第294話ビバロン王国音楽フェスに迫る危機
アオイ:ビバロン王国では毎年夏になると温泉超大国とは違う『もう1つの顔』を見せます。それは泉湯山の麓で行われる音楽フェスです。プロからアマチュアまで魔界宇宙全土に轟くこのイベントはプロなら更なる高みへ。アマチュアなら成功すれば一流アーティストの仲間入りというものなのです。
魔界時間11:00 泉湯山麓 音楽フェス会場
ブートン:うむうむ。準備も滞りなく進んでいるな♪
アオイ:この方はビバロン王国軍政大臣ブートン・タカギさん。種族はオーク族。どうやら音楽フェスの護衛の件で来てたようですね。
同時刻王国科学省 次元観測所
オペレーター:シムラム大臣閣下大変です!
ケン:どうした?
オペレーター:泉湯山北東空域より正体不明の飛行生物群接近中!
ケン:あんだって〜⁉︎
警備兵:君!ここは関係者以外立ち入り禁止だ。帰りたまえ!
カリン:あの虫には見覚えがあるんです!通して下さい!
アオイ:この子はカリン・イワンカンちゃん。40歳(人界換算4歳)の天才獣医さんなのですが、何か秘密があるみたいですね。
ケン:君は⁉︎警備兵!
警備兵:ハッ!
ケン:その子は大丈夫だぁ。通してやれ。
警備兵:シムラム大臣閣下がそう仰るなら・・・
ケン:久し振りだなカリン。アレに見覚えがあると言ったな。
カリン:はい。アレは『カオスクローチ』という昆虫です。
ケン:あ、あんだってー⁉︎だがカオスクローチは1000億年も前に絶滅した筈だろ?
カリン:何処かで卵が保管されていたとすれば?
ケン:ま、まさか!ゲルマルクの仕業か⁉︎
カリン:ゲルマルク・鶯博士。天界宇宙史上最悪のマッドサイエンティストですね。封印が解かれ逃走中というニュースを観ました。彼が暗躍しているなら可能性は十分かと。
ケン:奴がエクソシストのソニア・ニワコウに去り際に言っていた『素晴らしき置き土産を置いていく』とはこの事だったか。早速ブートンに言って・・・
カリン:駄目です‼︎あの数で1匹でも殺せば防衛本能で連鎖爆発と同時に大量の感染型精神汚染物質カオスの古代種が国中に拡散されます!
ケン:で、ではどうすれば!
再び音楽フェス会場
ブートン:な、何だアレは!
デバイスを取り出すブートン
ブートン:私だ。今直ぐに戦闘機群隊で攻撃を・・・
通信に割って入るケン
ケン:駄目だブートン!
カリンの説明をブートンにするケン
ブートン:なんだと!では指を咥えて国が滅ぶのを見てろというのか⁉︎
ケン:くぅ〜!一体どうすれば!
カリン:せめてオーロラフェニックスの雛鳥がいれば!
ミシェル:いるっスよ。雛鳥。
ケン&カリン:え?
ミシェル:だからいるんスよ。オーロラフェニックスの雛鳥♪
ケン:ほ、本当か⁉︎
ミシェル:既に現場空域に向かってるっス♪
戦闘機が一機カオスクローチの群の前に着く
ブートン:誰だ!命令も無しに出撃したのは⁉︎
チョウスケ:余が行かせた。『あの子』が。いや、『あの子達』がこの国を救う救世主だ♪
パイロット:杏姫殿下。目標空域に到達しました!
杏:あい!
コクピット出てマルを呼ぶ杏
杏:マーーールーーーー‼︎ごはんですよーーーー‼︎
遥か上空から猛スピードで飛んでくるマル
マル:ピィーーーーーーーーーーー‼︎
マルの頭に乗る杏
杏:マルのごちそうがいっぱいです♪
マル:ピィ!ピィー♡
次元観測所
カリン:本当にオーロラフェニックスの雛鳥だ。
ケン:しかも標準の5倍の大きさだ。これならイケるぞ〜♪
カリン:オーロラフェニックスは体内でカオスを消滅させる事の出来る数少ない個体。その雛鳥は食欲旺盛でカオスの消滅スピードは成鳥の100倍♪
再び上空
カオスクローチをついばむマル
杏:う〜ん。チョットだけだとおなかいっぱいになれないですね。
マル:・・・・ピィ。
杏:よ〜し!マル!
マル:ピ?
杏:ひっさつわざです!
マル:ピィ♪
大きく息を吐くマル
杏:ひっさーーーーつ!
大きく
杏:ぶらっくほーーーるーー・・・・ばきゅーーーーむ‼︎
一斉に大量のカオスクローチを飲み込んでいくマル
杏:あ!いっぴきにげるです!マル。ぱわーあっぷです!
更に吸引力増し残らず平らげるマル
地上音楽フェス会場
ブートン:なんてこった!
次元観測所
ケン:全部平らげやがった。
カリン:あの子が杏・シルフィード。マナが言った通り凄い子ね♪
再び上空
杏:よ〜くかんでたべるですよ〜♪
マル:ピィ♪
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