第347話海上採掘基地を解放せよ!
アオイ:台風を操るドラゴン型の巨獣アラシノオトシゴが及ぼした影響は大きく、ヘルベルト帝国女帝イザベラ・ヘルベルトさんも足止めにあっていたようです。さて今回は・・・
ニュースキャスター:番組の途中ですが緊急ニュース速報です!シーラント諸島連合国所有の海底宝石鉱山の海上採掘基地が占拠されたとの情報が入りました。現場上空に
魔界時間12:00 ブルーラ海底鉱山 海上採掘基地上空
白神アナ:はい、こちら海上採掘基地上空です。現在採掘基地は強大な結界が内部から張られていて立ち入り困難な状況にあります!
占領事件発生直前 警備室
ソラ:お待たせ、これが頼まれてたものですよ♪
アオイ:この方はシーラント諸島連合国首都トワイライト島で武器屋を営むソラ・
警備隊長:ご苦労様、やっぱりソラさんトコで整調整してもらった武器は使い勝手が良い♪
中央モニターに映るダレス
ダレス:鉱石運搬船が納期に間に合うぞ・・・ってソラ⁉︎
アオイ:この方は魔界宇宙財界に君臨する12人の王の称号を持つ人達『トゥエルブ』の1人『重工王』ダレス・ゴレオンさん。種族はゴーレム族で魔界宇宙工業系企業の支配者『ゴレオン重工グループ』のCEOです。
ソラ:久し振りね、ダレス君♪
ダレス:相変わらずの美人だな♪
ソラ:奥さんいるのにナンパする気?
ダレス:ハハハ♪独身ならそれも良いが、今はそんな気は無い。それより、ウチに来る気はないか?
ソラ:ゴレオン重工グループ本社の開発部長の件?アレは断った筈よ?
ダレス:今時武器屋など流行らんぞ?
ソラ:これでもお得意さんはちゃんといるのよ。それにこの仕事気に入ってるの♪
ダレス:フッ、言い出したら聞かないのは昔から変わらんか♪
突如警報が鳴り響く
警備隊長:何事だ!
オペレーター:何者かに中央システムを乗っ取られました!
警備隊長:なんだと⁉︎
ソラ:ゴレオン君!君なら出来る筈。天界宇宙の伝説の極道『
ダレス:閃龍和人、聞いたことがある。天界のドラゴニックマフィア『
ソラ:ここを占領しようとしてる奴等が彼の追ってる連中だからよ!
ダレス:わかった、必ず見つけ出し伝えよう。ソラも気をつけろよ。
ソラ:ありがとう♪
採掘基地 トランスゲート
迅乃助:アンタも物好きやなぁ、こないなトコまで付いてくるなんて。
アオイ:この方は魔導工学の権威ビーストヘッジ工科大学の
チエ:ここに魔法のルーツとなる鉱石があるんですよね?
アオイ:この方は天界の魔法使いのチエ・キリングさん。種族は天使族で魔法の本場魔界へ魔法の勉強をしに留学しにきたそうです。
迅乃助:アンタが言うのは『アダマンタイト鉱石』でっしゃろ?あくまで可能性の話や。4000億年続く魔導工学の歴史の中でまだ謎の多い鉱石や。アテは魔界宇宙中央政府から鑑定を依頼されたにすぎひんねや。
海上採掘基地全体に警報が鳴り響く
迅乃助:な、なんや?
雛:じ〜じ、ウチこわい。
アオイ:この子は迅乃助教授のお孫さんで
迅乃助:お〜お〜、雛ぁ。大丈夫や、じ〜じがついとるさかいなぁ♪しやけど、これはほっとけないなぁ。チエはん、雛を頼めるか?
チエ:それは良いですけど、どうされるのですか?
迅乃助:ちょっと様子見てくるさかい。
雛:じ〜じ、どっかいくん?
迅乃助:ちょっと様子を見てくるだけや。
雛:やぁや!じ〜じといっしょやないとや〜や!
迅乃助:お〜、じ〜じを困らせんといて〜な。直ぐに戻ってくるさかい。このお姉ちゃんとええ子にして待っとって〜や・・・な?
雛:・・・・うん。
迅乃助:ええ子にしてたらアテのお腹モフモフしてええさかい♪
雛:じ〜じのおなか・・・モフモフ♡
迅乃助:わかったな?
雛:うん!
