第256話VSトレイント共和国(前編)

 アオイ:結構な時間かかってしまいましたが、遂に開戦した国土争奪戦争トレイント共和国戦。果たして勝敗の行方は?では魔王少女物語256話スタートです!


 帝王都サタンヘイルダム 商業エリア OHNテレビ特設スタジオ


 AD:本番5秒前〜!4・3・・・


 司会:全魔界宇宙の国土争奪戦争ファンの皆さんおはようございます!本日もこの時間がやってまいりました♪今回は皆さん待望のシルフィード王国VSトレイント共和国です!では早速中継が繋がっております。現場の武崎さ〜ん?


 魔界時間10:00 国土争奪戦争 戦場 国境トロック河


 武崎アナ:は〜い!ここはシルフィード王国とトレイント共和国の国境にあたる大河『トロック河』です。河を挟んで両国が陣を構えております。そして今回も国土争奪戦争でお馴染み実況は私、OHNアナウンサー武崎大翔たけざきひろとと・・・


 風間博士:解説は私が、国際政治学者の風間仁かざまひとしでお送りします。


 武崎アナ:早速ですが博士。今回の一戦どう見ますか?


 風間博士:そうですね。シルフィード王国は前回良心ランクSSSのUR級偉人連鎖をしてしまっているので私の得た情報の範囲ではUR級の偉人連鎖は不可能と思います。


 武崎アナ:さあ、今回はどういう戦になるのでしょうか?果たしてシルフィード王国は怒涛の8連勝を飾り凱旋出来るのか?今闘いの火蓋が切って落とされます!


 トロック河中洲


 審判:それでは両国魔王こちらへ!


 中洲の舞台に転移する両国魔王


 アリス:お互い全力でいきましょう!


 スティーブ:悔いのない戦にしよう!


 武崎アナ:さあ。国土争奪戦争のオープニングを飾るこの戦の花形とも言うべきライブバトルですが 、どう見ますか?


 風間博士:歌唱力ではシルフィード女王が優勢ですが、ティーゼル大統領も常勝無敗の歌唱力を持っていますから勝敗を決めるのは両国専属のミュージシャンの力量が問われますな。


 再び特設スタジオ


 司会:国土争奪戦争で先攻・後攻はテレビの前のあなたの手に委ねられております!どちらの魔王の歌に心惹かれたかはお手元のDボタンで!


 トロック河


 武崎アナ:さあ!両国魔王のライブバトルの集計結果が出た模様です!


 風間博士:両魔王共接戦でしたね♪


 審判:集計の結果先攻を勝ち取ったのは・・・・・・トレイント共和国!


 武崎アナ:なーーーーんと!僅差でトレイント共和国が先攻を取ったーー‼︎


 シルフィード王国陣営


 薫:先攻を取られたね。


 アリス:良いよ。相手の出方がわかるし、対策も打てるしね♪


 薫:まったく。どこまでも前向きだな。ま、それがお前の強みでもあるな♪


 トレイント共和国陣営


 トーマス:先ずは上々だなスティーブ。


 スティーブ:そうでもないさ。先攻を取った事で向こうの出方がわからなくなった。先攻を取る事で得られるのは大きいけど、時としてリスクも背負う事もあるよ叔父さん。


 審判:それでは先ずトレイント共和国側、レール峡谷のエリアフラッグとレール市長アマンダ・レールハルト嬢を前へ!


 中洲舞台に転移するアマンダ


 アマンダ:お手並み拝見ね♪


 審判:続いてシルフィード王国側、ガーネットフォレストのエリアフラッグと王国西方エリア領主ミリア・ウエスティン公爵を前へ!


 中洲舞台に転移するミリア


 ミリア:アリスはん。アンタの事信じてるで♪


 審判:それでは先攻トレイント共和国。先鋒を前へ!


 トレイント共和国陣営の壇上に上がるアメリカ人男性


 武崎アナ:こ、この方はまさか!


 風間博士:間違いありませんね。アメリカ史上最も裕福な人物の1人。『鉄道王』コーネリアス・ヴァンダービルトその人です。実業家であり、慈善家としても知られる彼の良心ランクはSSS。しかもUR級。


 武崎アナ:ここでUR級の偉人連鎖をされたらシルフィード王国に勝ち目はありませんね。


 風間博士:トレイント共和国側にはいるんですよ。UR級偉人連鎖の出来る人物が。同じ慈善家として名高いもう1人のUR級偉人がね。しかも彼は前回の国土争奪戦争では参戦していない。つまり・・・


 武崎アナ:これはシルフィード王国。いきなり窮地に立たされました!


 審判:次にシルフィード王国側、先鋒を前へ!


 シルフィード王国陣営の壇上に上がるハンガリー人の男性


 武崎アナ:この方は?


 風間博士:シルフィード女王もなかなかやりますね。まさかこんな『奥の手』があったとは。アメリカの投資家、ジョージ・ソロス。ソロス・ファンド・マネジメントの会長。彼の慈善事業の寄付金総額は120億ドル超えと言われており、彼もまた良心ランクはヴァンダービルト氏と同等。


 トレイント共和国陣営


 スティーブ:そうきたか。


 魔王具鉄道王の杖を掲げるスティーブ


 武崎アナ:おーーっとぉ!ここでティーゼル大統領いきなり偉人連鎖発動だーー‼︎


 風間博士:これで勝負ありましたか。


 審判:それではトレイント共和国。次鋒を前へ!


 トレイント共和国陣営の壇上に上がる若いアメリカ人男性


 武崎アナ:この方はもしかして!


 風間博士:やはり出ましたか『彼』が。ヴァンダービルト氏の息子。ウィリアム・ヘンリー・ヴァンダービルト。彼もまた良心ランクSSSのUR級。これでトレイント共和国の勝利は決まりまし・・・・


 すかさず静寂王の錫杖を掲げるアリス


 武崎アナ:なんと!ここでシルフィード王国偉人連鎖発動?しかしあちらにはソロス氏に繋がるUR級の偉人はいないとたった今入った情報に・・・


 アリス:ルール上偉人連鎖と援軍要請は同時発動出来るんでしたよね?


 審判:ええ。問題ありません。


 風間博士:そうか!その手があったか!シルフィード王国にはソロス氏と繋がるUR級の偉人はいない。しかし『あの同盟国』には居る!これでトレイント共和国側のUR級偉人連鎖を相殺するつもりか‼︎


 審判:国土争奪戦争のルールに従って偉人連鎖並びに援軍要請権発動を許可します!


 アリス:では私が要請する国は・・・・


 中編へ続く・・・

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