第264話七海の決断
アオイ:魔界宇宙財界に君臨する12人の『王』の称号を持つ『トゥエルブ』の1人『芸能王』リディア・アフロディーテからの突然の移籍の誘い。どうやらここビバロン王国で会うようですね。
魔界時間19:00 ビバロン王国王都テルマエユ
清流河 提灯街道対岸 蛍火街道
ミシェル:それにしてもまさか浴衣まで用意してるなんて。あのヴァルキリーのメイドは何者なんすか。
※ただの変態ロリコンストーカーです
杏:きんぎょ〜♪
小雪:オラはゆきだるまのふうりんだべ〜♪
リタ:リタは・・・にゃんにゃん♡
ミシェル:巾着袋まで浴衣の柄に合わせるなんて。どんだけ凝ってるんスか。
同時刻 温泉旅館『柚子の華』
『
ナナ:失礼します。
リディア:いらっしゃい♪さ、どうぞ。
ナナ:えっと。移籍の件ですが。どうして私を?
リディア:貴女の事は前々から気になっていたのよ。キッカケはカントリア王国で再会した儀習君と話した時に貴女と住んでいたって事を聞いた時ね。勿論。貴女がコネを嫌がる子だというのも聞いてるわ。だからこそウチに来てほしいの♪
ナナ:おじさんとはどういう関係ですか?
リディア:気になる?
ナナ:はい。
リディア:ただの幼馴染よ。恋い焦がれた時期もあったけど、貴女のお母さん取られちゃった。もう昔の話よ♪
ナナ:この事おじさんは知ってるのですか?
リディア:知らないわ。知ってたら猛反対されるだろうから。前々からウチに誘いたかったというのは本当よ。儀習君に会って勇気を出して誘おうと決めてこうして貴女を呼んだわけ。
安堵の表情を見せるナナ
ナナ:そ、そうでしたか。
リディア:正直こう見えて私も緊張してたのよ。だから貴女もリラックスして♪
ナナ:はい♪
リディア:実は貴女のマネージャーさんも一緒に来てもらおうかと考えてるの。いきなり新しいマネージャーというよりも、デビュー以来ずっと苦楽を共にした人の方が良いでしょう?どお?マネージャーさん。
マネージャー:そう言ってもらえると助かります。後は本人次第ですが・・・
ナナ:私は・・・・
蓬莱の間に入る儀習
ナナ:おじさん⁉︎
リディア:儀習君⁉︎
儀習:リディア、これはどういう事だ!
リディア:儀習君とは関係ないわ。あの時貴方と会って決心した。ただそれだけよ。彼女の移籍の件は初めて彼女を見た時からウチに欲しいと思ってたから。
儀習:
リディア:ええ。誓って。純粋にこの子に光るものを感じたからよ♪
儀習:だそうだ。七海はどうしたいんだ?リディアのアイドルを見る目は私が保証する。そんなリディアが欲しいと感じるのもお前の『実力』なんじゃないのか?
ナナ:・・・・・うん。ちょっと時間をください。1人になって考えてみます。そんなに時間はかかりません。近くを散歩しながら考えたいので。
リディア:わかったわ。ゆっくり考えなさい。
再び蛍火街道
河沿いのベンチに座るナナ
ナナ:(リディアさんのあの目。間違いなく純粋に私を育てたいって感じだった。それを考えるとそうしたいって気持ちにさせるのも実力の内なのかなぁ?)
隣に座る3人
リタ:ホタルだ〜♪
小雪:きれいだべ〜♪
杏:みんないっしょうけんめいひかってるです♪
ナナ:(みんな・・・一生懸命に・・・光ってる。蛍も生きるのに必死だもんね)
小雪:ほたるはオラたちよりずっとがんばっていきてるべ。
リタ:まえをみてゴーだね♪
杏:ゴーです!
ナナ:(夢に向かって真っ直ぐ迷わず進め・・・か。よ〜し!)
おもむろに立ち上がるナナ
小雪:うお!ビックリしたべ!
リタ:おねえちゃんどうしたの?
杏:おこまりごとですか?
ナナ:あ〜。何でもないよ。皆んなのお陰で元気出たから。アリガトね♪
旅館へ走っていくナナ
ミシェル:お〜い。そろそろ帰って寝る時間っスよ〜って。どうしたっスか?
リタ:なんでもないよ。
3人:ね〜♪
ミシェル:?
再び蓬莱の間
ナナ:リディアさん!
リディア:答えは出たみたいね。
ナナ:はい!私、移籍の件。お受けします♪
リディア:ありがとう♪じゃ、早速だけど。シルフィード王国の国土争奪戦争の対戦国がこの国というのは知ってるわね?
ナナ:はい。
リディア:その前夜祭でライブをするの。それも2週間後。どお、やる?
ナナ:・・・・・はい!やります!
リディア:いい返事ね。期待しているわ♪
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