魔王少女物語

第287話叔父と姪

　アオイ:お話の流れからナナさんと高校教師の皐月総司さんとの関係がサラッと明らかになった前回。今回はその2人が偶然再会するようですね。

　魔界時間11:00 鬼岩温泉郷（きがんおんせんきょう） 観光列車内

　ガイド:皆様、こちらが次の国土争奪戦争でシルフィード王国魔王アリス・シルフィード女王様が指定した鬼岩温泉郷ございます。

　生徒A:へぇ〜。流石アリス女王様。良いトコ抑えてるなぁ♪

　生徒B:トランスゲートでパパッと行くのも良いけど。こういうの良いよなぁ♪

　鉄道マニアの生徒:大昔この魔界宇宙でもトレイント共和国を中心に多くの鉄道網が敷かれていたけど、次元工学の飛躍的な発展から今や風景を楽しむ観光資源の１つとして転向し大成功をおさめている。それが現状です。

　生徒A:お、おお。

　同時刻 鬼岩温泉郷 町役場

　町長:ようこそ！鬼岩温泉郷へ！

　ナナ:ど、どうも。

　アオイ:この方こそ。皐月総司さんの姪御さんの七乃瀬七海（ななのせななみ）さん。魔界宇宙最大の芸能プロダクション『オーシャンミュージック』に移籍したアイドルで芸名はナナ。

　町長:あのオーシャンミュージック所属のしかもアフロディーテ社長直々のヘッドハンティングで移籍した期待の大型新人アイドルの全国ツアー。その最初の地にここ鬼岩温泉郷でライブしてくださるとの事で誠に、誠に有難うございます‼︎

　ナナ:が、頑張ります！

　町長:ライブ当日まで日がありますので存分に堪能してください♪

　鬼岩温泉郷 鬼湯（おにゆ）通り

　ナナ:さてと。どこから回ろうかなぁ〜・・・ん？

　駅から出て集合する生徒達

　ナナ:お。学生かぁ・・・って。私も一応学生なんだけど。そういえば母さんの弟の総司叔父さん高校の教師なんだよね〜♪

　総司:これから鬼岩神宮に行くが、その前に自由行動になる。

　生徒達の私語が目立つ

　総司:しーずーかーに！自由行動で浮かれるのはわかるがちゃんと時間になったら鬼岩神宮前に来るんだぞ〜！

　ナナ:え！総司叔父さん⁉︎

　同僚:皐月先生。どうですか。この後一杯♪

　総司:今は仕事中ですよ。

　同僚:冗談ですって♪

　ナナ:叔父さん！

　総司:七海ちゃん！

　ナナ:叔父さんは修学旅行の引率？

　総司:ああ。七海ちゃんは？

　ナナ:前夜祭前の全国ツアーでこの鬼岩温泉郷に来てるの。

　総司:そうか。頑張れよ！

　ナナ:うん！

　総司:儀習さんは元気か？

　ナナ:うん。元気だよ♪

　総司:そうか。

　ナナ:叔父さん時間ある？

　総司:ああ。七海ちゃんの方は？

　ナナ:私の方は今からお昼行こうとしてたトコ。

　総司:ここなら良い店知ってるが一緒に行くか？

　ナナ:行く♪

　鉄板焼き『鬼鉄（きてつ）』

　ナナ:へぇ〜！結構メニュー豊富なんだね〜♪

　杏:お・に・く♪お・に・く♪

　小雪:じゅ〜じゅ〜だべ〜♪

　リタ:おいしそう♡

　ミシェル:ほら！そんなに鉄板に近づいたら危ないっスよ！

　生徒A:フフフ。まさか俺達が尾行してるとは気付くまい♪

　生徒B:本当にあのナナちゃんと親戚だったなんて。

　生徒A:な？俺の言った通りだったろ？

　生徒C:あの子達可愛い♡あの人はお母さんかな？

　※子守を頼まれた只の社長です

　総司:アイツ等コソコソ何してるかと思えば。

　ナナ:生徒さん？

　店員:お待たせしました〜♪

　総司:ああ。ウチのクラスの生徒だ。

　杏:おいしいです！

　小雪:おにくやわらかべ〜♪

　リタ:じゅ〜し〜♡

　杏達のテーブルに来る店員？

　店員？:お嬢ちゃん方。この店の『特別メニュー』は如何ですか？

　ミシェル:その声。マリアンヌさんっスか！って事はまさか。

　マリアンヌ:そのまさかよミシェル♪

　ミシェル:あるんスね『ベルゼコレクション』

　マリアンヌ:ご名答〜♡皆んな！大っきいお肉食べたくなぁい？

　杏:たべるです！

　小雪:たべたいべ〜♪

　リタ:おっきいおにく♡

　マリアンヌ:店長〜！ベルゼコレクション『マウントミート』3名様ご案内〜♪

　食通の生徒:なんだって！この店にあったというのか⁉︎ベルゼコレクション！

　生徒A:ベルゼコレクション？

　食通の生徒:説明しよう！ベルゼコレクションとは。魔界宇宙2大食通ミシュトラン大公猊下とベルゼブブ公爵閣下。ベルゼブブ公爵閣下が気に入った店には必ずあるという専用裏メニューそれが『ベルゼコレクション』である！

　生徒A:見てみようぜ♪

　生徒Aの肩を優しく叩くミシェル

　ミシェル:やめた方がいいっス。君達学生には夢に出てうなされるレベルの超デカ盛りだから。

　食通の生徒:それにベルゼブブ公爵閣下が招待した者以外立ち入り禁止だからどの道無理だよ。

　生徒A:それは残念。

　生徒C:あーー‼︎思い出した！

　生徒B:いきなり何だよ。

　生徒C:あの子達『もぐもぐガールズ』だ！ホラ。

　デバイスのインスタ画像を見せる生徒C

　生徒A:あ！ホントだ！

　ナナ:賑やかだね♪

　総司:いつもの事だよ。

　1時間後・・・

　総司:さて、そろそろ鬼岩神宮に行かないとな。ほらお前等もう直ぐ集合の時間だぞ！

　生徒A:やっべ！

　会計を済ませ慌てて店を出る生徒達

　総司:じゃ、頑張れよナナ！

　ナナ:うん！