第273話僧侶との再会

 アオイ:かつて人界何にて精神汚染物質カオスに侵された旧クラウント王国魔王ルイズ・クラウント女王を倒す事で救済した勇者一行。かつての仲間を探すため、ビバロン王国に居るという僧侶サーニャ・フォンデュと再会すべく2人はビバロン王国に着いたのでした。


 ビバロン王国 王都テルマエユ 温泉旅館『白泉館はくせんかん


 リズ:ここか?サーニャが居るという温泉旅館とやらは。


 アオイ:この方がルイズ・クラウント女王を倒した人界の勇者リズ・ヤキシャケ。なんだかご飯が欲しくなる名前でしょ?


 桃:はい。社長はここで女将をしてるって言ってました。


 アオイ:この方は魔界宇宙財界に君臨する12の『王』の称号を持つ『トゥエルブ』の1人『文芸王』黒羽文彦くろはねふみひこ社長の経営する八咫烏文庫グループ本社の新米記者さんで缶塚桃かんづかももさん。通称『桃缶』♪


 リズ:女将?


 桃:女将というのはホテルでいうところの支配人です。


 リズ:サーニャが支配人⁉︎


 桃:早速行きましょうか。


 サーニャと共に従業員一同が出迎える


 サーニャ:ようこそお越しくださいました。


 アオイ:この方がリズさんと共に人界で闘った勇者一行の1人元僧侶のサーニャ・フォンデュさん。


 サーニャ:それではお部屋の方へご案内します♪


『白滝の間』


 サーニャ:久し振りですね。リズ♪


 リズ:随分と見違えたぞサーニャ♪


 桃:サーニャさんはどうしてこの旅館の女将に?


 サーニャ:魔王との激戦の後にできたあのワームホールに飲み込まれた先がここだったの。その時助けてくれたのが亡き夫だったってわけ。そして跡を継いでここの女将になったの。


 リズ:結婚してたのか⁉︎


 サーニャ:ええ。今は娘と2人でね。それに。夫と言っても相手は女よ♪


 リズ:お、女⁉︎


 桃:この間も説明したでしょ?かつて魔界宇宙は一時期男性不足で絶滅の危機にあった事があって、女性同士で子供を授かる術を得たって。


 リズ:あ、そうだったな。その・・・抵抗はなかったのか・・・その、女同士のれ、恋愛というのは。


 サーニャ:それは偏見よリズ。愛に同性も異性もないわ♪


 リズ:まぁ。当人が良いのならこれ以上は言わないが。


 サーニャ:他の皆んなもこっちに?


 リズ:ああ。『聖騎士』以外は全員会っている。聖騎士が見付かったら全員でルイズの墓前に行こうと思っているが。どうだ?


 サーニャ:ええ。私もそうしたいと思っていました♪


 リズ:そうか♪


 サーニャ:彼女の居場所に心当たりは?


 桃:それは今、シルフィード女王陛下がグローバリア公王に依頼して探してもらってます。いくら全てを見通す魔王具『万里の見聞録』でも情報が少な過ぎるって公王様がボヤキながらやってくれてますけど。


 サーニャ:フフ♪確かに。彼女、自身の事は仲間の私達にもあまり話した事なかったから。


 桃:ウチの社長も伝を辿って探してくれてます。


 サーニャ:本当に魔族って親切ですよね♪


 リズ:お人好しともいうが♪


 サーニャ:リズ。それは言い過ぎ!


 リズ:ス、スマン。


 サーニャ:ここへは暫く居るの?


 桃:はい。ライコウ皇国に居る小籠さんと合流する事になってますから。


 サーニャ:じゃあゆっくり出来るのね♪


 リズ:ああ♪








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