られるという事は『絶対にあり得ません』
結衣:だ、そうですが。正直に話してくれますか?オオマカさん。
好良:・・・・・・・・
アレフ:ここで働く私達のために真実を捻じ曲げるような事はしないでください!
好良:あの晩、宴会で酔った勢いでナイトバンジーをしました。地上に近づいたその瞬間、邪竜族の子供が目の前に現れました。私の頭は硬いので怪我をさせまいと・・・
結衣:避けた際に自ら壁にぶつかって大怪我をしたと。
好良:それが、避けた際消えたのです、その子が。
結衣:転移したって事ですか?
好良:ええ、今を思えばそのように見えました。
結衣:アレフさん。あのアトラクションは・・・
アレフ:当然、装置や魔法による転移は出来ないように耐風シールドの外側に耐転移シールドがこれも常時張られています。
一方・・・
ダグラス:う〜む・・・
アリス:教授、『アレ』によるとこの辺に『あいつ等』何か探知機で調べてたんですけど。
ダグラス:・・・・・!あった!ヴァルキリー特有のエネルギー反応だ!
アリス:やっぱり、あいつ等ヴァルキリーを探してたんだ。
ダグラス:素晴らしい!この反応は100%シングルナンバーズのものだ!
再び事故現場
蓮:ん〜?
レイド:どうした?そんなトコしゃがみ込んで・・・便所か?
蓮:ちっがーーーう!ほら、ここ。
レイド:あ?何だこりゃ?何かを引きずった跡だな。
蓮:好良さんがバンジーの落下の時に見た邪竜族の子供、そして再び転移して消えた・・・ん?邪竜族?・・・はっ!
結衣のもとに走って行く蓮
レイド:ったく。あっちこっち忙しい奴だ・・・あん?
アリス:レイド、アンタも感じた?この気配。
レイド:ああ。どうやら団体さんでお出ましらしいな。
アリス:あいつ等にとってここを探られたら相当の痛手みたいだね♪
レイド:それも法廷に出されりゃ致命傷級にヤバイモンがあるみてぇだな♪
アリス:軽く掃除しとく?
レイド:だな♪
アリス:全員生け捕りだよ。
レイド:わ〜ってるよ!連中には聞きてぇ事が山ほどあるからな。
アリス:こっちの戦力はヴァルキリー4体に
レイド:対して連中は龍神族500万。あっちが可哀想になってきたぜ♪
アリス:そんじゃ、手分けしていくよ!
全員:応!
蓮:結衣さん!
結衣:どうしました?
蓮:近所に住んでる邪竜族の男性って『横山』ってヒトでしたよね?
結衣:ええ。
蓮:オオマカさん!
好良:はい?
蓮:もしかしてその横山さんにはお子さんがいたりしません?
好良:います!『
蓮:オオマカさんは瞬時に避けたから邪竜族の子供としか認識出来なかった。もしもその子が健斗君だったとしたら?
結衣:証言を拒んでる理由が我が子を人質にとられてるから!
蓮:それでも彼等のしている事が良くない事と思い『アレ』をペンダントに隠してオオマカさんに渡したんだ、
結衣:でも肝心の健斗君は何処に囚われているのかなんだけど。
蓮:それなら大丈夫です!
結衣:もしかして見付けたの⁉︎
蓮:はい♪こっちです!
結衣:居た!これで彼が証言してくれる!この裁判・・・確実に勝てるわ!
レイド:こっちも終わったぜ♪
アリス:全員警察に引き渡した。明日の法廷にあいつ等から聞き出した調書を持ってくるって♪
結衣:さあ!明日が勝負よ!
次回へ続く・・・
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