トランスゲートから内部に入る迅乃助
雛:う?ワンワンのこえがするぅ。
別の入り口に走っていく雛
チエ:雛ちゃん!・・・あー、もー!
同時刻 採掘基地内部 中央フロア
小雪:ここにばっちゃがいるべか?
アオイ:この子はフローズンダスト連邦の魔王クラウド・アイゼンフリーズ大統領の娘さんで小雪・アイゼンフリーズちゃん。
女性職員?:ええ、この先ですよ。
2人の目の前に現れる仔犬
仔犬:ウーーーーー!
小雪:お〜!めんこいワンコだべ〜♪ごきげんななめだべか?
女性職員を噛む仔犬
女性職員?:こんの!
仔犬を足で振り払う女性職員
小雪:なにするだか!このこはまだあかちゃんだべ、らんぼうはだめだべ!
女性職員?:(あの首輪、まさか!)
小雪:おめさわるいヤツだべ。オラあんずちゃんほどじゃないだどもアンタがわるいヤツってくらいわかるべ!
仔犬を抱いて逃げる小雪
女性職員?:しまった!
デバイスを取り出す女性職員?
女性職員?:私です。例の眷属を発見しました。
謎の声:捕らえたか?
女性職員?:申し訳ありません。噛まれて怯んだ隙に逃げられました。
謎の声:まあ良い、どうせ逃げられん。一旦戻れ。
女性職員?:はい。
更に同時刻 北フロア
鬼族の女性:ここにヘルベルト帝国の女帝イザベラ・ヘルベルト陛下がいると聞いたのだが・・・
女性の声:誰かお探し?
鬼族の女性:な⁉︎(いつの間に私の背後に)
イザベラ:私はイザベラ。貴女は?
アオイ:この方がこの魔王少女物語の3人の準主役の1人、イザベラ・ヘルベルトさん。種族は妖怪軍師と名高い九尾族です。
エリ:私は貴女の魔王秘書になるのエリと申します。貴女を探しておりました。種族は鬼族で・・・
イザベラ:鬼族は嘘ね。鬼族は鬼族でも酒呑童子、しかも地獄界貴族筆頭『酒呑大公』の血族ね♪
エリ:どうしてそう思いになられるので?
イザベラ:魔法で隠しているようだけど。酒呑童子の、しかも純血にしか現れない刺青の様な身体の紋様がその証拠よ♪
エリ:流石ですね。貴女の方こそ、魔法で隠してますがその9本の尻尾の真ん中の付け根にある王冠のレリーフが付いた尻尾飾りは魔王の証・・・そうでしょう?
イザベラ:フフッ、正解♪
中央制御室
幻龍組員A:
青竜:あの双子の魔王、相当用心深いな。ブツを無人の内に安置させたら専用のトランスゲートで転送させここの職員に見られないようにするとは・・・
アオイ:こちらはドラゴニックマフィアの1つ幻龍組の若頭で
幻龍組員B:ここの連中いくら締め上げても言わねえはずですよ。本当に知らねぇんですから。
幻龍組員C:青竜さん!例のガキと眷属が『開かずの格納庫』前に!
青竜:何⁉︎
開かずの格納庫前
小雪:でっけぇとびらだべ〜。
仔犬:アオン。
パネルガイダンス:パスワードを音声入力してください。
中央制御室
幻龍組員A:あそこは誰でも音声入力出来る様に細工しましたが、肝心のパスワードがわからなくて。人界の食いモンって事だけは掴めたんですが・・・
青竜:人界の食べ物・・・・か。
開かずの格納庫前
小雪:パスワード?合言葉だべか?う〜ん・・・『ずんだモチ』
パネルガイダンス:違います。
小雪:ちがうだか。じゃあ・・・・『モチ』
パネルガイダンス:違います。
中央制御室
幻龍組員A:おいおい、あと一回間違ったら二度と開かねえぞ!
青竜:何故餅ばかりなのだ。
開かずの格納庫前
小雪:ほんじゃあ・・・『あんころモチ』オラのこうぶつだべ♪
中央制御室
幻龍組員A:もう・・・駄目だ。このガキ餅しか言わねぇ。
開かずの格納庫前
パネルガイダンス:登録パスワードとの照合開始・・・・・・・・
ピンポン!
