第306話飲み女子inシーラント

 アオイ:シーラント諸島連合国。それは多くのセレブがこぞって別荘を構える南国の楽園。この国にも『いつもの4人』が集うのですが・・・おや?もう1人、誰か来ているようですね。


 魔界時間17:30 本島トワイライト島 繁華街


 エリカ:はぁ。エライ目にあった。


 アオイ:彼女が今回の主役の1人魔界宇宙4大メガバンクの一角『黒燿銀行こくようぎんこう』の頭取でダークエルフ族のエリカ・カズクラフトさんです。


 エリカ:警察の事情聴取、長かった。だってあの島がヤシガニって誰も思わないじゃない!


 同時刻繁華街ビーチサイド


 眼鏡の雪女族:ん〜!やっぱ南国の楽園は良いわねぇ♪さて、そろそろいい時間だし。何処で飲もうかしら〜♡


 凛:美しい。昼間のビーチも良いが、夕焼けの映える光景もまた南国ならではだな♪


 アオイ:この方が2人目の主役凛・藺棹緒いざおさん。鬼神族のお姉さんで魔界宇宙第2位の製薬会社。藺棹緒製薬グループの社長さんです。


 ディアナ:エリカ大丈夫かな。結構マスコミに揉まれてたけど。


 アオイ:この方が3人目の主役ディアナ・A・グロリアさん。種族はソロモン72柱の大悪魔火の使い手アイム族。魔界宇宙最大の家電量販店スケイルベストグループの社長さんです。


 シエル:2人供おまたせ♪


 アオイ:そしてこの方が4人目の主役シエル・朝唯あさたださん。朝唯コンツェルンの総帥です。この4人がこのシリーズの主役の皆さんです。


 凛:またリタに盛大にフラれたな♪


 シエル:それは言わないで!


 2時間前 オーシャンリーフホテル


 ミシェル:まぁた飲み会っスか?


 アオイ:この方、最近保母さんっぷりが目立ちますがれっきとした警備保障会社レイブンセキュリティ社の社長さんです。


 リタ:おさけキライ!おくちくちゃくなるからキライ!


 アオイ:この子は人間でリタ・ヌルマユちゃん。ロシア出身の3歳の女の子です。


 ミシェル:絡むとめんどくさいっスもんね〜♪


 リタ:ね〜♪


 ミシェル:てなわけで今回も部屋は別々っス。


 リタ:べつべつっス♪


 シエル:そんな〜!


 そして現在・・・


 凛:酒やめるか?


 シエル:それは絶対嫌!


 ディアナ:あ。エリカだ♪おーい!


 エリカ:来たわね♪こっちよー!


 カクテルBAR『エメラルダ』


 ディアナ:今回はエリカが選んだんだっけ。


 エリカ:うん!


 シエル:ディアナの専門がワインで、凛は日本酒、私は果実酒、そしてエリカはカクテルだったわね。


 エリカ:この店はカクテルも美味しいけどそれ以上に料理が最高なの♡


 眼鏡の雪女族:エメラルドグリーンの外観、雰囲気あるわね〜♪ここにしようかしら〜♡


 マスター:いらっしゃいませ。どうぞこちらのカウンターへ。


 シエル:さ・て・と。エリカ、ここのオススメのカクテルは?


 エリカ:なんといっても『エメラルドキング』6体のヌシと呼ばれる巨獣の一体エメラルドフェンリルの美しい毛並みの色を再現した一杯。見た目もさることながら味も抜群に美味!


 眼鏡の雪女族:(ふ〜ん。アタシもそれにしようかしら〜)マスター。エメラルドキングとフルーツサーモンのポワレ♪


 エリカ:お!あの女性ひと通だね。エメラルドキングと相性抜群のフルーツサーモンを選ぶなんて♪じゃ、私はエメラルドキングとフルーツサーモンのリゾットを♪


 凛:あの御仁何処かで見たような・・・!思い出した!


 シエル:いきなりどうしたのよ。


 凛:あの雪女族の御仁、『小無知』だ。


 シエル:え⁉︎あの天才絵師の小無知⁉︎


 凛:気に入った飲み屋には必ず紙ナプキンに絵を描いて置いていくという・・・彼女が一度描けばその価値は一枚1000億HN(日本円換算100億円)はするという。


 ディアナ:ほ、本物なの?


 凛:ああ。見間違うわけがない!


 エリカ:あんま騒がないでよ。ここは気持ちよく隔たりなく飲む場所よ。どんな有名人も関係ないわ。それに、私達も大概有名人でしょ?


 凛:そうだな。むやみに騒ぐのは無粋というものだ♪では私は『南国の月』と氷結鮟鱇ひょうけつあんこうのグラタンを。


 シエル:じゃあ私は〜。『ビーチクイーン』と白鰈しろかれいのムニエル♪


 ディアナ:それじゃあ、私は・・・『パールクリア』とエスカルゴ♪


 マスター:おまたせしました。先ずはエメラルドキングのお客様から。


 小無知:お〜!きたきた♪


 エリカ:待ってました♪


 マスター:そしてこちらがフルーツサーモンのポワレとリゾットでございます♪


 エリカ:エメラルドキング、爽やかな口当たりとほんのり香るフェンリルハーブのアクセントがまた絶妙♪フルーツのような味を持つフルーツサーモンとの相性は抜群♪


 マスター:続いてパールクリアとエスカルゴ。エスカルゴにはこの国の固有種バブルマイマイを使用しております。


 小無知:パールクリア。真珠のような色に似合わない辛みがあるから冷んやり冷たく甘みのあるバブルマイマイが上手く調和してくれるから相性抜群なのよねぇ〜♪


 マスター:こちらが南国の月と氷結鮟鱇のグラタンでございます。


 エリカ:南国の月、澄み切った透明な中に満月のような丸い彩りを飾る一杯。日本酒に近い味わいは氷結鮟鱇との相性がとても良いのよね♪


 マスター:そしてこちらがビーチクイーンと白鰈のムニエルでございます。


 小無知:ビーチクイーン。鮮やかなピンク色をビーチサイドに華を添える女性に見立てた一杯。濃いめのあの一杯にはサッパリ味の白鰈が最適なのよねん♡


 エリカ:それでは、この美しい夜の南国の海に・・・


 全員:カンパーイ!


 シエル:しれっと小無知さん混ざってる。


 エリカ:いいじゃない。お酒は楽しく飲むものだから、そんな野暮は言いっこナシ♪


 凛:だな♪


 ディアナ:この後どうする?


 小無知:もう一軒行こうかしら〜♪


 4人:良いわね〜♡

















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る