パネルガイダンス:登録パスワードと一致しました。開錠します。
中央制御室
幻龍組員A:うそ〜ん。
開かずの格納庫前
小雪:あいたべー♪
仔犬:アオン♪
小雪達のお腹が鳴る
小雪:はらへったべ。
仔犬:クゥ〜ン。
小雪:おめもはらへっただか?ちょっとまっててけろ。
ポシェットから餡ころ餅を取り出す小雪
小雪:オラのばっちゃのおてせいだべ♪ホレ、おめさのぶん。
仔犬:クンクンクン・・・・アン♪
小雪:お!いいたべっぷりだべ♪おめさもあんころモチすきなんだな。
仔犬を抱っこする小雪
小雪:おめさおんなのこだべか・・・・。よし!おめさはきょうから『まめこ』だべ♪
命名『豆子』
豆子:アン、アン、ア〜ン♪
小雪:きにいっただか♪
雛:わんこやぁ♪
小雪:う?おー!ひなちゃん♪
雛:こゆきちゃん♪そのこ、こゆきちゃんのこなん?
小雪:んだ!おらのおともだちのまめこだべ♪
豆子:アオン!
チエ:やっと追いついた!って、アレは・・・ヴァルキリー⁉︎何でこんなところにあるの?
大統領官邸
ジェシカ:マズイねぇ。
アオイ:この方がこの国の魔王、姉のジェシカ・ハイビス大統領。種族は金角。
ジュリア:彼処には海底鉱山で発掘された天魔大戦で天界最強の古代兵器ヴァルキリー、しかもその中でも最強の『シングルナンバー』が未だ安置されてます。もしも彼等の目的がそうだとしたら大変な事に。
アオイ:そしてこちらが妹のジュリア・ハイビス大統領。種族は銀角族です。
開かずの格納庫内
小雪:ほえ〜・・・このねえちゃん。あんずちゃんのメイドさんににてるべ。
雛:なんかくるしそうやなぁ。
チエ:肩の『02』って事は・・・・シングルナンバー!
雛:チエちゃなんかしっとるん?
チエ:多分『ナイトメアロック』っていう特殊なプロテクトで・・・あ〜・・・わかんないか。要するに、ずっと悪い夢を見せられ続けてるって事よ。
雛:かわいそうやわぁ。
小雪:よし!オラにまかせるべ!オラがこもりうたさうたってやるべ♪
チエ:そんな、4000億年間一度も解けなかったナイトメアロックを子守唄で解けるわけが・・・
額をポンポン優しく叩きながら歌う小雪
小雪:ベソかく〜、オラのぉ、てさにぎった〜。ばっちゃの〜、おててが〜、あったけぇ♫
苦悶の表情から安らかな寝顔に変わり涙が頬を伝う
青竜:馬鹿な!ナイトメアロックが・・・解けた・・・だと⁉︎
ゆっくり起動するヴァルキリー
ヴァルキリー:貴女の歌声、心に沁みました♪貴女をマスターとして認めます。
小雪:う?マスター?
チエ:小雪ちゃんのメイドさんになりたいって。名前付けてあげて♪
小雪:ほぉほぉ。ほんじゃあ・・・・『ユキ』おめさはユキだべ♪
ユキ:承知しましたマスター♡
青竜:しまった!マスター登録を許してしまった!
迅乃助:そこまでや!
イザベラ:小雪ちゃんならきっとやってくれると信じてたわ♪
エリ:生まれ持った魔王の資質ですか。
イザベラ:半分正解。この場合は小雪ちゃんの純真無垢な心がヴァルキリーの心を動かしたが正解よ♪
青竜:クッ!
デバイスを取り出す青竜
青竜:私だ、今直ぐコイツ等を次元牢に転送しろ!
反応が無い
青竜:おい、どうした!
ソラ:は〜い、そこまで。そこの九尾のお姉さんのお陰で警備隊長さん達が中央制御室を制圧したわ♪
青竜:チッ!
転移して逃げる青竜
迅乃助:逃げよった。
イザベラ:これはこれで良いわ『泳がせて』おきましょう。
迅乃助:怖いお人やで♪
雛:じ〜じ!
迅乃助:お〜!雛♪それに津軽んトコの小雪ちゃんもおるやないかぁ。
小雪:おひさしぶりだべ、ひなちゃんのじっちゃん♪
イザベラ:さ、迎えも来たし。皆んなで帰りましょう♪
エリ:まさかここまで読んだ上で・・・
イザベラ:さあ?ご想像にお任せするわ♪
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